2010年03月31日

HOTARUプロジェクト、ソースコード公開

私も、初期のコード設計に参画したIMS/NGN相互接続実証実験プロジェクトである「HOTARUプロジェクト」が、ついに、ソースコードの一般公開までたどり着きました。


最初の江崎先生の

「おまえら、がんがれ。」

の鶴の一声から、およそ4年。
今思えば、凄まじいスタートではありましたが、何とかソースコードの一般公開までたどり着きました。

現時点のソースコードは、すでに、世界規模のIMSの相互接続イベントである、SIPit(3回)とPlugfestとPlugtestsをくぐり抜けており、それなりの品質に達しております。

もし、IMS/NGNにご興味のある方がおりましたら、ぜひとも、本プロジェクトの成果をお試しいただければと思います。

2009年06月09日

Google Waveについて一言

yusukeたん と、Google Waveについての妄想しておりました。

で、yuskeたんのアウトプットは、こちらに

ということで、この解釈が正しいとすると、Google Waveですが、立場としては、萌えないと言わざるをえません。(各所でも、ちゃんとそういっているんですけど。)

まぁ、要するにこれって、SIPが、『P2P的』にやろうとしていたものなんですよね。それのHTTP+Cloud(サーバ)集約版。

GUIというかクライアントアプリをHTTP(クラサバ系プロトコル)に集約して、時代背景であるCloudで処理させるためのプロトコルと。
(時代背景=yusukeたんのエントリーにある、Viewerとしてのモバイルは今だけど、真のクライアントとしての時代はまだまだ先という話。本Blogでもこの辺は時々突っ込んでます。)

本気で『現時点での普及を目指して』作るのなら、これですね。(時代は、サーバ集約に向かってますから。モバイル端末が、真のクライアントとなるまでは、止まりません。)
さすが、Googleさんという感じです。


そして、これでまたデータがGoogleさんに吸い上げられていくわけですが・・・

2009年06月08日

NTT東西がNGNによるIPv6インターネット接続の技術資料を公開

NTT東西がNGNによるIPv6インターネット接続の技術資料を公開 という記事。

ついに、(一部の方)待望のIPv6の技術資料が!!!

3種類は「トンネル方式」に関する文書,2種類は「ネイティブ方式」に関する文書である。 トンネル方式は,「案2」と呼ばれていた方式で,ユーザー宅のホーム・ゲートウエイ(HGW)とNGNの網終端装置の間にトンネルを構築し,ユーザーの IPv6パケットを転送する。 ネイティブ方式は,「案4」と呼ばれていた方式で,最大3社の「接続事業者」だけがNGNと直接接続し,他のISPはそれらの接続事業者のローミング・サービスを利用する形態をとる。


でも、↓か。。。どういうことなのだろう???こんなプロトコルレベルで、変更の可能性がありますってことじゃ、誰も使わないんじゃないかな???使わせる気ないのかな。

それぞれの文書には「今後の検討状況により修正の可能性があります」という説明がつけられている。

2009年05月20日

NTT社長会見「2010年度末で光契約2000万達成は困難」

NTT社長会見「2010年度末で光契約2000万達成は困難」


「単純に足しても約1360万契約にとどまり、2010年度末で2000万契約の目標達成は困難になった」と説明。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

NGNは?NGNは?NGNは?NGNへの言及は?

2009年05月01日

IPA、SIPの脆弱性を検証するツールを公開

IPA、SIPの脆弱性を検証するツールを公開」とのことです。

いまさら感漂うツールの公開です。
でも、yuripop先生によると、SIP Servletはまだ現役のようなので、需要はありそうですね。
しかし、NGN/IMS言っているこのご時勢なので、CALLとかいうAPIを叩いたら電話するとかしてほしい気がしますけどね。


ちなみに、下記のものがチェックできるとのこと。

* 通信メッセージの漏えい、なりすまし、改ざんなどのSIP/SDPのプロトコルそのものにかかわる脆弱性
* 音声、画像などマルチメディアデータの盗聴、なりすましなどRTP/RTCPのプロトコルそのものにかかわる脆弱性
* 音声やビデオのコーデックにかかわる脆弱性
* 実装不良にかかわる脆弱性
* 管理機能にかかわる脆弱性
* SIP/RTPの暗号化にかかわる脆弱性

2009年01月31日

Google などがネットワークのパフォーマンスや透明性を測定する「M-Lab」を設立

Google などがネットワークのパフォーマンスや透明性を測定する「M-Lab」を設立」という記事。


インターネットを利用するアプリケーションが思った通りに動作しない場合、問題がブロードバンド接続にあるのか、アプリケーションにあるのか、それともそれ以外なのか、どうすれば分かるだろうか ? これは、一般的なユーザーどころか、プロのネットワーク管理者にとっても難しい問題だ。
「透明性」はインターネットが成功するのに必要な要素であり、インターネットユーザーはブロードバンド接続のパフォーマンスについて、十分に把握するべきである。そのため、研究者には新しい解析ツールを開発するためのリソースが必要である。

なるほど。キャリアさんが、『余計な規制』をかけにくくするための牽制ですね。簡単に視覚化できるようにして、『世論を敵に回す気か?』という圧力をかけようというわけですね。
さすが、Googleさん、やり方がえぐいけど、効力あります。><



しかし、この方向だと、例え、キャリアさんが健全な運営をするようになったとしても、同時にうまみもなくなっていくので、投資するのが、馬鹿らしくなってしまいそうですね。
やはり、ここは、時代がそういう方向(サービスやアプリ中心)になっているので、インフラ、国営に戻りませんかね??? こうなると公共の資源としてやらないと、厳しい気がします。

2008年10月20日

商用NGN,拡大フェーズへ

商用NGN,拡大フェーズへ」という、久しぶりのNGN関連連載です!


第1回 急拡大する光ネクスト対応エリア,新旧併売がジレンマ 
第2回 “発信できない番号”の解消目指すひかり電話 (2008/10/21公開予定)
第3回 地デジの再送信は“県単位”の制約がつきまとう (2008/10/22公開予定)
第4回 ついに他社のVPNと肩を並べるフレッツ版VPN (2008/10/23公開予定)
第5回 NGN版広域イーサ,IP系とは別網で運用 (2008/10/24公開予定)

って、タイトルを見るだけで、前途多難な雰囲気ばりばりなんですが。。。orz


ということで、今回は、触らぬ神に祟りなしということで、記事の紹介だけにとどめておきます。<(_ _)>

2008年08月28日

OKI、通信事業部門の分社を発表

OKI、通信事業部門の分社を発表」という記事です。


「電話交換機以外」ですか。これは、本気なにおいがしますね。NECさんなどにくれべて、出遅れてしまったOKIさん、挽回なるのでしょうか?(OKIさんのコンセプトは、大好きなので、ぜひともがんばっていただきたいんですよね。)

電話交換機以外の通信事業部門を10月に分社すると発表した。新会社は次世代ネットワーク(NGN)用の通信機器やサービス開発を手がける。意思決定を早め、技術革新が早い通信市場で競争力のある製品開発につなげる。

NTT東日本,NGN対応エリアを拡大

NTT東日本,NGN対応エリアを拡大」という記事。

やっと、我が家が対象地区に入ったようですね。さて、契約しに行ってくるか。

って、他に人柱さんはいないの???

2008年08月04日

NTTのNGN、2010年度1000万は遠い夢

NTTのNGN、2010年度1000万は遠い夢」という日経マーケット・アクセスさんの予想です。

FTTHはNTTの目標である2010年度2000万にかなり近付くが、次世代ネットワーク(NGN)については半分以下の400万台にとどまる可能性が高い。

いやいや、今後のNTTさんの光ファイバー(FTTH)のバックボーンは、NGNのものになるので、光ファイバー=NGNって言ってくるに決まってるじゃないですか。そうすれば、ちゃんと目標達成ですよ。問題なし。

2008年07月09日

競争セーフガードの運用ガイドラインが改定--NTT東西のNGN接続ルールを新たに追加

競争セーフガードの運用ガイドラインが改定--NTT東西のNGN接続ルールを新たに追加」という、久しぶりのNGN関連記事です。

ということで、主なポイントは、下記のもののようです。

NGNの接続ルールについて、必要なもののみを細分化して使用できるようにする「アンバンドル」を基本に他事業者へ提供することを定めた。また、今後のサービス展開の自由度を確保できるように配慮することなどが明示された。


総務省のプレスリリースは、こちらです。


他の電気通信事業者の電気通信設備との接続が利用者の利便の向上及び電気通信の総合的かつ合理的な発達に欠くことのできない電気通信設備を次のように指定する。

に、

五 SIPサーバ

が、追加されている!!!!!!!!!!!!!!!!
コレ、どこまでのことをいっているんだろう(IMSでは、CSCFサーバと呼ぶので)。。。今更、出来るんだろうか???




おまけ

下記のような文言も追加されています。やはり、NGNの今後は、IPTV系がメインになりそうな感じですね。

自己のの関係会社とコンテンツ提供事業者等との公平な取扱い
5 NTT東日本【NTT西日本】は、コンテンツ配信向けサービス及びこれに係る帯域確保型バービス並びに地上デジタル放送IP再送信向けサービスの提供並びにISP事業者との接続に当たっては、自己の関係会社と他のコンテンツ提供事業者等及びISP事業者とを公平に取り扱うこと。

2008年06月25日

NTT,2012年度にNGNへ完全移行

NTT,2012年度にNGNへ完全移行」という、ひさしぶりなNGN関連記事です。


久しぶりなのは、Androidがらみの理由もありますが、フレッツNextになって以来、IPTVがらみの記事が多くなってしまったというのも大いにあったりします。orz


今回の記事は、2010年のNTT再編を含んだ、中期計画の発表のお話です。
で、NGN関連は、普及時期が明確になったというだけのようなので、キモの無線系のお話を見てみると、、、

無線LANとFOMAの一体端末による個人向けワンフォンサービスの提供

が、

2010年度までに固定・移動双方をフルIP化してサービス融合の基盤を確立,2012年度までにグループ内のサービスを融合を本格展開

と、変更されたようです。
そして、さらに、財務目標を合わせて見てみますと、、、

2012年度時点でIP系,ソリューション系の連結売上高を全体の四分の三まで引き上げるという目標は,個々のグループ企業に課すのではなく,グループ全体の連結で達成するとしている。「融合サービスでは,収益をどの会社で計上したかは関係なくなる」(三浦社長)と言うのがその理由だ。

なるほど!
サービスを融合することにより、どこが儲けていて、どこが儲けていないかが、わからなくなるわけですね!
直訳すれば、ドコモさんの利益を、儲かる当ての無いNGNに割り当てようという魂胆ですね。わかります。




そして、うまれたのが、↓なわけですね。

体験「ホームU」,課題も見えたドコモの本格FMCサービス


050番号の相手が無線LANエリアにいない場合,「電波が届かない場所にあるか,電源が入っておりません」というアナウンスが流れ,相手にはつながらない。090/080の携帯電話の番号には自動的に転送されないため,かけ直す必要がある。最初から090/080番号をかけたほうが相手を捕捉しやすいため,050番号には自然とかけなくなってしまうように思える。となると,せっかくの料金メリットも得られない。
実はドコモは法人向けに,相手には090/080番号だけを見せながら,無線LAN経由の場合は050のIP電話の料金を適用するサービスを提供している。

ドコモさんのやる気の無さが、伝わってくるサービスですね。わかります。

2008年05月18日

その、さらに、先へ

さて、実は、前々回のエントリー前回のエントリーは、まだ、続いています。(そして、これが最後)


完全にリアルが融合してくる世界

が、今回のお題目で、

局所的、刹那的なネットワーク(アドホック通信)が必要な理由

という、ところになるでしょうか?
(実際に、この世界が来るのは、20年以上はあとでしょう。)


さて、前々回のエントリーで、『ネットワーク側に、自分の分身を作る』というお話をさせていただきましたが、これは、

全世界の人が、一つの仮想空間に放り込まれる

ということになります。
これは、セカンドライフMMORPGの世界です。

この仮想空間内では、その自分の分身が、様々な行動(イベント)を起こすことで、日常やゲームが進行していきます。例えば、仮想空間内での売買取引 や モンスターを倒す などの行動ということになります。




では、『ネットワーク側に、自分の分身を作る』という意味での仮想空間の規模は、どのくらいになりそうか、ちょっと、考えてみましょう。

接続者数(アカウント数)としては、ソーシャルグラフのようなものを考えると、コミュニティー別に疑似人格を作るということもあり得るでしょう。例えば、SIPropのnoritsuna や NEETのnoritsunaなどです。

そうなると、実質的な接続者は、全世界人口の数倍、数百億を超える数となるでしょう。


さらに、行動(イベント)としては、ゲーム内では、インターフェースの都合上(マウスなど)、平行には、1イベントくらいしか起こせません。

しかし、現実の世界においては、平行で行動(イベント)が起きえるシチュエーションが、考慮され始めています。

例えば、ユビキタス空間基盤推進協議会 というところで、「場所にucodeを付与する「空間コード」が描く社会」というようなものが、検討・実証実験されています。
(この空間コードとAR(artificial reality)の世界をうまく融合していけば、ずいぶんと面白そうな世界となると思いませんか?『攻殻機動隊』や『電脳コイル』の世界とか。)

そして、このような世界では、

人が一歩歩くたびに、無数のセンサーからのイベントを受け取ることになる

ため、平行で起きる行動(イベント)が、数十という単位になることが予想されます。




さて、ここで、話を現時点での仮想世界に戻しまして、セカンドライフを考えてみましょう。
セカンドライフでは、1つの島(サーバ?)に、50人までしかアクセスできないという制限があります。MMORPGでは、もっと優秀ではありますが、似たような制限があります。


どうでしょうか?本来は、『数百億アカウント x 数十並列の行動(イベント)』を処理したいのに、現時点での仮想世界では、『数万アカウント x 1〜2並列の行動(イベント)』というレベルにしか達していません。

ここまで、桁が違うと順当な進化では、対応することは不可能でしょう。まったく、新しいブレークスルーが必要と思われます。(これでは、みんな大好き『攻殻機動隊』や『電脳コイル』の世界を、実現できないのです!)




すべてが、接続されてはいながらも、すてが、処理できることが重要な課題の一つなのです。
そこで、

・サーバ側
 永続的に保持したい情報
・クライアント側
 刹那的に処理すればよい情報

という風に分けたりして、分散するなんていう方法論を検討していたりするわけです。
(本当は、もっともっと考慮すべきことが山積されています。ありすぎるので、割愛。)


そして、このように、

今までとは全く違う世界を見据えて、その世界で、ちゃんと動くネットワークを、『再』設計して、『新規』に作り直そう

というが、第八回P2P SIP勉強会の講師の大西さんの研究テーマであります。
そして、この勉強会は、この世界の知識の共有や情報交換、議論をしている勉強会なのです。


ちなみに、この話は、NwGNというキーワードの世界のお話となります。
ご興味のある方は、P2P SIP勉強会に参加してみてください。

2008年04月11日

Next終了のお知らせ

アカマイの技術を富士通が採用−クラウドコンピューティング実現に向けて」という記事です。


「グローバルにコンテンツ/アプリケーションを配信しようとした際に、従来のISPバケツリレー式の配信方法に大きな課題があったからだ」(代表取締役社長の小俣修一氏)。同氏によれば、「昨今、配信サーバーは内部統制の観点などから集約化が進み、結果、ユーザーへの配信距離は延びてしまっている。そうした状況の中、複数のISPがバケツリレーをするようにデータを配信する方法では、途中でバケツリレーをさぼる者(サーバー)が出たりして、遅延やタイムアウトを発生させてしまう。また、無事にデータが届いたとしてもパケットロスが発生している可能性も大きい」というのだ。
そこでアカマイでは、世界71カ国、約3万台のサーバーから構築される「インターネット・オーバーレイ・ネットワーク」を利用し、“雲”の中の交通整理を行っている。バケツリレーではなく、すべてアカマイのサーバーを使い、複数の経路からもっとも早いルートで配信を実施。この「ラウンドトリップ」と呼ぶ方式で、スピードと可用性を実現しているのだ。さらに、それ以外のルートからも並行して配信。目的地にデータが届く直前でそれらを集約し、ロスしたパケットを補完するなど、徹底的な輸送の最適化を行っている。


※参考記事タイトル「富士通、国際間 NGN でアカマイを採用

以上。

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2008年04月10日

エリクソンのNGN/IMS/LTE戦略を聞く(JSR281)

エリクソンのNGN/IMS/LTE戦略を聞く」という、IMSベンダーの2代巨頭の一角であるエリクソンさんの会です。

今回は、NGNリリース2に向けて、IPTVのお話がメインのようです。

NGNのアプリケーションとしては、日本では、IPTVがメインだと考えられていますが、これは欧州でも同じです。

2ページ目に、このへんの規格一覧がありますので、非常に参考になる資料となりそうです。気になる人は、要チェック。




そして、第二回目「エリクソンのNGN/IMS/LTE戦略を聞く(2)」。

IMS向けのJSRなんて、でてたのかぁ。知らなかった。。。チェックせねば。>JSR281  おまけで、JSR289

端末クライアントのソフトをJSR-281(※)というJavaベースのAPIで、またネットワーク・サーバ上のアプリケーション・プログラムをJSR-289(※)という同じくJavaベースのAPIを通して開発および試験することができます。

※JSR 281:IMS Services API、IMSアプリケーションを開発するためのAPIについての文書

※JSR 289:SIP Servlet v1.1、JavaでSIPを利用するための仕様※JSR:Java Specification Request、Java仕様要求。JCPで策定された、Javaプラットフォームに追加される提案された仕様や技術を記述した公式文書。http: //jcp.org/en/jsr/all

ということで、JSR281のAPIを覗いてみました。

このAPIでは、IMS Stackは気にしなくても良いようですが、IMSのパケット(メッセージ)は、操作しないとダメなようです。
そして、その操作は、

javax.microedition.ims.core.ServiceMethod

を実装したクラスとして、作成することになります。
ここで、IMSのプロトコルに合わせて、アプリケーションを書いてあげれば、いろいろなサービスを提供できるということです。
逆に言えば、IMSのプロトコルを把握 & 自分で定義していないとアプリを作ることは不可能ですね。

まぁ、SIP Servletの対となる物なので、このレベルで十分と言うことなのだと思います。



おまけ
みんな、大好きQoSは、javax.microedition.ims.core.media パッケージ内をどうぞ。「BasicMediaQos」とかありますので。

おまけ^2
しかし、パッケージ名の「javax.microedition」が、非常に気になるんですが。orz
端末クライアント向けだからしょうがないんですかね。。。

2008年03月08日

次世代ネットワークに係る接続ルールの在り方についてのパブリックコメント

NGNの接続ルールの答申案に145件のパブリックコメント--総務省が公開」ということです。

パブコメ、一覧はこちら。「次世代ネットワークに係る接続ルールの在り方について

ああ、出そうかと思って、忘れてた。orz
こういう意見が、書きたかった。)


で、1/3が、個人でのパブコメで、残りが、通信事業者さんという感じです。
個人でのパブコメは、「分岐端末回線単位の加入ダークファイバ接続料の設定について」の反対意見が、けっこう占めていますね。

内容については、もう、見飽きた感があるので、スルーの方向で。<(_ _)>
知りたい方は、こちらをどうぞ。「NGNの接続ルールに意見殺到,ここでも光ファイバの1分岐貸しが焦点に

2008年02月26日

NTT迷走の裏側

NTT迷走の裏側」という記事です。

何かというと、「NTTの自縛 知られざるNGN構想の裏側」の要約に近いものです。(書いている人は、同じです。)
ということで、本書が、気になっていた人は、まず、こちらを読むのがよいかと思います。


で、、「NTTの自縛 知られざるNGN構想の裏側」の方ですが、どこが見所かというと、、、

NTTさんの組織構造の解説と問題点、そして、NGNの問題点を、、「電話的価値観」という言い方で、「電話的視点」から解説

という点かと思うのですが、ぶっちゃけ、

硬直化した組織の弊害

みたいな内容です。
で、これ、あとがきで、「会社は頭から腐る」の指摘と同じ構図であると、ぶちまけており、「ああ、やはりですか」みたいなオチになってます。
ですので、技術的にとか、戦略的にとかいう視点は、ありません。基本、組織論です。

ですが、さすがに、日経コミュニケーションの記者さんの著書でして、NTTさんの組織構造を、政党の範囲まで広げて、取材されている点は、さすがです。
これを、見ると、NTTさんの本質的な組織構造を垣間見ることが出来る点は、一読の価値があります。

2008年02月25日

NTT次世代ネット、月200円追加で高速保証

NTT次世代ネット、月200円追加で高速保証」との日経記事。

NGNは、200円???

基本的な料金は現行の光回線サービスと同額に設定し、新たに始めるハイビジョン映像などが視聴可能な「通信速度保証サービス」は月額200円の追加料金で提供する。

コレで、今までの投資を回収できるんですかね??????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????


さすがに、ここまで低価格だと、あとで、大幅料金アップとか、ありそうで怖すぎです。
しかし、裏を返すと、現時点でのNGNの『コンシューマ向けサービス』の価値は、200円であると言うことですかね?




まぁ、ちょんぼをときどきやる日経さんなので、本当にどうかは、不明ですが。

NTT次世代ネット、月200円追加で高速保証の続きを読む

2008年02月22日

NGN商用サービスの技術資料を公開

NGN商用サービスの技術資料を公開」という記事です。

NTTさんが、2007年12月25日に公開したNGN商用サービスに関する技術参考資料の解説記事です。
公開されているものは、下記の3つです。
記事上では、これら3つを既存のフレッツなどのサービスと比較しながら、解説されております。(ぶっちゃけ、ほとんど、今まで変わりませんということらしい。)

●次世代ネットワーク上で提供を予定するIPネットワークサービス(データ通信)のインタフェースについて
●次世代ネットワーク上で提供を予定するIPネットワークサービス(音声通信)のインタフェースについて
●次世代ネットワーク上で提供を予定するLAN型通信サービスのインタフェースについて




基本的には、セッションより下のレイヤーの話がメインなので、いまいち、萌えないわけですが、あえて、取り上げるとすると、下記の部分ですね。

●コンテンツ配信については,帯域確保のための仕様が記述されている。
 ⇒SIP上で、SDPにより、帯域確保を行う。
●テレビ映像をIPv6で配信するためのIPマルチキャスト仕様も記載する。
 ⇒NTT東日本の「FLET’S .Net EX」やNTT西日本の「フレッツ・v6キャスト」などの仕様を取り入れた内容。

2008年02月21日

現場よりNGNへ期待すること

NGN:アプリ・プラットフォームや回線認証に可能性秘める」という記事です。

NTTさんが、回線認証に目覚めたのかと思ったのですが、どうやら、現場の意見のようです。
日経コンピュータ記者と日経コミュニケーション記者が、答えているという構図です。

日経コンピュータ記者さん、曰く。

ポイントは,NGNではこういった機能(テレビ会議やIPセントレックス,あとコンテンツ配信,スケジューラなど)を,認証機能付きで使えることです。

やはり、現場では、このへんのニーズが高そうですね。
(というか、逆に考えると、現時点では、コレしか、使い道が無いともいえる)


そして、Web系アプリケーションサーバとの融合のお話。

NECは,SIP(Session Initiation Protocol)をよく知らなくてもNGNのアプリケーションを開発できるように「NGNミドルウェアパートナープログラム」を開始します。SIPは, NGNの中核となる通信プロトコルです。共通のAPI(Application Programming Interface)を開発するとともに,接続性を検証する環境を用意したセンターを設立します。ここで,開発したアプリケーションの動作を検証できるわけです。

APIできましたら、速攻で、雷電の方に取り込ませていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ぜひとも、ライセンスとか、勘弁してください。<(_ _)>

海外では,企業もWebSphere,通信事業者もWebSphereとなっているケースが多く,すごくシステムを構築する際のスピードや柔軟性が上がっています。

日本国内でもNGNのシステムは,企業のシステムの親和性に配慮してほしいところです。携帯電話のように“機能は高いけれども独自仕様”みたいになると使いづらいものになってしまいます。

ということで、『エンタープライズ向け』の期待値は、膨らんでいるようですね。よきかなよきかな。




ついしん
『コンシューマ向け』の件については、問い合わせないであげてください。

2008年02月20日

KDDIのNGN/FMBC戦略を聞く

ついに、KDDIさん登場。「KDDIのNGN/FMBC戦略を聞く」です。合わせて、VoIP Conference 2008の澤田さんの資料も参考にすると、よりわかりやすいと思います。


この時期になった理由は、2.5GHz帯のモバイルWiMAXの免許の絡みのようですね。こちら参照

この記事を一言でまとめれば、

モバイルWiMAX事業の説明

(というほどの説明にはなってませんが。)というところのようです。




ということは、SBさんもそろそろ出てくるのかな?

2008年01月07日

NGNが通信の大変革を呼ぶ

NGNが通信の大変革を呼ぶ,「固定と携帯の融合」も本格化」という、日経の各編集長が予測するという「大胆予測 2008年はこうなる!」の日経コミュニケーション編集長の 釣り エントリーです。

個人ユーザーは、ネットワーク経由でのテレビの視聴が可能になるそうです!!!
※「第3回 市場が見えねばメーカーは動かず 」という記事は、見なかったことにしてください。

個人ユーザーは,テレビ電話やパソコンなどをつないだデータ通信に加えて,通信インフラ経由のテレビ視聴が可能になる。ゲーム機などの端末がこのネットワークにつながることで,全く新しいサービスが出現する可能性もある。



フェムトセルは、このような大変革を生み出すそうです!これは、まさに、PHSのリベンジですね!!!

フェムトセルを使うと,ユーザーは携帯電話1台ですべての電話サービスを利用できる。ブロードバンド回線を使って携帯電話網とつなぐと事業者のインフラ構築コストが下がるため,通信料金の低廉化も期待できる。

いわば携帯電話による固定電話の置き換えという大変革を実現できるのだ。




ここ、重要ポイント。NGNは、「フレッツ網の後継」でスタートして、いずれは「通信の大変革をするネットワーク」へ発展していくという予定のようです!すなわち、当初は、光ファイバーしか選択肢がないフレッツでしかないわけです!!!

2008年にサービスが始まるのは,NGNの全体像のうちほんの一部分。提供エリアは限定的で,NTT東西が運営している「フレッツ網」の後継として,固定通信からスタートを切る。

日経コミュニケーション 編集長様、狙い通り、釣られてみました 大胆予測、ありがとうございます!!!

NGNが通信の大変革を呼ぶの続きを読む

2007年11月08日

NGN Summit 2007

NGN Summit 2007関連記事です。



「NGNのビジョンをアジアで共有したい」, NTT主席研究員がアピール

とりあえず、貼り付けておきます。

「NGNは社会インフラとしての公共の使命を帯びつつ,通信事業者の新ビジネスの基盤にもなる。(標準化を円滑に進めるためにも)グローバルなコンセンサスが必要で,特に,アジア諸国でNGNのビジョンを共有したい」




【NGN Summit 2007】「NGNのアクセスはFTTHやWiBro,4G携帯だ」,韓国のKTが表明

正しい視点。

「BCNの哲学は,事業者中心ではなく,顧客中心への転換だ」



■アジア諸国のNGN/IMS状況

「2007年中にIMSを導入する」,台湾の中華テレコムが発表

「今,IMS導入のベンダーを選定し,ノキアとシーメンスをパートナーにすることにした。2007年中にもIMSベースのIPネットワークに移行し始めるだろう」




中東でもNGNが熱い? ソナスのワークショップにオマーンの通信会社などが続々と出席

「オマーン・モバイルは2008年の第3四半期にも,NGNへ移行し始めたいと思っている。IMS(IP Multimedia Sub-system )のアーキテクチャを採用する本格的なものだ」




「3年後をメドにNGNへ本格移行」,スリランカ・テレコムが構築状況を明らかに

「スリランカ・テレコムはちょうど今,NGNの構築を始めたところだ」と述べた。3年後をメドに既存の音声網やデータ通信網を,NGNに本格移行していく予定だという。

2007年10月28日

NGNリリース2への展望を聞く

NGNリリース2への展望を聞く」という記事の第一回目です。


標準化における3つの段階として、標準化のモチベーションについて書かれています。
う〜ん、きれいにまとまっていますね。



ただ、実態は、↓のような、押し付け合(ry

例えば、有名な話ですが、第3世代の携帯電話について、中国のアーキテクチャーを提案し、ITU-Rで中国用のアーキテクチャーとして「TD-SCDMA」(※1)方式を認めさせたり、あるいは映像圧縮技術の国際標準であるH.264/AVCに対抗して、AVS(Audio Video Coding Standard)という中国での標準方式を独自に国策として開発



というところはどうでもよくて、NGNリリース2は、IPTV(IP放送)がメインなので、その辺の話が書かれているのかと思ったのですが、次回以降のようですね。
残念。

2007年10月04日

NGN Summit

NGN Summitの関連ニュース。


「IPネットワークは万能ではない」,総務省の寺崎局長が基調講演

よくあるNGNとインターネットの違いである集中制御と分散制御でできることが違うよねというお話です。



「IPを超えるネットワークを日本が開発しよう」,総務省の竹内課長

NwGN(新世代ネットワーク)のお話。NGN(次世代ネットワーク)とは、別物です。よく同じものだと勘違いされるようですが。

総務省は10月2日「新世代ネットワーク推進フォーラム」の設立を目的とした発起人会を開催した。また10月1日には,総務省所管の独立行政法人である情報通信研究機構が,「新世代ネットワーク研究開発戦略本部」を設置している。いずれも,IPネットワークの次の世代を見越した新しい設計思想のネットワーク構築を目指す組織である。2015年以降の実用化を目指す。竹内課長は,「オール・ジャパン体制で,欧米に先駆けてIPを超えるネットワークを開発しよう」と宣言し,講演を締めくくった。

なぜ、「オール・ジャパン体制」とかなんですかね?。。。まぁ、総務省さんなので、いろいろな意味でわからなくもない思想ではあるのですが。。。

ちなみに、この辺の話だと、青山先生のところ(これかな?)は、米国のGENIと協力するようなのですが、別物なんですかね???

NICT(National Institute of Information and Communications Technology、情報通信研究機構)のグループとともにNSFを訪問し、新世代ネットワーク・アーキテクチャについて議論しました。このようなこともあり、今後ともGENIプロジェクトの関係者と日本の新世代ネットワークの研究者がいろいろな情報を共有し、協力し合っていこうという話になりました。




「2010年には5000万加入の半分がNGN利用可能に」,NTTの橋本常務

そのままの意味ではありますが、「利用可能」なのが、2500万なのだそうです。
ということは、「利用者」は、もっと少ないと言うことですね。

いろいろと痛いものを感じるのは、私だけ???




「ウルトラ3Gで固定・携帯・放送の融合を目指す」,KDDIの沖中執行役員

今までの話の焼き直し。ウルトラ3G構想の説明です。




「携帯を含めてネットワークをすべて統合する」,ソフトバンクの牧園執行役員

フェムトセルの話が、具体化してきたため(&モバイルWiMAXの電波がほしいため、アピールも含んでいる?)か、無線を重視しているという姿勢が鮮明になってきたようです。

無線の著しい進歩から「2013年には,無線のユーザー1人当たりのトラフィックが固定ブロードバンド・サービスとほぼ同じになる」と指摘。このため,「今よりもさらに大きな帯域が必要とされ,これに対応するために広帯域のネットワークを作ることが我々の課題だ」と語る。




「NGN普及の鍵はオープン・インタフェースにある」,東大の森川教授

本ブログの主張そのもの。森川教授、愛してます。(w

「抽象化していくと使われているプロトコルや機能など,インターネットとNGNにはほとんど違いがない。最大の違いと言えるのは,NGNがアクセス回線で強固な認証できる回線認証機能を備えている点」と森川教授は分析する。NGNはこのような回線認証機能や加入者の位置情報などの網情報を,インタフェースを介して切り売りし,サード・パーティが新しいサービスを組み立てられるようなアーキテクチャを持つ。「この点こそNGNならではの特徴。多くの人に使ってもらうためにどこまで機能をオープン化するのか。これこそNGNが普及するかどうかの鍵になる」

で、ここですかね?ポイントは。

「もっと夢が広がっていいはず。常識にとらわれず想像力を駆使すれば新しい世界を考えることは十分できる。そのためにはインタフェースをさらにオープン化し,様々な業種のサード・パーティが入れるような仕組みを整えていくことが重要」

インターネットがこれだけ発展したのも、誰でもサービスを開始できたからだと思います。要は、世界中の人々が、競い合ってサービスを提供するという競争原理がよい方向に働いた結果だと。

しかし、現在の(NTT)NGNは、セキュリティー確保のために「集中制御」という面において、このような「誰でも参加可能」というオープン性を完全に捨てさる方向で動いています。

そこで、「集中制御」でありながらも、「誰でも参加可能」に近いオープン性を両立させる(APIや仕組みを策定する)ことが、NGN提供事業者の役割であるというお話かと思います。

2007年10月02日

個人情報と認証

「PCからオンライン取引、ケータイで認証」−ソフトバンクBBの新発想・認証サービス というのが、リリースされたようです。

現時点では、安全性が強調されているようですが、本質は、
(安全性などについては、高木先生のエントリーをあわせて、ご覧ください。)

「サービスごとに別々のアカウントを管理するのには限界がある」と中島氏が話すように、すでに個人で管理しなければならないID・パスワードの数は飽和状態にある。

というところで、m2m-xなどの汎用セッション・プロトコルとしてSIPが狙っているところ、すなわち、セッションとパーミッションの管理に近いものというところだと思います。



この件に関しては、DoCoMoさんも「携帯電話による行動支援システム、NTTドコモが開発 」や「電話番号の入力で、「あの人は今、どこ?」が分かる──ドコモの「イマドコかんたんサーチ」」などを始めていたります。

こちらも、個人情報をベースとしたセッションとパーミッション管理システムをベースとしていると考えられます。

ただ、こちらのポイントは、NGNの一環ではなく「NTTドコモが開発」というところですね。本来なら、NGNと含めて、FMC的なものとするのがよいはずですから。。。なのに、なぜか、NTTドコモさんの開発なのですよね。
(NTTさんのNGNなところは、この辺に興味がないとか、何とかという噂も。。。こういう発表を見ると信憑性も出てくるわけで。。。でも、NTT法のからみで、わざと分離しているのかもしれませんし。。。)




もちろん、KDDIさんも「au one」というものを発表していますし、この方向性をどんどんと推し進めていくこと間違いなさそうです。
さらに、「KDDI、上り最大1.8MbpsのGPS機能つきデータ通信カード「W04K」発売」というのも、発表したようですし、これは、上記のDoCoMoさんのサービスとかぶることが予想されます。




もう一つ、気になるものとしては、Googleさんの動きでしょうか?

Google、無線ネットワークの構築コストは約170億ドル?

こちらは、米国内の話であり、Googleさんの本心も不明と言うところではありますが、これだけのコストをかけて参入する以上、ただの電話網のためとは思えないわけで。。。

まぁ、結局、言いたいのは、こちらの話のことなんですけどね。

2007年09月28日

NTTのNGN戦略を聞く

ついに、NGN戦略を聞くシリーズに本命のNTTさんが、登場しました!こちら


あれ?なぜだろう、前半の「ISDN」のあたりを読んでいると恐ろしくむかついてくるのは。。。


と、黒い話は、置いておいて、読み進めてみると、、、う〜ん、目新しいものは一つもないですね。orz

つづいて、その2です。こちら

NGNとIMSとFMCの関連が書かれています。IMSが出てくると、FMCは出てこなくなることがあるので、ちょっと、頭の片隅に入れておくとよいかもしれません。

自分がハイビジョン映像を見たいときは小さな画面の携帯電話ではなく、自動的に切り替わって大型テレビの画面で見られるようになれば良いというような、シームレス感が必要なのです。そのようなことを認識して、標準化に取り組んだのがIMSであり、その特長を活かしたサービスがFMCなのだと思います。

(中略)

具体的には昨年(2006年)に標準化されたNGNリリース1の「サービス・ストラタム」(サービス制御部)の考え方なのです。

その先の情報は、あまりおもしろくないですね。光の普及率などの数値情報は、プレゼン資料などに使えそうですが。

2007年09月25日

NGNのサービス何なら使う? いくらなら払う?

NGNのサービス何なら使う? いくらなら払う?」という記事です。

個人ユーザの認知度は、地の底を這っております。。。これをよいことに、「NGNというのは、次世代インターネットなので、これからなら、こちらに入っておくべきです。」などといって、NGNの機能が不要なユーザに対しても売りつけようとする悪徳な業者が出てこないことを祈りたいですね。

個人ユーザーの場合,「聞いたことがある」のはわずか18.0%とずっと低かった。


さすがに、企業ユーザをターゲットにしたアンケートでは、肯定的なユーザが半数もいるそうです。
でも、これって「高信頼版のフレッツ」≒「安い広域イーサ」とか、考えていたりするんだろうなぁ。

ほかの質問でもNGNを強く肯定的に捉えるユーザーと,否定的に捉えるユーザーが同程度だった。


それ以降は、タイトルを見る限り、現時点でのNGNのイメージそのままって感じですね。
というか、サービスがほとんど出ていない現時点では、仕方ないところだと思いますが、これってアンケートとかする意味があったのか?と思える内容ですね。

しかしも、この「高信頼」「安全」という内容の個人向けサービスじゃ、追加料金はほとんど取れそうもなさそうですし。

2007年09月20日

販売奨励金廃止の理由

総務省のモバイル研が最終報告書,大筋に変更なし」と、最終報告が出てくるようです。

「端末価格と通信料金を区分した分離プランや利用期間付き契約を2008年度から部分導入する」「SIMロックは2010年時点で解除を法制的に義務付ける方向で検討」といった点に変わりはない。

とのことで、「販売奨励金」と「SIMロック」は、見直しが入るようです。
が、「「1円携帯」は消えるか? 総務省研究会の最終報告」のスレを見ると、「なぜ、こうする必要があるのか?」の理由が、うまく説明されていないようなので、独自に補足してみたいと思います。




■「揺れ動く携帯電話の販売奨励金
という、まとめサイトがあるので、「販売奨励金廃止の理由」という点をベースとして、ここから抜粋してみます。



●問題点

ユーザーから見ると,端末を安く買う代わりに,その代金が分割されて基本料や通話料などの通信料金に上乗せされている格好だ。

この販売モデルでは,短い期間で端末を買い替えるユーザーは販売奨励金の恩恵をより多く受けられる。一方,1台の端末を長く使い続けるユーザーにはあまりメリットがない。それどころか,短期間で買い替えるユーザー向けの販売奨励金を,長期利用ユーザーが負担する“不公平”な仕組みになっている。

「受益者負担となっていない不公平」が、問題となっているというお話です。
さらに、「国際競争力がそがれた」というのも、一つの問題点として、よくあげられています。ただ、これがちょっと誤解されているようです。これの原因は、「販売奨励金」ではなくて、「キャリアさん主導による垂直統合開発モデル」だからです。

海外大手メーカーの端末戦略は,世界市場またはアジアなどの地域市場向けが前提となっている。大手メーカーの人気機種は世界各地で販売され,携帯電話事業者も人気端末の採用に動く。そのためメーカーは,人気機種になれば1機種当たり数百万台単位の大量出荷が見込める。
しかし携帯電話事業者の立場では,こうした大手メーカーの端末を採用しても他事業者との差異化にならない。そのため,携帯電話事業者は自社仕様端末の開発に乗り出す。こうした場合の開発は,海外でも日本における端末開発に近い手法が取られる。メーカーにとっては,端末の開発段階で事業者からの一定量の受注が見込めるため,事業リスクを抑える点ではメリットがある。
だが一方で,携帯電話事業者ごとに仕様が大きく異なるため,メーカーは同じ端末を他事業者向けに転用しづらいというデメリットがある。しかも携帯電話事業者が開発に深く関与しているため,端末の転用を事業者が嫌う。そのため特定事業者向けにせざるを得なくなり,1端末当たり数十万台程度の出荷しか見込めない。

ということで、キャリアさんに依存した機能の端末であり、小ロットゆえに量産効果が出にくく高価であるため、国際競争力を失ったのです。そして、この日本の携帯電話端末メーカーさん的な戦略を支えたのが、「販売奨励金」ということなのです。

ただ、「キャリアさん主導による垂直統合開発モデル」にも利点があります。おサイフケータイなどの端末&ネットワークに依存するようなサービスは、このモデルじゃないと相当実現が厳しいわけです。
でも、AppleさんのiPhoneのように、「端末メーカーが儲けの主体」という端末は、市場から排除されてしまうという欠点を持ちます。




●キャリアさんの本音

携帯電話事業者にとってかつては将来の利益が期待できる投資だった販売奨励金が,市場の成熟とともに今や単なるコストになってしまったからだ。販売奨励金のもともとの狙いは,端末を入手しやすくして加入者を増やす「顧客獲得」というものだった。だが最近は,新規加入者数の伸びが鈍化してきたことで,ユーザーの解約を防ぐ「顧客維持」という面が強くなり始めている。

ということで、市場が成熟し、新規顧客を獲得できなくなったため、「販売奨励金」が足かせになっているという理屈です。

でも、これは、本音の一部だと思います。この本音を考える上で忘れてはいけないのは、

キャリアさんは、「垂直統合開発モデル」を死守したいと考えている。すなわち、すべてのコントロール権を握っていたいと考えている。

という点であり、ただの無線帯域を提供するだけの土管屋となってしまうことをおそれているのです。要するに、「ネットワークただ乗り論」における、インフラ提供側になりたくないということです。




●まとめ
そして、これが、前回のエントリーのとリンクしているのです。

キャリアさんが、一社でユーザさんが望むサービスを提供し続けることは、無理があるわけです。

すなわち、「販売奨励金廃止の理由」は、今後、ケータイが、電話以外に使われ出したときの発展のための布石の一つとして考えるとよいのではないでしょうか?イメージ的には、電気が自由化されて、家電開発のコントロールが電力会社から家電メーカーさんに移ったときの垂直統合型から水平分業型への移行とほぼ同じだと思います。

※ちなみに、ここで言う「ケータイ」とは、無線で通信する端末の総称としてとらえています。例えば、携帯電話は、「電話機能を持った」そのうちの一つに過ぎません。
具体的なイメージで言えば、PSPやNDSに、キャリアさんのSIMを刺したら、どこでも携帯電話網を介したネットワーク対戦ができるようになるとかいうものです。(毎回、同じ利用イメージですみません。)

ということで、よく言われている理由の「価格が安くなる」や「国際競争力云々」などは、副次的な効果であると考えていた方がよいです。
とくに、国際競争力に関しては、「日本メーカーさんのケータイが世界的に売れるようになる」わけではなく、AppleさんのiPhoneや噂のGoogleさんのgPhoneなどのサービス事業者が出してくる「サービス連携したケータイ」を、HTCさんのように、OEMとして、ケータイを提供するという形により、生き残るという水平分業型のシナリオが正しい姿だと思います。

そして、この「サービス連携したケータイ」こそが、ユーザさんにとっての真のメリットとなると私は、信じています。




●おまけ
「SIMロック問題」を考慮しなかった理由は、結局、「垂直統合開発モデルのためのキャリアロック」に行き着き、基本的な流れは、同じなので、割愛したというわけです。

2007年09月19日

生まれ変わるNTTの進むべき道

大前研一さんが「生まれ変わるNTTの進むべき道」というエントリーを書かれております。

なんか、今まで、本blogで主張してきたことの総集編的な感じになっているという、私的にすばらしいエントリーであると思い、記念に大前研一さんのエントリーをベースとして本blogのまとめエントリーです。


●主役は無線

これから重要になってくるインフラは、実は光ファイバーなどのインフラではなく無線であるとわたしは考えているからだ。

やはり、これからの主役は無線だとおもいます!!!
だからこそ、Googleさんも、電波帯域を手に入れようといろいろと活動を行っていると思うのです。さらに、AppleさんのiPhoneも、その典型といえるでしょう。



●音声に未来無し

NTTは「電話会社」から脱皮するべき。

NTTがこれから注力するべきなのは、アプリケーションとコンテンツだ。これで稼いでいけばいい。

上記の無線化、すなわち、固定電話の携帯電話化を考えた場合、こちらのエントリーにありますように、携帯電話で「電話」をしている人は、あまりいないわけで、「電話」で稼ぐことは難しいでしょう。
この辺の話は、こちらのエントリーのSkypeオフィスツアーでも、同じような結論となりました。



●課金は課金で

NTTには料金請求システムがある。誰もが知っているように、何月何日にどれだけ通話をしたという情報から料金を請求しているのだ。この当たり前のことは、eコマース、電子商取引の明細書としてもそのまま応用できる。

では、どこで稼ぐかと言えば、やはり、課金システムでしょう。
そして、この動きは、すでに出てきています。こちらのエントリーにありますように、あのアマゾンさんが、参入を表明しております。そして、こちらのエントリーにも、MSさんの表明があります。
しかし、ただの課金システムであれば、すでにクレジットカードを利用したシステムがあるわけで、競争力がありません。そこで、やはり、キモは、「少額課金」にあると思います。このあたりは、NTTさんのシステムでは、ユニバーサル課金(数十円)のような少額決済も可能なわけですし、可能性があると考えています。



●MVNOをより、自由に

ネットワークを解放してしまえば、「NTTさん、お願いします」と使用を希望するお客さんのほうが寄ってくる。携帯関係でもMVNO業者などがNTTの基幹ネットワークを使って面白い応用を次々に展開してくれるはずだ。

そして、課金システムを生かすためには、サービス提供者の総数が重要であり、そこのキモが、こちらのMVNOのような土管部分とケータイ端末部分(最初に書いたように、無線が主役なので端末が重要です。)の完全なオープン化だと思います。
例えば、私は、こちらのエントリーにあるように、リアルタイムコミュニケーションという世界が来てもよいと考えています。そのときに、持ち運べる端末(ケータイ端末)が、キャリアさんによりロックされていたら、やりたいサービスがやれない可能性が高いです。そのため、オープン化が重要だと考えています。



●まとめ
で、これをまとめると、有線土管部分におけるNGNっていうのは、すでに、ベストエフォートではありますが代替手段としてインターネット網もありますし、サービス提供側から見れば、あまり、重要ではないと思います。
しかし、無線土管部分とケータイ端末部分は、現時点でも、クローズドな部分であり、代替手段もないため、なんとしてでも開放していただきたい部分ではないでしょうか?

ですので、本タイトルは、「生まれ変わるNTTの進むべき道」ではなく、「生まれ変わるNTTの進ませるべき道」というタイトルが本来あるべき姿だと思います。




●最後に
一応、一箇所だけ、つっこみを。

世界標準のGSMを使わなかった。それで、携帯電話の世界では日本は孤島になってしまったのだ。

これは、垂直統合によって、キャリアさん指導で端末(&サービス)を開発したからという理由の方が、でかいと思います。

2007年08月28日

NTTさんのNGNが政府案件に

IP電話番号で企業情報、総務省が照会システム開発へ」という記事を発見しました。

これをみると、、、

中小企業を支援するため、光ファイバー回線による次世代ネットワーク(NGN)を利用し、パソコンなどから企業のIP(インターネット・プロトコル)電話の番号を入力するだけで、金融機関が、企業の取引状況や信用情報などを照会できるシステムを開発する方針を固めた。

う〜ん、何で、このシステムにNGNが必要なんだろう???別に、NGNである必要性は全く感じないわけですが。。。

さらに、こちらのニュースでも取り上げた「IP同時再送信の審査基準案が公開,NTT東西にNGNの提供計画の早期公開を迫る」に関しても、NGNが必須というような感じでした。

立て続けに2件も、「政府によるNGN必須案件」が登場したということになりますね。



もしかして、NGNを・・・・・・一気にに普及させるために、政治レイヤーから大上段に普及させる手段(たとえば、NHKの受信料のような感じ)も模索しているのですかね???
これは、もしかすると、・・・・・・某プロジェクトの真価が問われるかも知れない。。。

2007年08月24日

BTのNGN戦略を聞く

BTのNGN戦略を聞く」という記事です。

BTは、世界で一番最初にPure NGN(今、命名しました。)の商用サービスを開始したキャリアさんです。

おおざっぱには、下記な感じのネットワークになっているとか。もう少し詳しいネットワーク構成は、「NGN+S Review」というムック本に出ていたはずですので、もっと知りたい方は、この本を探してみてください。

電話交換機に代わって、いわゆるマルチサービス・アクセス・ノード(MSAN:Multi-Service Access Node)という通信装置が導入されています。MSANとは、既存の電話回線やADSL(銅線)や光ファイバ、CATVなどのほか、無線(ワイヤレス)のWiMAXなどの、多彩なアクセス回線を収容できるようにする、ユーザーと通信事業者の窓口に設置されるアクセス用の通信装置です。

2007年08月13日

課金を埋めるもの

アマゾンが、課金サービスへ参入という記事が出ております。
PayPalにライバル--アマゾン、新支払いサービスを発表


同社アカウントの信用証明と支払い情報を使用して品物やサービスを購入できる、独自の払いサービスを発表した。

MSさんも、参入すると発表しておりました(こちらのエントリー参照)が、アマゾンさんが先に参入してきました。

で、実は、密かにこのニュースのカテゴリーは「NGN(IMS)」としてあります。。。


さきほどのエントリーを参照してもらえれば、よいのではないかと思いますが、わたしはこのあたりがNGN(IMS)のキラーアプリ(サービス)となると考えていますので、世界規模で且つ、あれだけのユーザベースを持つアマゾンさんが、参入すると言うことは非常に大きな意味があるのではないかと思います。


さらに、稚内北星学園大学の今年度のサマースクールにて、ApacheのHadoopというものが、紹介されたようです。これは、ドメインの通り、検索エンジンであるLuceneのサブプロジェクトなのですが、
Google File Systemなどに代表される裏方を支えるアプリを開発するプロジェク
トとのことです。
すなわち、Googleのシステムを作るためのプロジェクトと言うことですね。

そして、この適用事例として、AmazonのEC2という、リソースを完全従量課金制
で貸し出すサービスの基盤として使われているようです。こちら参照


この2つのサービスを組み合わせて、雷電SIP IXをベースにすれば、某社がやろうとしているNGNの機能は、ほぼ実現できてしまう気がするのは気のせいでしょうか?(ユーザ-サーバ間のQoSは無理そうですが、それ以外は、全て提供可能かも。)
あと、個人的には、ケータイできる無線デバイスが欲しいところですが。。。これは、また、のちほど。


独り言:う〜ん、これで最後のピースが埋まったかも知れない。。。

課金を埋めるものの続きを読む

2007年08月08日

端末と通信料を分離、SIMロックも解除へ

端末と通信料を分離、SIMロックも解除へ」という記事です。総務省発表はこちら


携帯各社は、報告書案に懐疑的な意見も提出したが、実際は「意向に沿った料金を考えている」(小野寺正KDDI社長)としており、事実上、“容認”している。

報告書案は、利用者が携帯事業者を変えても同じ端末をそのまま使えるよう、10年度をメドにSIMロックも解除する方向を示し、携帯各社は賛同した。

おおお!?!?!?「販売奨励金」と「SIMロック」が、廃止の方向ですか!
これは、いろいろな意味ですごい革命的なことなのですが、ほんとうに???
(これは、セットじゃないと意味がないものですので、ポーズとしてどちらかだけやって、終了するのかと思ったのですが。。。)


ということで、「W-SIM」のようなアンテナ付きデバイスで、かつ、SIMカード取り替え可能なデバイスを作ってください!そこに、答えがあるはずです。




と、煽っておいて、オチですが、各社の意見書を見ると「まぁ、そういう方向も考えられなくもない」とか「ある条件が付けば」とかいうような玉虫色的な感じですね。
う〜ん、でも、火のないところにということもありますし。。。とらさんのアレと関係があるのでしょうか。。。

2007年08月06日

富士通のNGN製品戦略を聞く

富士通のNGN製品戦略を聞く」という記事です。

前回のNECさんに続いての登場です。
富士通さんの製品は、なかなか話を聞かないので、これは比較的貴重な話かもしれません。


大きく「使うビジネス」と「作るビジネス」というものが、キーワードとなっているとのことです。

「使うビジネス」としては、まず各業種向けのソリューション・SI(システム・インテグレーション)があります。これを通して、企業の新しいビジネス戦略の立案をはじめ、企業の生産性を向上させることに至るまで多くの場面で、NGNを活用するメリットを発揮できるようになります。

「作るビジネス」としては、通信インフラを構築するための各種ネットワーク製品群があります。例えば、情報(パケット)を転送する中核的な役割を果たす「コア・トランスポート系」である光伝送装置に加えて、NGNプラットフォーム・システム、2009年に実用化予定の高速無線通信「スーパー3G(Super3G)」に対応する携帯電話基地局装置やWiMAXなどの無線アクセス系、ADSLやCATV、光アクセス(FTTH)などの有線アクセス系があります。

すなわち、「使うビジネス」とは、SI案件としてどのようにNGNを使っていくかで、「作るビジネス」とは、アクセス網周りのインフラの部分と言うことのようです。
NGN/IMS向けのサーバを売ると言うところではないようです。(このあたりは、NECさんの得意分野。)

なるほど、富士通さんは、SIerとしての実績が国内最大級であり、この部隊とのシナジーを狙っての「使うビジネス」という話であり、世界的なルータベンダーであるCiscoさんとの提携を実現している部分から「作るビジネス」という話が来ているのだと思います。
まさに、自分の強みを生かした戦略ということなのですね。

2007年08月02日

統合されていく通信

フェムトセルで変わるケータイとブロードバンドの関わり」という記事が出ております。

「ソフトバンクの考えるフェムトセルが抱える課題」という中見出しの章に、現在のフェムトセルが抱える問題点が、非常によくまとめられているので、必読です。

あっ、ルータ機能とか持たないんですね。現在のフェムトセルって。。。しかし、UPnPはつらそうですね。現実感ない気がします。

フェムトセルはUPnPのしくみを利用し、ルーターなどのゲートウェイを経由して、携帯電話網の設備と接続するという。




という、問題点はいずれ解決すると考えまして、最終的にどうなりそうなのかというと、

一般ユーザー向け通信サービスの軸をケータイに集約しようとしているのではないかという見方もできる。

と、結論しています。
わたしも、まさに、その通りではないかと考えています。

例えば、これはソフトバンクさんに限らず、先日のauOne。構想も、ほとんど同じ視点のものだと思います。(というか、それをNGNやIMSやFMC(FMBC)というわけですが。)


そして、「モバイル: 携帯電話で1日あたりの通話回数「ほとんどない」が44%との調査結果」の

携帯電話での1回あたりの平均通話時間はどのくらいですか?(単数回答、N=9,584)
【全体】5分未満 48.9%

パケット定額サービスに入っていますか?(単数回答 N=9,584)
入っている 96.7%

という話もあり、これを見据えているのかと思います。
こうなると定額で大量のパケットを捌かねばならない環境となるわけで、無線環境をいまのままで、使い続ければ破綻することが目に見えているからです。そのため、有線(ADSLや光回線)を有効活用しようというわけですね。
もちろん、インフラが定額化してしまって、利益を増やすことが難しくなるため、その上のISP部分も取り込んでそこで利益を上げようというのが、最終的な目的と言うところなのですが。。。それをi-modeモデルやIMSと呼ぶわけで。

ただ、これは、相当な政治問題を抱えることになると思います。例えば、上記に名前の上がらなかったキャリアさんなどは、NGNという名目でやろうとしているわけですが、調整に難航しているようですから。

統合されていく通信の続きを読む

2007年07月26日

ITU標準化局長:M.ジョンソン氏が語る

IMSはITU-TのFGで審議を!〜ITU標準化局長:M.ジョンソン氏が語る」という記事です。


おお、世界各国の標準化団体の表が出ています。便利ですね、これは。


●ITU-T改革方向とその要点

1.「標準化の溝」を埋めるため、開発途上国との関係を重視して、ITU-Dとの協力関係を強化する。

2.ITU-Tの組織運営上のコストを押さえる必要があるが、その実現のために本来の標準化活動を抑えるのではなく徹底した効率化を目指す。

3.ITU勧告を無料で見れるようにした(2007年の3月から9月までを試行期間に設定)が、その効果は顕著であり、すでに百万件のアクセスがあった。

4.191ヵ国に共通に適用される標準(勧告)はITUしか作れないこと、さらにそれが実際に役に立つことを、もっとプロモーションしていきたい。

なるほど。「3」があったんで、最近、いろいろな資料にアクセスできるようになったんですね。
これだけは、今後も続けていただきたい。
「4」は、売り込みより、資料の見やすさを考えてもらいたい。どの資料が、どの資料を参照しているのかが、わかりにくすぎるので。


2007年07月24日

WIRELESS JAPAN 2007

WIRELESS JAPAN 2007関連記事です。


【WIRELESS JAPAN】「固定電話−PHS間の定額サービスを準備中」,ウィルコム社長


すでに、搭載済みだったんですね。電波を勝手に調整する仕組みは。

既存のPHSでも搭載しているDCA(dynamic channel assign)を採用し,綿密な置局設計なしで簡単にマイクロセルを展開できるようにする」




【WIRELESS JAPAN】「事業者による端末企画のコントロールは悪者ではない」,ソフトバンクモバイル副社長

すみません。根拠が、全然解りません。。。
コストも失敗したサービスも含めて全てのサービス開発費を徴収されるおそれがあるし、サービス数にしても1社だけでは限界があるし、質にしても、競争があったほうがよくなるわけですが。。。。。正直、何を言っているんだろう?って感じですね。

日本では携帯電話事業者が携帯電話機の企画と流通をコントロールしていることだ。これに対する批判について松本副社長は,「端末の企画から流通を事業者が全部手掛ける現状のビジネスモデルは,コストやサービスなどユーザーにとっての利便性の面ではよいと思っている」

こうなるのはよいにしても、この状況を賄う設備を1社だけでやるつもりなのですかね?どう見ても、破綻するとしか思えない情報量だと思いますが。

「今後の携帯端末はユーザーの分身になる。ユーザーの特性やアクセス履歴を日々学習して賢くなっていかないといけない」と語った。そうなった場合,端末はネットワーク上のサーバーと連携するシンクライアントとして動作する形態になると予想。

【ワイヤレスジャパン】「iPhoneは魅力的」,NTTドコモの中村社長が語る

こちらもこちらで、なんか、ちょっと、ずれているようで。。。先進的な「機能」をつければ、受けるってものではないのでは?
機能を強化するなら、それを使ったサービスが生まれるようにエコシステムも作らないとだめなのではないでしょうか?とくに、今のキャリアさんは、垂直統合なのだから、機能に見合ったサービスも同時投入でなければ、意味がないはずなのですが。。。インターネット接続機能+i-modeとか、非接触型IC+おサイフケータイとか。

「905iでは,GSM機能を標準で載せる。これにより全世界で利用できる携帯電話機がやっと実現できる。さらにワンセグとHSDPAも標準機能になる。まさに先進的な携帯電話機になるだろう」

【WIRELESS JAPAN 2007】「WiMAXのOEM提供事業者に」−−アッカ・ネットワークス木村CEO

そして、正しいモデル。電波と課金を握って、サービスは開発させるに限ります。

将来的には、他メーカーがパソコン、ゲーム機、家電などWiMAXに対応した製品を開発・販売し、アッカはそれらが使用するネットワークおよびユーザー認証サービスの提供に注力する。



【WIRELESS JAPAN】NTTドコモ中村社長、販売奨励金制度見直しに言及

全体的に、模範解答って感じで、「ふ〜ん、それで?」としか言いようがないですね。




【ワイヤレスジャパン】「ソフトバンクは絶対にWiMAXをやる」,松本氏が語る

下記がキーワードになるとのこと。頭の片隅に入れておいてもよいかもしれませんが。。。

今後の移動体通信サービスのキーワードとして,Web2.0,SNS,クライアント・サーバ,ポータブル/エンタテインメント,電子商取引,そして医療/保険/教育/行政サービス,などが重要になるとの見方を示した。




【WIRELESS JAPAN 2007】イー・モバイル種野副会長、サービスの現状を語る

う〜ん、現状をカタルですので、さすがに目新しいものはないようです。




【WIRELESS JAPAN 2007】YOZANブース、WiMAX事業などをアピール

う〜ん、どのくらいのセルになるのですかね?WiMAXはMANですので、広い範囲になると思うのですが、それで150人って少ない気がします。

1基地局あたりで接続できる端末数としては、「1ユーザーあたりの通信速度などを踏まえると、1基地局あたりに10局のBitStand(無線LANスポット)を繋げ、1つのBitStandには10〜15機接続する。従ってWiMAXの基地局1カ所で100〜150人の利用ということになる」




【WIRELESS JAPAN 2007】ドコモ中村社長、携帯系サービスは全定額制を視野に

なんだよ。PHSをやめる変わりの、アレのことか。orz

今年秋には、64kbpsに限定するものの、PC接続での定額制を導入する。

でも、一応、がんばろうとはしているようです。定額は、どう考えても必須なので、がんばってもらいたいところですね。

「定額制ビジネスを拡大し、携帯系の利用に対してはすべて定額制で行くことを目指したい。トラフィックが耐えられるかどうかを検証してところだ。




【WIRELESS JAPAN 2007】グーグル、日本独自の携帯サービス開発を強化

サービス強化だそうです。いまいちですけど。。。




【WIRELESS JAPAN 2007】KDDI,最適な通信方式を自動的に選ぶ「コグニティブ無線」を出展

フェムトセルなどで、必須の技術ですね。

コグニティブ無線は,周囲の電波環境を認識・認知することで複数の通信方式の中から最適な方式を自動的に選択する通信方式である。

2007年07月22日

NECのNGN製品戦略を聞くその1

NECのNGN製品戦略を聞くその1」という連載記事です。

まぁ、タイトルから推測されるように、NECさんの製品の解説記事でしかありません。
しかし、日本のNGNの裏方をになっているのがNECさんであり、これらの製品や戦略は、ほぼそのまま日本のNGNといってもよいくらいのものであるため、NGNを理解する上で非常に重要なものだと思います。
製品群一覧は、こちら




ちなみに、気になるのはこの辺ですね。「広義のNGN」とか、お約束的なものが用意されています。

NECは、ITU-Tで標準化が進められている「狭義のNGN」だけなく、企業から家庭までのネットワークまでを包含した幅広い「広義のNGN」関連製品の開発を進めています。

あと、最初の方に、市場規模の具体的な数字があるので、そちらも参考になると思います。

現在、通信機器の世界市場規模は17〜18兆円であり、ここ数年ほぼ横ばいの状況です。しかし、今後、広い意味でのNGN時代を迎えると、サービスを含めた市場の成長はもっと大きなポテンシャルをもっていると期待しています。一方、国内におけるNGNを含むネットワーク関連製品の市場規模(2007年)は、サービス・プラットフォーム系が5000億円以上、またネットワーク・インフラのうちトランスポート制御とコア・トランスポート、エッジ機器を合わせて9000億円〜1兆円、アクセス系で5000〜6000億円と見ています。

2007年07月12日

NGNの国家戦略を聞く!(第5回)

NGNの国家戦略を聞く!(第5回)」というインタビュー記事です。


「安定性」はNGNのキモ中のキモですが、ただ、この書き方だと「ユーザの移行」と読み取られてしまうかもしれませんね。要は、よくある「NGNはインターネットを置き換える」という間違いな論調に見えます。
たぶん、ここで言いたいのは、「電話網をIP網に移行する」という意味と思われます。

既存の電話網に匹敵するような安定した通信を行えるように早急に取り組むことで、NGNへの移行を確実にしていく。今、まさにこれが必要となっているのです。


ここ、重要。テストに出ます。

端末そのものが変わり、ビジネス・スタイルやライフ・スタイルも変わるということになれば、いま使っているいわゆる携帯電話というものを持たなくなるとかというようなことが起こるかもしれません。

本ブログでもよく語っているところですが、音声が主体の携帯電話は姿を消すことは間違いないでしょう。そのあたり、iPhoneはそこを狙っていると思われるわけですが。

2007年07月11日

ドコモのフェムトセル基地局

NTTドコモがフェムトセル基地局を開発,今秋から運用を開始 」という記事。

うおおおおお。なに、このさりげない大発表は!!!

超小型の携帯電話基地局である「フェムトセル」の装置を開発したと発表した

4つの電波を捌けるとのこと。

同時接続できるユーザー数は4人までとなる。

とりあえず、妥当な使い方をして、事実上の実証実験をする感じなのかな?

今秋からの運用時には,ビルの高層階や地下など携帯電話の電波が届きにくい「不感地域」の対策として活用する。

う〜ん、これは、ひょっとするとひょっとするカモですね。

Bフレッツなど家庭用ブロードバンド回線の活用については,「現時点では制度上難しいが,今後検討する予定」(NTTドコモ)としている。





でも、なんとなく、ただ単に今までの流れで、どんどんと「不感地域対策」で導入しやすいように小型化していっただけという気もしますが。。。(今、無線基地局の場所取りは、相当な争奪戦であり、設置しやすくするための小型化は必然の流れであるため。)

たぶん、本当に「フェムトセル」としての用途を考えているとしたら、干渉対策がどのくらいかですかね?
フェムトセルとして使われるのであれば、ユーザがどこに設置するのか解らないため、マンションのように密集して設置される可能性があるわけです。このときに、ちゃんと干渉しないように、使用する周波数(チャンネル)を変えるとか出力を絞るとか、そういう機能がちゃんと載っているかどうかですよね。

2007年07月04日

ケータイ系(無線)のブレークスルーがあるかもしれない二つの話

ケータイ系(無線)のブレークスルーがあるかもしれない二つの話です。


ソフトバンクが「フェムトセル」実験中

最近、本Blogでは、同じことを書きまくっている気がしますが、また、「フェムトセル」です。
「超小型セル」による高効率帯域無線ネットワーク(Willcomさんが定額をやれるのは、セルが小さいから)、「ハンドオーバー完備」の無線網が出現する可能性があるというわけです。
これに、WillcomさんのW-SIMのような無線モジュールを内蔵したSIMが出れば、無線対応製品が非常に作りやすいわけで、家電のような市場が生まれるかもしれません。(さすがに、言い過ぎですが、イメージとして。)

ここまでそろえば、「定額」x「複数SIM(端末)」x「デバイス」という、「有線の良さを内包した無線」という今までになかった環境が揃うわけで、ブレークスルーがおきる可能性があるのではないかと思います。
(さらに、この基地局が誰でも状況になれば、高速という利点も付く可能性がある。)


ソフトバンクがフェムトセル実験を公開,「まずはAPを無料配布したい」

同社の総トラフィック量の約8割は,屋内からのものが占めているという。
ということなので、「誰もが使える」という状態にならなくても、それなりに効果がありそうですね。 しかも、無料配布であるなら、「とりあえず、設置」という人も多いでしょうから、本当に期待できますね。




iPhoneは携帯電話業界の何を変えるだろうか?

現在、キャリアさんが握っている、ケータイからサービスまでの垂直統合型ビジネスが崩れる可能性がある点でしょう。
すなわち、上記で書いたW-SIMの話の最後の一押しになる可能性を秘めています。

まず、端末の主導権がAppleさんにあるため、開発環境を解放できる可能性があるのです。そして、この上で、どんどんとサービスが立ち上がるエコシステムが生まれれば、家電化の可能性があるのではないかと思います。
(ただ、Appleさんが解放しない可能性もあるのですが。。。いや、その可能性は高いわけですが。。。でも、Appleさん一社で世界を塗り替えたiTunesの例もあるので侮れない。。。)

そして、iPhoneには、各種センサーが載っているとのことで、ここに、何か眠っているのではないかと思います。

ケータイ系(無線)のブレークスルーがあるかもしれない二つの話の続きを読む

2007年07月02日

揺れ動く携帯電話の販売奨励金

揺れ動く携帯電話の販売奨励金」という連載記事です。

話題のモバイルビジネス研究会が出した販売奨励金について、いろいろとまとめている特設サイトです。
結局、読むべきは、「日本だけ特殊?海外の携帯ビジネスモデルの実態」の「端末のオープン化」に関するところだけかと思います。

販売奨励金に関しては、新規ユーザを獲得するため、端末を激安にして、通信料で回収するというモデルであり、今回のモバイルビジネス研究会でのネタですが、こちらの問題は、端末の価格を通信料に上乗せして、「全」ユーザが支払っているために、不公平感があるという問題なので、iPhoneやイー・モバイルのように契約縛りを入れるという現実界があるので、すごい問題ではないと読み取れます。


端末のオープン化ですが、要は「キャリアがサービスを作る垂直統合」というのが、問題であるというわけです。
そのため、「iモード」や「着うたフル」のようなキャリアロックされたサービスしか開発されず、端末を汎用化できないためにSIMロックを外して、他キャリアで使えるようにしてもほとんどのサービスが利用できないため意味がないというお話に繋がっていきます。


やはり、ここが解消されない限り、販売奨励金がどうにかなっても、「サービスを使わない人もサービス開発費を払わされている(可能性がある)という不公平」は解消されないわけで、健全とはいえないと思います。

2007年06月24日

「1円携帯」規制へ、総務省が料金体系見直し要請

「1円携帯」規制へ、総務省が料金体系見直し要請という記事が出ています。

総務省のモバイルビジネス研究会の成果として、要請するようです。

端末値引きのために携帯電話会社が販売店に支払う「販売奨励金」のコストを、割高な通信料金で回収する現在の携帯電話料金の体系を改めるよう、業界に求める方針を固めた。

う〜ん、SIMロック解除は、入らないのでしょうかね?第8回会合が、平成19年6月26日(火)ということですので、ぜひとも、滑り込みで盛り込んでもらいたいところです。


ちなみに、この辺は

「欧米モデルは参考にならない」,総務省のモバイルビジネス研究会
「不公平性よりも不透明性が問題」,総務省のモバイルビジネス研究会

にて、取り上げられていたものから、SIMロックに関するところをぼかしたというところでしょうか。

「1円携帯」規制へ、総務省が料金体系見直し要請の続きを読む

2007年06月14日

インターネット協会新理事長矢野薫氏(NEC社長)に聞く

インターネット協会新理事長 矢野薫氏(NEC社長)に聞く」というインタビュー記事です。

国内のNGN最大手のNECさん社長・矢野薫氏のお言葉となります!

NGNとは?という質問の模範解答です。聞かれたら、これをそのまま答えると「おぬし、やるな」と言われるに違いありません。

インターネットも、もともとは電話網を利用してできたネットワークですが、それがいつのまにか電話網を凌駕するぐらいの大きな広がりをもつようになったのです。つまり、昔の言葉でいう公衆網が、次の世代に変わるべき時がきており、IPではないプロトコル(通信手順)によって作られた電話網は、寿命のエンドラインに近づいてきたと言えると思います。すると、次の世代のネットワークが必要になるわけで、それがNGN(次世代ネットワーク)です。

さらに、インターネットとの違いは?という質問の模範解答です。聞かれたら、これをそのまま答えると「おぬし、やるな」と言われるに違いありません。

両者ともベースとなる技術はインターネットのIPですが、ベストエフォート(インターネット)かギャランティ(NGN)かということでは、ネットワークの作り方が根本的に違います。この両者(インターネットとNGN)は車の両輪の関係であり、どちらかがどちらかを淘汰するというものではありません。マーケットのニーズに応じて、それぞれ普及していくことになります。

でも、初期の頃は、NGNがインターネットを置き換えるぞ!的な(ry


う〜ん、このインタビューは、結局、これが言いたかったのかな?あまりに唐突に話が変わりすぎていますから。。。しかし、何が目的なんでしょうね?

現状では、海外でがんばっている人が疎外感を持つ傾向があるようです。そういう人が日本国内でもっと活躍できるようにするにはどうしたらよいでしょうか?

(中略)

日本人が海外で活躍するのも難しいですし、日本でそういう人を採用して発展していくのも難しいと思います。しかし、インターネットは時間と距離を克服できるのです。日本が明治時代に開国して140年ですが、その140年のうちに成し遂げられなかった第2の開国を、インターネットが行うでしょう。その維新の志士のような人たちがインターネット協会に集っているのではないかと期待しているわけです。

2007年06月12日

NGNの国家戦略を聞く!(第4回)

NGNの国家戦略を聞く!(第4回)」というインタビュー記事です。

今回の内容は全て、下記に詰まっているといってよいようです。

私自身は、NGNとインターネットは、両輪のネットワークだと思っています。(中略)このポイントは、もともと両方のネットワークのフレームワーク(枠組み)のポリシーがまったく違うところにあると考えています。NGNの発想の基本には、既存の電話交換機による電話網とインターネットのいいとこ取りをして、現在の電話網を安く、信頼性のあるものに作り変えるという側面があります。つまり、インターネットのプロトコル(IP)をうまく使いながら、安全性・信頼性が確保されたネットワークをつくろうということであり、インターネットに置きかわるものではないのです。

そして、それを利用した新サービスとして、おもしろそうな例が挙がっています。う〜ん、確かに、この概念はおもしろいですよね。
とはいえ、OpenID+ブラウザ(Web)でもほぼ同じようなことは出来るとおもいますが。(;^_^A アセアセ・・・

将来の端末のイメージを議論する中で、IDポータビリティという概念が出てきています。IDポータビリティとは、他人の携帯電話とか固定端末に、SuicaやPASMOなど(鉄道やバスなどの交通事業者間における共通乗車券として利用できる非接触式のICカード)のように、私のIDをかざすと瞬時に私の端末に化ける仕組みです。

2007年06月08日

NGNに払う金はない

NGNの料金を家庭は払えるか?」という記事です。


総務省の家計調査を元に、各家庭がNGNへ支払いうる金額はどのくらいになるのか?というのを考察(?)した記事です。


まず、通信費全体を見ると、横ばいな状況です。内訳的には、固定電話料金が移動電話料金に喰われているという状況ですね。
インターネット接続料も2004年くらいから、1700円ほどで横ばいであり、一般的な家庭では値段から見てADSLで満足という結果ということです。

さらに、消費支出は、ほぼ横ばいな状況ですので、余剰な支出はないと見るとNGNへの支払いを確保するには、他への出費を奪う必要があるようです。


さて、この状況で7000円もするBフレッツをベースとした、NGNへ移行するユーザがどのくらいいるのでしょうか?というのが、この記事の言いたいことのようです。
(一応、よくある「サービス内容次第ですね」というオチは付いていますが。。。)

2007年06月04日

全データ通信に定額制導入検討 ドコモ

全データ通信に定額制導入検討 ドコモ」という記事です。


ついに、このときが来ました!!!

NTTドコモの中村維夫(まさお)社長は31日、朝日新聞とのインタビューで、08年までに携帯端末を使ったすべてのデータ通信に定額料金制のプランを設ける方向で検討していることを明らかにした。

しかし、電波資源は、足りるのですかね?何か、微妙な制限とかはいるのかな?
某新宿駅周辺は、数十センチ単位で基地局があるくらい密集しているらしい状況なのに。。。


つぎは、「開発環境の解放」ですね。ブラウザやFlashは、なんだかんだで使えるようになりそうですが、OSが叩ける開発環境も欲しいですよねぇ。
スマートフォンが台頭してきていますので、2009年くらいには、そういう方向性が見えるかな???

まぁ、キャリアさんは、一切解放せずに「i-modeモデル」で囲い込みたいでしょうから、解放しないとダメという状況になるかどうかが鍵というやつですね。
個人的には、Web(HTTP)+雷電(SIP)などで、クライアント間通信用(SIP)のアプリがプログラマブルにならないとダメという状況になれば、最強とか妄想しているわけですが。(;^_^A アセアセ・・・

2007年06月03日

メアドだけで電話できるサービス「Jangl」

メアドだけで電話できるサービス「Jangl」」という記事です。


Janglの仕組みはこうだ。電話をかけるには、まずJanglのWebサイトにかけたい相手のメールアドレスを入力する。すると特定の電話番号が提供されるので、その番号にかけ、1回目の電話ではメッセージを残す。Janglはそのメッセージを相手のメールアドレスに届ける。相手が受け取るメールには、そのメッセージに加え、かけなおすための電話番号が記載されている。

というサービスとのこと。
う〜ん、おもしろいサービスだとは思うのですが、いまいち、ぐっと来ませんね。やはり、OpenIDとENUM連携とかの方が、おもしろそう。

2007年06月02日

NGNの国家戦略を聞く!(第3回)

NGNの国家戦略を聞く!(第3回)」というインタビュー記事です。

今回は、「予算」と「NWGN(New Generation Network、新世代ネットワーク)」と「他国の状況」です。


おもしろそうなのは、「NWGN(New Generation Network、新世代ネットワーク)」なわけですが、記事を見てみると、、、

総務省では、2年前から、インターネットの一極集中を是正するための技術を確立することを目指して、それに関する研究開発プロジェクトを始動させています。

え?なんか、イメージと思いっきり違うのですが。。。
さらに、こんなことも、
ダイナミック・ネットワークというのは、オーバーレイ・ネットワーク(仮想ネットワーク)ともいわれます。このような、ダイナミック・ネットワークというコンセプトを導入することによって、現在動いている固定系や無線系などの実際のネットワークを活用しつつ、しかも利用者に固定系とか無線系といった違いを意識させることなく、相互に通信できるようにするものです。

あれ?これ、普通にNGNの話なのでは???

う〜ん、今あるネットワークの延長の話をするなら、「センサーネットワーク」が出来るときに、膨大なノードとパケットをどう捌くのか?という話の方が、まだ、それっぽい気がしますが。。。

やはり、期待は、GENIのような話だったわけですが、世界の動向のところにちょろっと書かれているだけですね。


ということで、読み進めていくと、オチは、

先ほどお話したダイナミック・ネットワーク(仮想ネットワーク)は、重要な通信の際はそのときだけその信頼性の高いオーバーレイを使用して通信するというような仕組みが考えられています。米国のプラネット・ラボもそういう方向で、動いています。これが米国にとって、2匹目のどじょうになってしまわないように、日本としてこれから取り組もうとしているところです。

実は、プラネット・ラボのことでしたと言うことのようです。(;^_^A アセアセ・・・

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2007年05月24日

NGNの国家戦略を聞く!(第2回)

NGNの国家戦略を聞く!(第2回)」というインタビュー記事です。


「次世代ネットワーク推進フォーラム組織図」は、よいですね。いろいろと。とくに、NさんとKさんがうまい具合に(ry




2007年中は、電話技術がメインターゲットとのこと。

2007年中に電話系の技術基準を整備しようということで、現在検討が進められているわけです。

さらに、

(1)IP電話SWG (2)コンテンツ配信SWG (3)固定・移動シームレスSWG (4)端末・網SWG

とあるので、NTTさん的なNGNではなくて、世界的なNGN、すなわち、without IMSをベースすると言うことですね。すなわち、インフラを整備するためのシナリオのお話しということのようです。
(まぁ、ITU-TのNGNリリース1とか書いてあるので、当たり前なのですが。)

2007年05月19日

次世代無線通信 新規2社に免許、携帯4社参入制限

次世代無線通信 新規2社に免許、携帯4社参入制限」という記事です。

すばらしい。

NTTドコモ、KDDIなど現行の携帯電話サービスを手がける4社の参入は認めず、新規参入に絞ることで競争促進を図る。

参入は、当初の3社の予定から、2社へ削減とのこと。竹中さん以降の総務省は、ちょっと、違いますね。わかっていらっしゃる。

WiMAXが、(案の定)電波帯域を消費するらしく、3社の参入としてしまうと、帯域が足らない可能性があるとのことなのです。たぶん、そのあたりを考慮しての、2社の参入とされているのではないかと思います。

2007年05月18日

NTTさんのフレッツ障害

平成19年5月15日(火)におきたNTTさんのフレッツ障害についてです。

NTTさんからの最終報告が、公開となりましたので、エントリーです。
「フレッツサービス」および「ひかり電話」をご利用できない状況について(最終報)

処理能力オーバーということで、前回のひかり電話の障害と似ています。
が、今回の場合は、ひかり電話と違って、根本的な網設計が、クライアントサーバモデルではなく、IP網な自立ネットワークに近いと想定されるため、根本的な原因は別と思われます。
要するに、本来であれば、起きないはずの障害であり、網の設計ミスやオペレーションミスなど、人為的な原因の可能性があるのかもしれません。
そうであった場合、NGNへの影響がどうなのか、非常に興味深いです。

2007年05月16日

アナログテレビ跡地の電波利用の大枠ほぼ決まる

アナログテレビ跡地の電波利用の大枠ほぼ決まる」との記事です。


730M〜770MHzを移動通信に利用する。

とのこと、これは、誰が何をするのでしょう???WiMAXや次世代PHSは、2.5GHzや5.0GHzですし。

ワンセグや「Media FLO」のようなものは、こちらの領域のようですし。。。

高域側の205M〜222MHzは放送(ケータイ向け地上デジタル放送,デジタル・ラジオ,コミュニティ放送などを含む)用途に,

2007年05月14日

NGNの国家戦略を聞く!(第1回)

NGNの国家戦略を聞く!(第1回)」というインタビュー記事です。


前半は、「e-Japan/u-Japanの総括」となっております。そして、これを踏まえて、NGNというフェーズに発展してきたのだと言うことですね。

文中では、e-Japan/u-Japanが高速道路(ブロードバンド)、NGNが車(アプリケーション)という形で説明されています。



そして、後半で、NGNに何を求めているのかが、かかれています。

【第1の戦略】NGNは、打ち出の小づちのようなインフラ・ネットワーク
【第2の戦略】運用コストの低減と低廉なサービスの提供
【第3の戦略】NGNで国際競争力を付け、世界に打って出て行く時
う〜ん、第1と第2の差がよく分かりません。 第2が、IP化すれば、今までの専用交換機ではなく、汎用的なIP機器が使えるために機器を安く調達できると言っており、第1が、IP化すればIPネットワーク上で動くため、アプリが共通的に使えるという言っています。 でも、これは、IP化すれば、両方とも必然的に付いてくるため、二つに分ける意味が不明です。

ということで、邪推してみますと、第1の「アプリが共通で使える」というは、世界共通しようにしなければならず、すなわち、「独自仕様を入れてはいけない」と言うことです。
というところから、これは、独自仕様が大好きな某キャリアさんに対する牽制なのかなぁとか、邪推してみたりします。(;^_^A アセアセ・・・

そして、それがそのまま、「第3の戦略」として、打ち出されていると言うことなのかもしれません。
(こちらの世界的に使えるというのも、NGNの仕様に併せれば、当たり前の話の訳です。)

ちなみに、ここには、某ケータイキャリアさんの二の舞にはなるなという牽制が入っていると思いますが、本Blogでもさんざん書いているとおり、某キャリアさんは、そのモデルまっしぐらのようですが。。。

2007年04月28日

OpenIDとNGNの関係

Web 2.0 Expo - 注目度急上昇、OpenIDはシングルサインオンの決め手となるか?」という記事です。

これを見て思ったのは、「ENUMと絡められないですかね?」というお話。

なぜかと言えば、SIP IXなどでSIPパケットをルーティングさせるのに、どうしても、ロケーション情報が必要なので、それをどうにかできなかなぁというのが理由です。ぶっちゃけ、ロケーション情報+プレゼンス情報がないと、SIPのHTTPに対する優位性がほとんどないためです。(そのため、ただのDNS的なロケーション情報だけでもNG。)
この場合は、OpenIDでSNSにログインしたら、その情報がプレゼンス情報として通知されるなどですね。(プレゼンス情報は、どれだけ自動化できるかにかかっているので、各サイト間の連携は非常に重要なのです。)

さらに、もう一つの問題点であるセキュリティーも、パーミッション管理など、うまく、OpenID上に仕掛けが作れないかなぁというお話なのです。。。SNSの友達同士であれば、プレゼンス情報を公開するとか、そういう連携ができないかなぁと言うところです。



もし、これが揃えば、本当にインターネット版NTT-NGN相当のものが出現してくる可能性があるのではないかと思います。(この辺の話は、こちらのエントリーと合わせて見ていただくと理解が深まるのではないかと思います。)

2007年04月09日

アイピーモバイルが携帯電話への参入を断念

アイピーモバイルが携帯電話への参入を断念」という記事です。

割り当てられた周波数も返上とのことで、完全撤退ということのようです。

事業に必要な資金を確保するめどが立たないことから、新規参入を断念し、国から割り当てられていた、携帯電話向けの周波数を返上する方針を固めました。

先月は、「イー・モバイルのデータ通信サービス開始」という、とても喜ばしいニュースがあっただけに、非常に残念であります。
(私もさっそくデータカードを購入しましたが、非常に便利に使っております。ほぼ、どこでも繋がり(地下はちょっと弱いようです。)、1.5Mbpsの速度が出ますので、もう、手放せません。)

しかし、事実上2社の新規参入で、1社はサービスをスタートできたのですから、御の字だと思います。ここまで、成熟しており、プレイヤーが囲い込まれているケータイ業界への新規参入は、非常に難しいことが想像されるためです。

具体的に、なぜ、このような結果になってしまったかの分析は、いろいろとあるかと思いますが、ひとつには、選択した無線技術のTD-CDMAにあったといえると思います。
TD-CDMAの解説は、このへんに良さそうなのがあります。ITproITMediaWikipedia
他の各社が撤退した以上、何か知ら問題があったことが推測されます。(値段の問題だけだった可能性もありますが。)



あとは、イー・モバイルさんには道を間違わないようにしてもらいたいです。(私的には、「音声には参入するな」といいたいところなのですが。。。)
やはり、既存の市場ではなく、新規の市場を目指すべきであり、それは「モバイル機器(NintendoDSやPSPなど)」にあると、私は考えているからです。本blogでさんざん書いていますが、一人が複数契約(複数SIM)を持つようになるのは、時間の問題のはずなのです。
そのときには、また、電波効率やモバイル機器の作りやすさが問題点としてあがってくるため、伝播効率のよいマイクロセルで、アンテナなどを内蔵しているW-SIMを抱えるWILLCOMさんにチャンスが訪れると思っています。

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2007年04月03日

誰でも携帯キャリアになれる

誰でも携帯キャリアになれる――Sonopia」という記事です。

おお、ひとつの究極のMVNOの形ですね。

新興企業米Sonopiaは4月2日、非営利団体、企業、個人など、誰もが自分のブランドを冠した携帯キャリアになれるサービスの提供を開始すると発表した。

う〜ん、SIPropケータイ作るか。。。こんなのじゃなくて。(;^_^A アセアセ・・・

というように、キモは、端末がどのくらい自由になるかですね。

米国の大手キャリアのネットワークを借り、大手携帯端末メーカーと提携。

とありますが、どのくらいのAPIが公開されて、どのようなアプリケーションが作れるかがキモになるのではないかと思います。

2007年03月30日

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その5

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その5」という対談です。


今回が、最終回とのことです。内容的には、NGNの今後というところでしょうか?

はい、ここが今回のキモでしょうか?

具体的に申し上げると、キャリアは個人情報の多くを握れる立場にあります。例えば、携帯電話を申し込むときには(中略)この電話番号はだれのものであるかを証明できる。また、携帯電話をユーザーに持たせているだけで、位置情報も全部とれる。さらには、おサイフ・ケータイを利用してもらうと、その人が何を買ったのかまでわかってしまうのです。

要するに、i-modeのモデルが実現できるといっておられるわけです。(というか、たぶん、それがNTTさんのNGNの目的と思われます。)
ここだけ、押さえておけば、NTTさん版のNGNは、80%理解したようなものといって良いでしょう。(って、さすがに言い過ぎかな?(;^_^A アセアセ・・・)
あとは、これを踏まえて、どのようなサービスが考えられるか検討していきましょうというお話が、今回のネタかと思います。



そういえば、最後に。

英国のBT(ブリティッシュ・テレコム)のNGNは、電話交換機のルータへの置きかえを最優先しているということです。

これ、案外と知らない人が多いのですよね。世界的なNGNは、基本的にこのことを指すのが、一般的のようです。
NTTさんのNGNが、特別に先の世界まで突き進んでフィールドトライアルを実施中なのです。

2007年03月28日

テレコム企業目指すSkype

明らかになってきたeBayの狙い−テレコム企業目指すSkype」というコラムを発見です。


本拠地の欧州で定額制プラン「Skype Pro」を導入した。定額制は、これを解決する大きな一歩となる。その目指すところは、インターネット時代のグローバルなテレコム企業だ。

(中略)

インターネット時代のグローバルなテレコム企業がどんなものか―。Skypeはその答えを見せてくれるかもしれない。

釣りなのかなぁ。(;^_^A アセアセ・・・

2011年にはSkypeなどの新サービスが、現在の固定通信市場シェアの5.4%に相当する182億ドルを奪うと予測している。

って、これを含めて挙げている例は、「今あるパイの奪い合い」の話ばかりですね。これでは、「インターネット時代のグローバルなテレコム企業」=「自前でインフラを持たずに、他社のインフラにただ乗りする企業」ってことになりませんかね?
(インフラを持たないから、当然、「定額制」などの安価なサービスが可能っていう話にしか見えない。)

やはり、「インターネット時代のグローバルなテレコム企業」を名乗るのであれば、インフラ部分も含めてどうするのか?を、考えていかないとだめかと思います。
※これは、あくまでコラムを書いた人の意見であり、Skype社の考えと一致しているわけではない点に注意です。

2007年03月26日

IMSにおける課金システム

NGNの核となるIMS」という連載で、「IMSにおける課金」が解説されています。
IMSの課金に関しては、あまり情報がないので、非常に有用な情報だと思います。

少しまとめてみようかと思ったのですが、十分にまとまっている&これ以上かみ砕けそうもないので、紹介だけにとどめておきます。

2007年03月24日

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その4

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その4」という対談です。


今回は、インターネットとNGNの関係です。

いきなり、きました。

はっきり言いますと、NGNではデュアル・スタック(IPv4とIPv6の両方)をサポートしています。

(中略)

とくにIPv4のサービスは歴史的にも広く普及していますので、継承性を考えると、IPv4には対応せざるを得ないのです。

ずばり、IPv6はオプションといいたいようですね。う〜ん、この話は、公に公開されたっと。。。φ(`д´)メモメモ...
すなわち、NGNでは、IPv6である必要がないかもしれないということです。これは、結構、重要なポイントです。



つづいて、インターネットとNGNの位置づけの話です。

インターネットの弱いところを強化したNGNが新しい社会基盤になっていくことに、大いに期待しています。

(中略)

インターネットとNGNは、これまでのキャリアのネットワークとインターネットとと同じように併存していくと思います。

結論としては、本Blogでもたびたび書いていますように、ライフライン通信インフラとしてのNGNとビジネス通信インフラとしてのインターネットの2極化していくという結論のようですね。
やはり、みなさん、見えている落し所は同じようです。

2007年03月18日

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その3

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その3」という対談です。

今回は、NTTさんのNGNフィールド・トライアルのお話です。

まずは、何が重要なのか?というところ。

フィールド・トライアルの重要なところは、NGNというものがどういうもので、NGNを使うとこういうこともできる、こんなこともできるというようなことを、多くの人たちに知らせることが、NGNの発展に一番重要なことだと思います。

まさに、そんな感じですね。逆に言うと、まったくの手探り状態であるといえます。ということは、参入の大チャンスといえますね。
ですので、このようにどんどんのプレゼンスをあげていただいて、知名度を向上させることは、非常に重要だと思います。

つづいて、いつもの話。(;^_^A アセアセ・・・

SNIというインタフェースをオープンにしたというのは、大変重要なところなのですが、私はNTTの外部の立場から言うと、このインタフェースについてはいろいろなレベルでオープンにして出すといいかなと思います。

はい、もう、どうでもよいので、さっさとオープンにしてください。(;^_^A アセアセ・・・

2007年03月14日

SIMロックや販売奨励金の廃止は日本の端末メーカーにトドメを刺す?

SIMロックや販売奨励金の廃止は日本の端末メーカーにトドメを刺す?」という記事です。


やり方によっては逆に日本の携帯電話機メーカーに止めを刺すことになるのではないかと筆者は危惧している

(中略)
大手部品メーカーは「海外で勝負できないから,日本でのビジネスを大切にせざるを得ない」とあきらめ顔だ。

これじゃ、日本の携帯電話機メーカーの雇用を確保するために、消費者に高いケータイ料金を我慢してくださいと言っているようにしか聞こえない。。。
なぜ、日本の携帯電話機メーカーを維持しなければならないのか、理由が欲しいですね。



これまでのビジネス・モデルで高性能・高コストの端末をすばやく普及させ,世界に先駆けて新しいサービスを提供してきたのも事実である。日本の携帯電話ビジネスの国際競争力をどのように上げていくかは,これまでの強みを生かせる形で議論が進んで欲しいと考えている。

う〜ん、「高性能・高コストの端末をすばやく普及させ」って、普及させられたのは、垂直統合モデルであり、キャリアが端末のコントロール権を持っていたからであって、日本の携帯電話機メーカーがどうこうというはなしではないのでは?もし、このモデルが維持できるのであれば、もともと、海外メーカーに立ち入る隙はないのではないかと思われます。

2007年03月08日

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その2

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その2」という対談です。


光ファイバー化は、すばらしいというお話のようです。

放送・通信の融合などを背景に、放送コンテンツの流通が現実の課題となり、やはり光が必要だと言われるようになり、最近はスチューピッドだとは言われなくなりました。それに代わって、アグレッシブであるとか、日本はすごいとか、日本の政府(総務省)はすごく先見の明がある、というような声を、海外で聞くようになりました。

(中略)

やっぱり日本は光を普及させることによって、そういう新しいアプリケーションとかコンテンツを流せるようになり、この面からも世界をリードしていけるようになるのです。

(中略)

日本からではなくて残念ですが、私が一番注目しているものの一つにYouTube(ユーチューブ)があります。YouTubeのようなじゃぶじゃぶ使うアプリケーションが、光をもっている日本から出てきてほしいですね。また最近、インターネット電話ソフトである「スカイプ」を開発した人たち(スカイプの共同設立者:ヤヌス・フリス氏やニクラス・ゼンストローム氏)が、ベニスというプロジェクト(The Venice Project)を立ち上げています。このベニス・プロジェクトはその後、会社名およびブランド名を「Joost(ヨースト)」と決定していますね。

これは逆に、インフラがあれば普及するってもんじゃないという、ブロードバンド化を否定する例のような。。。
それに、この手のアプリは、ADSLレベルの回線速度があれば十分であり、光ファイバーの速度は必要ないと思います。
本来目をつけるべきは、携帯網(無線網)の普及度のほうであり、よっぽど重要だと思います。というか、これこそが、世界に差をつけられるサービスを生み得る土壌になると思います。

この辺の話は、2ページ目で、

そうすると、固定通信側から放送側に言い寄っている、また、固定通信側からモバイル側に言い寄っているということなのでしょうか

といっているところに、にじみ出ていると思うのですけどねぇ。
なんか、最後が、ミスリードしているって気がします。(まぁ、NGN(固定網)に結びつけるためなのでしょうけど。)

2007年03月02日

NGNとインターネットのビミョーな関係その2

NGNとインターネットのビミョーな関係(2)」が、掲載されています。


まず、最初は、「NGNとインターネットの違い」についてです。

したがって、次世代のインターネットは、NGNが序々につながっていき、高速、高品質なネットワークに変化していくでしょう。しかし、その変化は、事業者ごとに、その速度や特徴が異なるため、ある日急に「次世代」になるといったものではなく、少しずつ変化していくと考えられます。

まさに、このイメージなのですが、非常にイメージしにくいですね。
この「高速、高品質なネットワークに変化」というあたりが、QoSなどの機能に相当すると考えると良いかと思います。QoSは、EndToEndできっちりとやらないと最大の効果が発揮できないため、世界中のキャリア間で相互接続が出来るようになるのは、一朝一夕にはいかないですよね。ということかと思います。



続いては、「NGNで何がよくなる?」ですね。
前提として、「現在の電話と比べて」という意味のようです。

これらの機能をユーザーやサービス・プロバイダがアプリケーション・ネットワーク・インタフェース(ANI)を介して利用可能とすることにより、新しいサービスを通信事業者以外の第三者が開発することができるようになります。
このような新しいサービス構築の基盤として可能性を、いかに具体化させるかがNGNを普及させるうえでもっとも重要な点であると考えます。
こちらは、古くは、ダイヤルQ2のようなイメージでしょうか? インフラと課金とユーザベースを提供するので、サービスを自由にやってくださいという機能ですね。ただし、「提供している枠組みの中でやる必要がある」という条件が付くため、その枠組みがどうなるのかが、重要であるというお話だと思います。

2007年02月26日

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その1

NGNリリース1と技術的チャレンジを語る!その1」という対談です。


こちらに、世界のキャリアのNGNの取り組み状況が掲載されています。これは、「NGN」といっても、みんな考えていることややっていることが違うということが、はっきり読み取れるかと思います。
このあたりが、「NGN」というものを理解するときの難しさなのですね。

そうすると、NGNのIMSのところで使用されるSIPについては、完全に相互接続が可能となるのですね

村上 少なくとも、今の段階では、NGNの基本的なサービスからプロファイリング(プロトコル仕様の規準)が実施されており、相互接続が可能になる準備が進められています。しかし、SIPを各機器に搭載(実装)する場合には、やはり、実装上のSIPプロトコルの解釈ミスがないかどうかも含めて、相互接続試験を通じて実装確認していく必要があると思います。このような相互接続試験もプロファイリングの一環です。
う〜ん、これは、どうなのでしょう?
NGNの基本的なサービスからプロファイリング(プロトコル仕様の規準)が実施されており、相互接続が可能になる準備が進められています。
このあたり。。。細部までのプロファイリングはされていないと思うのですが。。。 国内でも、TTCが、定義しているNGNの仕様などあるわけで、これが「各国に依存する細部」を定義している部分であり、世界共通で細部まで定義されているわけではないのかと思われます。

2007年02月20日

NGNに期待することは?

NECソフトアンケートレポート 次世代ネットワークNGNに期待することは?」というアンケート調査が掲示されています。

閲覧に登録が必要のようです。。。が、う〜ん、なんといえないですね。(;^_^A アセアセ・・・

どのような人たちをターゲットにしたのか、全く書かれていないし。。。どうやって、この結果を解釈したらいいんだろう???

2007年02月19日

イー・モバイルが定額データ通信サービス及び、対応端末を発表

イー・モバイルが定額データ通信サービス及び、対応端末を発表 」との記事です。


速度と価格のインパクトは十分ですね。

HSDPA方式により、受信(DownLink)最大3.6Mbps/送信(UpLink)最大384kbpsと、既報のとおりのスペックに加え、料金は月額5,980円の定額制を採用。年間継続利用割引を適用すると月額4,980円となる。

う〜ん、エリアがよく分からない。。。オフィスやカフェなどで、どのくらい使えるかが気になるところですが、こればかりは使用レポートがあがってこないことにはどうにもなりませんね。

開業時のエリアは東京、名古屋、京都、大阪の一部に限られるようだが、2007年6月末までには首都圏の国道16号線内、関西は大阪近郊や神戸に拡大する予定。

でも、内容的には、十分期待できそうですので、心待ちにしておきます。

2007年02月16日

NGNの展望と課題を聞く!第六回

NGNの展望と課題を聞く!」の第六回目インタビューが掲載されております。

ついに、最終回です。そして、テーマは、最後にふさわしく「新世代ネットワーク(NWGN)」となっています。

NWGNとして、GENIというものが紹介されています。

セキュリティ対策はもとより、センサー・ネットワーク、モバイル・ネットワーク、ワイヤレス・ネットワークなど多様なネットワークも包含した、ユビキタス環境をサポートする、新しいインターネット・アーキテクチャ

ということですが、、、う〜ん、、、これだけ見るとNTT-NGNとの違いが分かりませんね。(;^_^A アセアセ・・・
(概念的な違いの詳細は、第一回を参照してください。)

もう少し具体的なところがほしいなぁ。どんなことをやろうとしているんだろう???あとで、調査してみよう。

2007年02月12日

NET&COM2007とNTT R&Dフォーラム2007

NET&COM2007」が、2007/02/07〜2007/02/09まで開催されました。
また、「NTT R&Dフォーラム」も、2007/02/08〜2007/02/09まで開催されました。

その中から、面白そうなものをピックアップです。

■NTTさんの野望
【NET&COM2007】「“NGN”はNTTだけでは実現できない」−−NTT橋本常務が宣言

NGNのコンセプトをまとめたイメージ・ビデオを上映した後に,NTTが構築中のNGNの特徴を概説。構成する技術はITU-Tが定める標準仕様と同じとし,世界標準としてのNGN構築の一環である点を強調した。

ITU-Tの仕様は、こちらのエントリーで書いた「トランザクションレベル」の仕様しかないのですよね。
サービスをする上で、重要な「シーケンスレベル」の部分は、どうなっているのかというと、

「NTTが何かを支配するというのはあってはならないこと。悪意のあるユーザーを排除する目的の制限はかけるが,NGNはNTTの独善ではできないサービス。オープンとコラボレーションがキーワード」
という感じで「オープン」な方向で進めていくと言うことのようです。 そして、そのキモとなるのが、

【NTT R&Dフォーラム】「R&DなくしてICT社会の到来なし」,NTTの花澤第三部門長

となりそうなわけですが、、、

NGNの接続インタフェースの一つである『SNI』(application server-network interface)の仕様をオープンにしたことは,バーチャルの世界からネットワークを使うという新しい試みとなる

(中略)

「NGNのインタフェースを開示したあとも,『SNIの仕様がよく分からない』,『SNIの開示情報が十分でない』などの意見があるが,NGNのアプリケーションを作る上で,ネットワークはどういう機能を提示すればいいのかという議論をしながらSNIを固めていく」

と、どうやら、このサービスを提供する上で重要な「シーケンスレベル」の仕様書である「SNI仕様」は、「NTTさん主導の元」策定されていくことになりそうです。。。。。。
要するに、NTTさん的「オープン」とは、「仕様を開示すること」という意味になりそうですね。私的には、「自由に使える」という「オープン」な方向をぜひとも目指してほしいと思うのですが。。。




■相反するもの
【NTT R&Dフォーラム】「ICTの影の部分もNGNで解決する」,NTT和田社長が基調講演

和田社長はICTによって生まれた影の部分についても言及。ワンクリック詐欺や不正アクセス,著作権侵害,チャットやオンライン・ゲームに没頭しすぎるインターネット依存症などを例に挙げた。
(中略)
和田社長は,NGNがこれらの影の部分を解決する手段になり得ると位置付けた。その手段として,「回線ごとの発信者IDをチェックすることによってなりすましを防止したり,ネットワークの入り口で不正アクセスや異常トラフィックをブロックしてセキュリティを確保する」といった

このセキュリティコントロールって、どうやるんでしょうね?この話を見る限りだと「NGNしかないネットワーク」を想定しているようにしか思えないのですが。。。インターネットとの融合は無しなのかな?




■IMSの一つの解
【NET&COM2007】ノーテルとIBM,NGN上で動くネットワーク・ゲームをデモ公開

ケータイ端末―ケータイ網―インターネット―NGN―サーバ という経路でのデモだそうです。

端末からフランスにある模擬的なNGNまでは,ソフトバンクモバイルの携帯電話網からオーストラリアのオプタスの携帯電話網を通り,インターネットを経由して接続している。



【NET&COM2007】HTCのスマートフォンをIP電話に,NVCがソリューション展示

う〜ん、画面を見るとX-Liteにみえますが、気のせいですかね?

ネットワークバリューコンポネンツ(NVC)は東京ビッグサイトで開催中の「NET&COM2007」で,NTTドコモのスマートフォン「htcZ」を利用したIP電話ソリューションを展示した

2007年02月06日

NGNって何だろう?

NGNって何だろう?」という特集です。※いつの間にかITProのURLのパラメータに、「ST=ngn」ができたんですね。いままでは、「ST=denwa」だったので。

Q&A形式で、NGNを理解するという内容になっています。

【Question1】なぜNGNは騒がれているの?

【Question2】本質をズバリ言い表すと?

【Question3】NGNって電話だけ?

【Question4】インターネットはなくなるの?

【Question5】フィールド・トライアルって何?

【Question6】NTTのNGNはどんなしくみ?

【Question7】仕様はもう完成しているの?

【Question8】どんな装置が使われる?

【Question9】将来の本格的なNGNの構成は?

【Question10】SIPはどのくらい重要?

【Question11】マルチキャストって何?

【Question12】NGNで活躍する伝送技術は?

2007年02月05日

MVNOで新市場を開拓する

MVNOで新市場を開拓する--ウィルコムの拡大戦略」との記事です。

本Blogでは、何度か取り上げているMVNO関連の話題なのですが、やはり、MVNOという語の普及率は相当低いらしいので、これを機になんとなく覚えていただければと思います。

「MVNO(Mobile Virtual Netwaork Operator)」とは、

携帯電話やPHSの通信事業者から回線を借り、独自のモバイルサービスを提供する事業者

ということです。設備だけ借りて、その上でモバイルサービスを展開しようという事業者のことです。
NTTさんから、ADSL回線やFTTH回線を借りて、インターネット接続サービスを提供しているISPのようなものを想像してもらえればOKです。

そして、何がうれしいかと言えば、その恩恵を受けうる例としては、「iPhone」といえるでしょう。もう少し、身近なものとしては、NDSやPSPなどのケータイゲーム機にケータイ電話機能がついていたら、おもしろいと思いませんか?というように、無線通信機能がつくと、俄然、おもしろくなるデバイスというものは結構あったりするのです。
さらに、このデバイスの上で新しいサービスなどを展開することも可能でしょう。「iPhone」であれば、その上で「iTS」をサービスすることが想像できます。と、いろいろとおもしろい可能性を秘めているのが、MVNOなのです。

しかし、このときにネックになるのが、

ケータイデバイスの開発

になるわけです。無線系の技術はもとより、小型化するための技術など、1から作っていてはいくらお金があっても足りないわけです。(今までの資産があるケータイキャリアさんでさえ、新端末の開発には、一台数億円かかるらしいですし。)
さらに、無線系の技術であるCDMAなどは特許の固まりであり、特許の利用許可を取る契約だけでも非常にハードルの高いものになっているそうです。
逆に、これがあるため、なかなか参入ができない状態になっており、絵に描いた餅なのです。

そこで、WILLCOMさんは、無線通信機能などケータイのキモをモジュール化した「W-SIM」を提供しているというのが、今回の記事の内容です。
たしかに、「W-SIM」は、MVNOを現実のものとするための現実解の一つである思います。



※今回は、ハード側からの視点で書いています。ソフト側としては、自由に使えるデバイスさえあればよいわけですが。。。今後に期待というところですね。その辺は、こちらのエントリーの最後に希望の光があります。




ちなみに、他のキャリアさんは、こんな感じです。
座長と携帯電話事業者で意見対立,SIMロックなど議論する総務省研究会

私としては、SIMフリーにして、端末組み込みやすくする方がシェアが広がると思うのですけどね。
NintendoDSやPSPのようなケータイゲーム機に、SIMを刺せば、ネットワーク機能が使えるようになったら、また、世界が広がると思います。そして、このような使い方であれば、一枚のSIMを使い回すより、が複数のSIMを持った方が便利であるため、一人で複数契約してもらえるという可能性があり、頭打ちしている加入者数をのばせるかと思います。

MVNOで新市場を開拓するの続きを読む

2007年02月04日

NGNの展望と課題を聞く!第五回

NGNの展望と課題を聞く!」の第五回目インタビューが掲載されております。

今回は、オープン化の必要性について解説されています。


現状では、上記のANI、NNI、UNIインタフェースに加えて、どのようなインタフェースを規定するかはまだ具体的に決まっていませんが、新しいサービスを提供しようとする企業がどんどん参入できるような、オープン性というか、オープン・インタフェースの規定が必要ではないかと思うのです。

すばらしいですね。どんどんと「本来目指すべき論」の話になっています。


最後に、IPTVの話が出ております。

ITU-Tでは、IPTVはNGNのキラー・アプリケーションの一つとして位置づけられており、これに関する技術の標準化を目指す「FG IPTV(Focus Group IPTV)」が2006年7月に設立され、本格的な標準化の作業が開始されています。FG IPTVとは、テーマを限定(フォーカス)して、集中的に審議するグループで、1年程度の標準化期間を目安にしており、2007年にも制定される予定のNGNリリース2に反映されることになっています。

(中略)

2007年の中頃には、IPTVの標準化の目途がたつと期待されています。

いや、ホントにそう思います。去年の研究開発系だと、IPTVメインでしたし、CES2007もIPTV一色だったといってよい状況でしたからね。

2007年02月02日

課金について

ビル・ゲイツ、オンライン決済サービスへの進出を計画」という記事です。

こちらのエントリーで書きましたが、NGNは、「i-mode」のモデルに似ています。
その辺を踏まえて考えると、NGNの課金のキモは、「少額決済」にあるのではないかと思っています。

これは、記事中でゲイツ氏が

少額での取り引きをクレジットカード会社を経由させた場合、収益の過半がカード会社に行ってしまうことにもなりかねない

と言っているとおり、ただクレジットカード会社と提携するだけでは、実現できないと思われます。
現実解としては、ドコモさんのDCMX/iDのようなモデルなのだと思いますが、これは、よほどの大手でないと無理なモデルです。
しかし、NGNの課金モデルに、このモデルを取り入れることはNTTさんの規模を考えれば、十分に可能だと思われます。

そこで、オンリーワンのサービスとして、NGNの少額課金モデルが有力なのではないかと思っているわけです。

2007年02月01日

VistaとNGNとIPv6

フレッツのIPv6利用者、Vistaで一部サイトの表示が遅延」という記事です。

フレッツのIPv6サービスでは、割り当てられるIPv6アドレスはフレッツ網内での利用を前提としているため、外部には接続できない。一方、Windows Vistaでは、接続先のサイトがIPv6とIPv4の両方に対応していると、最初にIPv6での接続を試みて、約20秒待って接続できなかった場合にIPv4での接続を行なう。このため、IPv6とIPv4の両方に対応しているサイトの場合には、IPv6での接続ができないためにサイトの表示までに時間がかかる「IPv6-IPv4フォールバック」の問題が発生する。
さっそく、出てきましたね。 実は、これ、NGNがIPv6ベースであるため、同様の問題が発生する可能性があるとも言われております。 (NGN内のIPv6がちゃんとグローバルに使用可能であれば、問題ないのですが。。。そのあたりが、QoSなどの絡みにより、不透明なところであります。)

ですが、これにより、問題が表面化しましたので、NGNが本格稼働するまでには、対策が終了しているのではないかと思います。
これで、NGNの一つの懸念点が、解消されそうですね。

2007年01月26日

SIMロックフリー化検討

SIMロック解除、市場活性化へ検討 総務省」という記事です。

SIMロックフリーになると、どうなるかと言えば、、、

SIMカードを差し替えることで複数端末を使い分けたり、複数社のカードを保有して、1つの端末で好きな携帯事業会社のサービスを利用することもできるようになる。現在の端末もこの機能を使える仕組みだが、携帯事業者が制限している。総務省では、これが料金・サービス競争促進の妨げになっていると判断。

というところですね。

弊害としては、こちらになりますね。

日本では、携帯事業者が販売代理店に1台あたり4万円程度の販売奨励金を払うことで、消費者への端末価格を引き下げており“1円端末”なども登場している。奨励金は毎月の通信料に上乗せして回収されている。このため、携帯端末と通信回線がセットになっている現状が崩れれば、携帯端末の値上がりから販売台数低下という局面を招きかねず、販売代理店も影響を受ける。

このため、端末の買い換えサイクルが長くなり、かつ、中古市場が幅をきかせてきます。
よって、新機種が売れず、新機能が浸透しにくくなり、端末に依存する機能やサービスが普及しにくくなります。
たとえば、おサイフケータイのようなものを、SIMロックフリー化された世界で普及させるには、相当の努力が必要となるでしょう。



そして、お約束のごとく、キャリアさんは、反対意見を表明されているようです。

NTTドコモの中村維夫社長は「日本の携帯事業のビジネスモデルは破綻(はたん)している」と認めるが、端末の値上げにつながるSIMロック解除には慎重姿勢。

これの構図も簡単で、弊害の部分であげた「サービス普及のための努力」のコントロールを失ってしまうからです。
要するに、今の日本のケータイ電話モデルでは、この努力分を、ユーザが望む望まないに関わりなく、すべてのユーザから「通信料」という形で、吸い上げることにより、この「サービス普及のための努力」のコストを吸収しているのです。これは、当然、キャリアさんにしかできないことであり、この部分が、「料金・サービス競争促進の妨げになっている」と判断されている面であります。




というところで、どちらがよいかは、立場によって変わるところですが、私としては、「スマートフォン機能」と「GPS」があれば、あとは、Web経由(ブラウザ)で、万人が望むほとんどのサービスは提供可能だと思うので、ぜひとも、SIMロックフリー化してもらいたいと思っております。
(とはいっても、「すでにあるサービス」がなかなかくせ者な訳ですが。。。)

2007年01月24日

NGNの展望と課題を聞く!第四回

NGNの展望と課題を聞く!」の第四回目インタビューが掲載されております。

今回は、実際のアプローチの具体例が示されています。


ユーザーの要求として、従来のインターネットでもよい人は、定額制のベストエフォート・サービスを利用し、IP電話やIPTVのように、現行の電話やテレビ放送並みのQoSを保障してほしい人は別の料金体系のNGNサービスを利用するということが想定されます。その場合の料金をどう設定するのかが、これからの大きな問題となるでしょうね。どうみても、同じ料金でサービスするというのは、コスト上難しいですからね。

これ、サービスごとに、QoSを適用できるというようなイメージであれば、結構使いかってよくなりそうですね。
とくに、サービスの提供側が、自分で追加コストを払うなりして、QoS適用をができるような体制ですとおもしろいことになりそうですね。

私は、A案とB案の中間を取ったような、両方の良いところを併せもったようなNGN案を作るべきではないかと思っています。 (中略) いろいろな形で参入し、競争ができるような構成と制度の構築が重要だと思います。
もう、おっしゃるとおりだと思います。もっともっと、言ってください。<(_ _)>

2007年01月20日

「060」などFMCサービス用の電話番号

「060」などFMCサービス用の電話番号,今夏にも利用制度整う」との記事です。

下記のような位置づけの番号となるようです。配布条件が、どうなるか、興味深いですね。
位置づけ的に考えて、「インターネットに近い」位置づけですので、非常に緩い条件となりそうであり、インターネット系サービスと非常に相性がよい番号となるかもしれません。

FMCサービスを「網形態,通話料金,通話品質などを問わず,既存番号の指定を受けている移動網や固定網を複数組み合わせて,1ナンバーかつ1コールで提供されるサービス(ただし,電話として最低限の通話品質を確保していることが必要)」 (中略) 通話品質や料金の識別など電話番号が持つ役割を考慮して
(1)新規のFMCサービス用の060番号
(2)携帯電話用の080/090およびPHS用の070番号
(3)IP電話用の050番号

「060」などFMCサービス用の電話番号の続きを読む

HPさんによるSDPの位置づけ

NGNでの主導権争いはすでにはじまっている」という特集が出ています。

この中に、SDP(Service Delivery Platform)が出ております。
今年は、この周りが熱くなりそうのですので、基礎知識として押さえておきたいところです。

SDPはOMA(Open Mobile Alliance)が出している代表的なリファレンスアーキテクチャで、いわゆる整理箱。つまり、通信事業者のサービスを提供する基盤として、本来こういう機能群が、こういう階層であるべきだろうと決めているものだ。もともとSDPは通信事業者のなかのサービスの開発期間を短縮する、複合的なサービスの開発をしやすくする、などの目的で検討されてきたもの。
(中略)
SDPのコンセプトは下記のようになる。
・アプリケーション開発の簡易化と開発コストの抑制
・アプリケーション開発者の拡大
・サードパーティーに対するネットワークリソースの開放
・オープンかつスタンダード・ベースなアーキテクチャ
要するに、通信向けアプリケーション開発ミドルウェアですね。JavaでいうところのWebSphereのようなものです。

2007年01月19日

NTTさんのNGNトライアル一般公募開始

NTTさんが、NGNトライアルの一般公募を開始しました。こちら

2007/01/19現在の対象地域は、下記の通りとなっています。

東京都 千代田区、中央区、港区、新宿区、江東区、品川区、世田谷区、渋谷区、中野区
神奈川県 横浜市(戸塚区、栄区、泉区)、横須賀市
千葉県 千葉市(花見川区、稲毛区、美浜区)
埼玉県 さいたま市(大宮区、中央区、浦和区、南区)
大阪府 大阪市(福島区、北区、中央区)

2007年01月18日

アイピーモバイルが実証実験を公開。商用サービスは2007年秋に

アイピーモバイルが実証実験を公開。商用サービスは2007年秋に」という記事です。

時期は、伸びてしまいましたが、下り最大11Mbpsというのは、魅力的ですね。料金の方は、不明ですが、5000円くらいでそれなりに利用可能であれば、ものすごいインパクトだと思います。

アイピーモバイルでは、サービス開始時期を当初の2006年10月から2007年春へと延期。合わせて、技術仕様も変更し、下り最大11Mbpsでのサービス提供を予定している。
(中略)
料金体系に関しては固定と移動利用、通信速度などの組み合わせで、最大4プランを検討しており、「最も高いプランでも、他社の料金体系を下回るようにしたい」

あと、これを利用した端末を解放してくれると、すごいことになるのですが。。。

「IMS」の連載

NGNの核となるIMS」という連載が出ております。


タイトルの通り、IMSは、NGNのサービス部分を語る上で、核となるものですので、NGNを使って何かしようと考えておられる方は、必読の連載となっております。


※以前に、下書きしたまま、公開するのを忘れておりました。

2007年01月17日

NGNの展望と課題を聞く!第三回

NGNの展望と課題を聞く!」の第三回目インタビューが掲載されております。

今回は、インターネットとNGNの違いとNGNが目指す方向性が示されています。

きれいにまとめられておりますので、是非とも、見ていただきたい記事です。
個人的には、「NGNのねらい」の

3番目は、現在の固定電話サービスがもっている、安全性、安定性、信頼性が高い通信インフラとしての側面、あるいは災害とか緊急通信機能など、今のインターネットで十分でないところを、NGNで補完しつつ、継承・発展させていくことが求められています。

という、インフラの部分をぜひとも強調して、やっていただきたいところです。
これって、ベンチャー系VoIP事業者が、どうがんばっても、対応できない部分だと思われるからです。

2006年12月28日

NGNの展望と課題を聞く!第二回

NGNの展望と課題を聞く!」の第二回目インタビューが掲載されております。


そこで今度のNGN(NXGN)は、4回目の挑戦になるのです。このNGN(NXGN)は、今度はインターネットで使用されているIPパケットをベースにして、電話サービス(IP電話)、データ通信サービス(インターネット)と、映像配信サービスのトリプル・プレイ・サービスを実現しようとしています。
4回目のチャレンジも失敗したら、もう技術者としては失格ですね(笑)。今度は、絶対に成功させないといけないという、背水の陣のようなところがあるのです。

えっと、4回目?ふつうは、三度目の正直とか二度あることは三度あるとか、3回目がターニングポイントのような。。。



このNGN(NXGN)については、注目される一つの明るい話題があります。それは、これまでの過去3回のトリプル・プレイ・サービスへのチャレンジの失敗の原因の一つは、電話を中心に、それにデータ、映像を統合化する、ボイス・セントリック(音声中心)なネットワークでの挑戦だったということなのです。すなわち、電話がまずあって、それにFAXやデータ、画像やテレビ電話などを統合していきましょうというシナリオだったのです。
しかし、今回のNGN(NXGN)になって初めて、音声ではなく、インターネットのデータが中心であり、IPパケットによるデータ・セントリック(データ中心)のネットワークを目指すものなのです(図1)。これによって、本格的なVoIP(IP電話)による音声サービスや、インターネット・サービス(Webサービスも含む)、さらには、IPTV(IP TeleVision)による動画像配信サービスというトリプル・プレイ・サービスを実現するのです。

電話ベースではなく、IP化するから、成功するとのことですが、これまでの失敗理由が、

ISDNはサービス・インしてもなかなか普及せずに、外国では、ISDNは「Idea Subscribers Don't Need」(ユーザーが希望しないアイデア)という風に、揶揄(やゆ)されたものでした。

というように、ニーズを無視したサービスだったからなのでは?それとIP化にどんな関連があるんでしょう???私は、この辺は、成功要因とは思えません。
ただ、確かに前回までとは違い、成功要因もあると思います。それは、

Flet'sシリーズに加入したら自動的にNGNがついてくる

という点です。いままでのISDNなどでは、ユーザが明示的にサービスに加入しなければなりませんでしたが、NGNでは、Flet'sシリーズに申し込んだら、自動的にNGNもセットでついてくるという点が、決定的に違う点であり、そして、これこそが成功しうる可能性を持っている点だと思います。
少なくとも、これにより、

「加入者数(ユーザベース)」においては、間違いなく成功というくらいのネットワークができる

と思います。これは、ユーザベースとしては、非常に魅力的であるため(さらに、課金システムもありますし。このへんは、こちらのエントリーでも。)、サービサーが集まり、よいサービスが生まれて、さらに、ユーザが増えるという、ポジティブスパイラルになる可能性があります。
が、こちらのエントリーのような、「クローズドなサービス指向」から脱することができるかが鍵なのではないでしょうか?

2006年12月26日

次世代のネットワーク

無印吉澤さんのエントリー「行方不明になったauのケータイと、夢のマッシュアップケータイ」がでております。

魅力的なアプリケーションが次に生まれるネットワークは、既存キャリアが推進する次世代ネットワーク(NGN、Next Generation Network)の世界ではなくて、むしろオープンなモバイルインターネットの世界なのではないかなぁ

私の方でも、こちらこちらこちらのエントリーで、こっそりと書かせていただいた内容にとてもリンクする話です。
そして、果ては、前回のエントリーにも繋がっていくわけです。

やはり、次は、無線パーソナルデバイス(モバイル)ですよ。

2006年12月24日

「livedoor Wireless」、撤退???

ライブドアの無線LANサービス「livedoor Wireless」、撤退も含めて検討」という記事です。

う〜ん、FONさん、買いませんかね???

2006年12月20日

本日、開始。NTTさんのNGNトライアル

今年のメインイベントが、高らかに開始宣言されました。


●本家、NTT持株会社
・「プレスリリース
・「ショールーム展示内容

ショールーム見学の受付も開始されたようです。興味にある方は、是非!!!
※2006/12/20 現在、すでに大手町は受け付けている日はないようです。梅田は受け付けている日があります。
※正直、あまり気になるものがないのですが。。。(;^_^A アセアセ・・・




●Internet Watch
・「NTT和田社長、NGNに「不退転の決意で取り組む」



●WBB
・「NTT、世界初のNGNフィールド・トライアルをスタート!



●ITPro
・「【速報】NTTがNGNトライアルを開始,ショールームを一般公開

・「【速報】NTTがソニーや松下など12社の参加でNGNの実験を開始、「不退転の決意」とNTT社長

・「「NGNにつながる機器はテレビが中心」,トライアル参加メーカー幹部

・「NTT,NGNのフィールドトライアルを開始,高品質の映像伝送サービスなどデモ

・「【続報】臨場感満点のIPテレビ会議,NGNのQoS機能をアピール

・「【続報】ハイビジョン・CD品質のIPテレビ電話,NGNのショールームで

・「KDDI小野寺社長,「NTTのNGNはNNIに問題あり」

おっと、いきなり難癖つけてます。(;^_^A アセアセ・・・

「現在のNTTのNGNではアクセス網という考え方が一切なくなっている。NTT東西地域会社のそれぞれで接続ポイントが1カ所あるだけ。我々がアクセス網を使わせてもらう際も,NNIを介して接続することになりかねない。これではサービスの自由度が剥奪されてしまう。アクセス網を自前で構築しない限り,NTTのNGNに対抗できる手段がなくなってしまうのではないかと危惧している」

・・・・・・いまあるIP-SIP網でもあまり大差ない気がしますが。。。全体的に。。。




ざっとみたところ、一般的なニュースサイトはおろか、IT系のニュースサイトでさえ、取り上げられてないですね。(取り上げているのは、上記の通り、ネットワーク系のニュースサイトだけのようです。)
さすがは、低Layer、人気無いですね。。。orz
一応、日本のインフラへ多大な影響をあたるトライアルなのですから、それなりにビッグニュースだとは思うのですが。。。「NTT西日本、“ひかり電話”を利用しているユーザーに“故障情報お知らせメール”を提供開始」を取り上げるくらいなら、NGNトライアルをぜひとも取り上げてもらいたいものです。

2006年12月16日

NGNの展望と課題を聞く!第一回

NGNの展望と課題を聞く!」の第一回目インタビューが掲載されております。

第一回目は、旧テレコム系(キャリア系)のネットワークの歴史から、NGNへ、そして、さらにその先へどう変遷していくかという話がメインのようです。


これまで説明したように、「世代」と「パラダイム」というのはまったく異なるものなのです。そこで、現在話題となっているNGNを考えますと、NGNは、IPネットワークをベースにするネットワークの「世代の更新」と考えられます。

私としては、技術的な「世代の更新」だけではなく、考え方やサービスのあり方も含めて「世代の更新」してくれることを願っております。
現在のNTT-NGNは、前世代の考え方やサービスを新世代のIP網上に構築しているだけの感がありますから。。。もちろん、前世代から持ち込むべき考え方やサービスもありますので(緊急通信やホットラインなど)、これらを統合して「世代の更新」をしてもらいたいですね。

2006年12月15日

総務省がMVNOガイドラインの意見募集中

「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン」の改正案に対する意見募集」というものがでております。

こちらで、

総務省は、「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン」(以下、「MVNO事業化ガイドライン」と言います。)の改正案を取りまとめました。
  つきましては、本改正案について、平成18年12月13日(水)から平成19年1月18日(木)までの間、意見を募集します。

と、意見を募集しております。

下記の点が、修正点でしょうか?どんどんと開放に向かっているようで、良い流れだと思います。

・独自開発の端末に接続ができることが明記された
・事業者側がMVNOを拒否する理由が明記された

2006年12月09日

NGN時代にふさわしい通信端末とは?

NGN時代にふさわしい通信端末とは,総務省が研究会を発足」という記事です。

NGNにふさわしい通信端末だそうです。

IP化時代の端末における課題として,接続時の責任範囲の明確化や,異常ふくそうの予防,ソフトウエアのダウンロードなどを想定した運用性の確保などを挙げた。(中略)品質の維持や信頼性・安全性の確保などを列挙した。
すばらしい。インターネットを交換機網並の品質するための課題集という感じです。さすが、NTTさんのNGNですね。
家電や医療機器がネットワークにつながることで「製品の安全性・信頼性という観点からはPL法なども関連する」
これは、どうなんでしょう? すでに、ゲーム機などは、ネットワーク化されていますが。。。

2006年12月08日

NGNとインターネットのビミョーな関係

NGNとインターネットのビミョーな関係」というコラムが出ています。

これは、必見のコラムです。

NGNにおけるIPネットワークは、MPLS(MultiーProtocol Label Switching)を用いたパス接続による経路制御型のIPネットワークです。簡単に言えば、NGNでは、今までの物理的な回線同士を接続していた回線交換と同じ方法で、IPを使って論理的な回線(パス)同士を接続するわけです。したがって、接続されたパスの中での品質(伝送品質)は保証されますが、接続性(接続品質)は従来と変わりません。少なくとも、加入者に対して接続のリソースが従来と同じであれば、つながる確率は同じです。つまり、IPを使うから「高信頼性」とは言えないわけです。
と、ずばっと、NGNの「高信頼性」に切り込んでおります! 某ベンダーさんでは、「NGNこそが、NTTさんのIP電話のトラブルを解決できる解だ」とおっしゃられているところに、このコラムです。

まさに、私が、こちらのエントリーで、言いたかったことのNGNレイヤーの話といえるコラムです。







参考記事

2006年12月04日

mobidec 2006

mobidec 2006 関連記事を、ケータイWatchさんから。

3大キャリアのお話から。
ドコモ山口氏「コンテンツ市場は時代とともに変化している」
KDDI竹之内氏、MNP以降のコンテンツビジネスを語る

ともに、100%有料コンテンツのお話。
こちらのエントリーで書かせてもらったように、海の向こうではすでに無料なWeb系コンテンツとの融合が始まっています。

「コンテンツ市場は、プラットフォームが進化すればまだまだ伸びていく。これだけオープンなプラットフォームはドコモだけ」

とは、むなしい響きに聞こえるのは私だけでしょうか。。。




ソフトバンク河野氏、Yahoo!ケータイの展望を語る

2社が、がっちりと垂直統合で有料コンテンツを配信するという中、インターネットとの融合を前面に押し出したというお話になっています。

「我々は、これまでのインターネットのサービスをどんどん融合していきたいと思っている。パソコン向けのインターネットをケータイ向けにカスタマイズして提供していきたい」

とはいうものの、Yahoo!がらみだけであったりと、微妙に垂直統合に近い形である点には要注意です。(この前の○○としか思えない料金体系の件もありますので、油断は出来ません。)




MVNOのディスカッション、携帯産業は垂直統合から水平分業へ

タイトルの通り、ケータイキャリアは、垂直統合から、水平分業へ移行すべきだというお話。
これは、完全に上の話を受けてのものと思われます。

もう少し、具体的な事例がほしい感じですが、現在のMVNOの知名度を勘案し、まずは、知名度を上げることを優先したという感じでしょうか。
私の方も、ほとんどの人が、MVNOという言葉を知らないという事態に遭遇していますので、仕方ないところかもしれません。

2006年12月02日

NGNの関連ニュース

今度は、NGNのオプション的なアプリケーションの関連のニュースです。


日本テクトロニクス,NGN対応のネット監視ソリューションを開始

NGNの監視アプリですね。ついに、NGNも運用をターゲットとしたアプリが登場し始めたようです。



ドコモ、IP網に接続できるFOMA用屋内基地局

IP化されたFOMA用屋内基地局だそうです。来年2月からスタートする法人向けサービス「OFFICEED」を見据えてのもののようです。
これで、ケータイ端末を解放してくれれば、とても面白いことになるのですが。。。

2006年11月30日

NGNの一般記事

NGNに関する記事が、だんだんとIT系の一般Mediaでも取り上げられるようになってきたようです。

●ITPro Enterprise 「NGNで巨大SIベンダーNTTが誕生する?

すでに、巨大なSIベンダーなNTTデータさんやNTTコムさんがいますし、現在のNTT再々編もそのあたりに向けての布石と思われますので、今更、何をという感じがしますね。
ちなみに、一般的なSIerさんが出来るNGNへの対向としては、MVNOと広域イーサをどううまく組み合わせるか?というあたりが一つの解になるのではないでしょうか?
(ゆえに、MVNOの義務化は必須などで言われているのかと思います。)



●ITMedia Enterprise 「NGNは企業のIT化に何をもたらすのか

こちらは、NGNの一般的な解説という感じです。(某社のプレス向け内容そのままとも言う。(;^_^A アセアセ・・・)




●ITPro Network 「企業ネットにNGNアプリを先取り導入

ついに、実際の導入へ向けた動きの解説が出てきました。
このあたりが、キモだと思います。

一番下のレイヤーにNGNのインフラ基盤があり,その上にインフラ基盤を制御するミドルウエア,そして一番上に実際のアプリケーションが存在する,という三階層のレイヤーになると見ている。

2層目の「インフラ基盤を制御するミドルウエア」が、Parlayなどのことですね。

2006年11月26日

NTTさん12月20日よりNGNのフィールドトライアル開始

NTT、12月20日よりNGNのフィールドトライアル開始」という記事です。

予定通り、年内に開始のようです。関係者の皆様、お疲れ様でした。<これからが本番ですが。(;^_^A アセアセ・・・

体験コースが用意されているのですね。是非とも、見に行きたいなぁ。こちらによると、申し込み法は、後日公開とのことです。

東京・大手町ファーストスクエアと大阪・梅田の大阪駅前ダイヤモンド地下街にあるショールームで、NGNを活用した各種サービスや情報通信機器を展示し、実際に体験できるようにする。ただし、ショールームの見学は事前予約制となる。

2006年11月18日

NTTさんのNGNトライアル参加社公開

NTTのNGNトライアル、ソニー、NEC、日立、松下など11社が参加申し込み」という記事です。

内訳は、
●SNI接続orUNI接続(サービス提供)
・NEC
・NECビッグローブ
・NTTコミュニケーションズ
・シスコシステムズ
・ソニー
・日立製作所
・松下電器産業
の7社。


●NNI接続(キャリア,ISP間接続)
・NECビッグローブ
・NTTコミュニケーションズ
・朝日ネット
・ソネットエンタテインメント
・ニフティ
・ぷららネットワークス
の6社。

ということです。

また、今後のスケジュールは、下記のようになっているとのことです。

NTTは2006年12月にNTT東西のショールームでNGNのトライアルを公開し、2007年春に一般から募る1000人程度に規模を拡大する。2008年早々にも、本サービスへと移行する予定。

一般からのUNI接続トライアルを、ぜひとも、申し込みたいですね。アレげな端末とかをさわることができるのでしょうから!!!

2006年11月16日

「FMCフォーラム 2006 autumn」開催

FMCフォーラム 2006 autumn」が、2006/11/13〜14の二日間、開催されました。

そこで、気になった記事です。

●「KDDI三澤氏、FMC実現に向けた次世代ネットワークの概要を語る

・KDDIさんにおけるNGNの定義

固定だけでは維持できないため、移動体通信を組み合わせてコストを下げて、さらに発展させていく。そして柔軟なネットワークを作る。これがまさにNGN。

・海外動向:英BT(British Telecom)の場合

電話網にインターネットの技術を取り込んで、コストダウンを図るのがBTの狙い

さらに、三澤氏は、

NGNと次世代インターネットは別物

とも、いっております。

2006年11月05日

無線アドホックネットワーク

ギートステイト作成日誌の「2045年へのブレストドライブ」エントリーに、

2045年には無線によるアドホックネットワークが著しく発達し、PCや各種ユビキタスデバイスがP2Pでつながることによって、インターネットが現在ほど集中型でなくなり、分散型にシフトしていくそうです。

という部分を発見。
これは、まさに、今後のネットワーク発展の一つのキモかと思います。

やはり、次に起こるべき事象の一つは、「無線の定額(常時接続)化」であると思うからです。そして、それを達成するに、無線資源を効率よく使用することが必要な要件なわけです。
無線資源を効率よく使用するには、セルを小さくするのが一番手っ取り早いわけですが、これだと基地局の数を増えてしまうため、投資額的に現実的ではありません。
(PHS(Willcom)が、定額をやれるのもこの辺がキモになっているわけです。)
そこで、クライアント自体をパケットをルーティングさせるのに使ってしまおうというアドホックネットワークは、有力な解の一つであると思います。
(たとえば、IntelさんもCentrinoあたりからいろいろと検討しているようです。)

そして、この有線インターネットと無線インターネットが融合する姿こそが、真の目指すべきFMCといえるでしょう。(※通常、FMCは、「固定電話」と「携帯電話」の「融合」を指します。)
というか、NGNと言われるもので、重要なものは無線網(IMS)部分だけでは?と思っていたりしますが、どうでしょうかね? そうすると、一番実現率が高いNGNとは、

インターネット+MVNO(+端末の公開)

という姿なのではないかと思います。

2006年11月01日

ケータイ定額データ通信サービスと独自開発ケータイ

日本通信、3GとPHSの定額データ通信サービス提供へ」が、開始されるそうです。

気になる価格は、

価格は、6カ月分の使い放題プランで15万〜20万円

とのことで、willcomの3倍くらいですね。通信速度の差を考えても、ちょっと、迷ってしまう額です。

また、現時点では、3G網とPHS網をシームレスに切り替える接続アプリケーションで実現しているため、通信カード2枚刺しが、必要とのことです。ただ、専用のデュアルモード端末も開発検討中であり、その登場が待たれるところです。


やはり、これの重要なポイントは、

・3Gサービスを提供する通信事業者(MNO、Mobile Network Operator、移動体通信事業者)の「網の解放」
・無線が定額になることによる、「無線常時接続」

ですね。
網の解放により、端末が独自に開発できるようになれば、いろいろなアプリがPC並みに自由に開発できるようになるはずです。その状況で、「常時接続」が実現されれば、PCが常時接続になったときのように一世代世界が進化するのではないでしょうか?(まぁ、MNOは、今のところインターネットのようになるのを警戒しているようですが。)

その第一歩として、こちらの「ドコモ、“デュアルOSケータイ”の仕様を策定」のようなものが期待できるところですが、まだ、研究開発レベルということなので、是非とも、結実していただきたいところです。

2006年10月31日

IMSの相互接続試験

「GMI 2006」、NGNの核となるIMSネットワーク機器の相互接続試験を実施 というレポートがあがっております。

概要は、↓ということです。

今回の試験には、各国から200人以上のエンジニアが参加し、4つのキャリア(BT、KT、NTT、Verizon)の各研究所と1つの大学研究機関(IOL)の5カ所を相互接続。5つのテスト・シナリオに沿って、197のネットワーク機器を98のテスト・ケースで試験した。

そして、この試験結果は12月1日に発表されるということですので、そのときに、いろいろとつっこみなどを含めて、取り上げたいと思います。

2006年10月09日

Yahoo!さんのEverywhere戦略

ヤフー、DLNAなどあらゆる方法でYahoo!のサービスをテレビにも提供」 という記事が出ており、Yahoo!さんが、CEATECにて、「Yahoo! Everywhere戦略」の講演を行ったそうです。

内容的に、正直、目新しいモノはないという感じではありますが、

坂東氏はYahoo! Everywhere戦略について、「インターネットにYahoo!は100以上のサービスを持っている。これらのサービスをPCと携帯電話に提供してきたが、さらに第3、第4のデバイスに提供していきたい」と説明する。blockquote>
の、第3,第4のデバイスというヤツが、気になりますね。
この前の「ボーダフォン孫社長、新端末とコンテンツで「一気に変えていく」」では、まだまだ、隠し球があるという感じでしたし、これとあわせて、どでかいサービスが2007年度中に公開されるのではないかと思われます。

個人的には、AppleさんのiTV&iPhoneの日本展開での全面提携とかやってもらいたいところです。

2006年10月05日

NTTのNGNは「オープンな標準を使ったクローズド網」

IIJさんが、NTTさんのNGNに関する報道関係者向けセミナーを行ったそうです。こちら

「NTTのNGNは、インターネットを代替するものではないし、今のネットワークが抱える問題をすべて解消する魔法の箱でもない。一方で、我々インターネット側の人間からすれば、インターネットはIPまでしか規定せず、シンプルだったからこそ急速に巨大なネットワークになった。その自由さがあったからこそ、これだけのコンテンツがあり、アプリケーションが世界で生まれてきた。NGNも、1つのネットワークとしてそれだけの地位を占めるだろうが、NGN一色になるということはないと感じている」
日本のインターネット黎明期を支えたIIJさんの言葉であり、非常に重みがあります。

で、IIJさんの株主は、HPによると下記のようになっているそうです。

日本電信電話株式会社
ヒーローアンドカンパニー
鈴木 幸一
伊藤忠商事株式会社
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社

株主さんは、この発言を是としているのですかね???この点が、とても、非常に、恐ろしいまでに気になるのですが。。。

2006年10月01日

NGNの裾野

NEC、NGNに対応したネットワークサービス基盤ソフト「NC7000シリーズ」 という記事が出ております。

まぁ、一見するとNGN用のサーバソフトの販売開始という話なのですが、販売対象として

通信事業者・ISP/ASP事業者向けに販売を開始する。

と、ASPが入っているあたりが、キモとなりそうですね。
サービスを提供しているような企業さんも対象であり、これは近いうちにSIerさんなどのソリューションを提供する企業さんもターゲットとなってくるのではないかと思います。
すなわち、この基盤ソフトが、J2EEのような存在となってくることが予想されます。

2006年09月30日

NGNの標準化動向

NGNの標準化動向(3)」という記事です。

ITU-TにおけるNGNの標準化に関する体制などを確認できます。

ちなみに、今月に、NGN リリース 1(勧告Y.NGN-R1)が完成ということで、その概要にふれていますので、簡単に知りたい場合は、参考になるのではないかと思います。
詳細について知りたい場合は、こちらから取得してください。ただ、多岐に分かれていますので、目的の物にたどり着くのも至難の業です。

2006年09月24日

NGNへ続々参入

最近、各社が、続々とNGNへの本格投資を表明しておりますので、そのポインタをまとめておきます。


●日立さん
日立が描くNGN戦略、「企業での導入は2008年から」

●沖さん
沖電気、1,200人規模の開発体制を構築しNGN事業を強化

●Oracleさん
日本オラクル、NGNに向けた製品戦略を発表

●IBMさん
日本IBMがXMLの高速処理用アプライアンス、NGN需要も視野に
※サーバなどのハードウェア系とか、以前にも参入意欲を示しています。こちら

2006年09月20日

NGNに対する世間(internetな人々)の風当たり

NTTさんのトライアルが公開されてから、internetな人々も意見を述べ始めたようですので、ちょっとしたまとめです。

インターネットの父いわく「NGNは実のない議論」
直接、NTTさんのNGNというわけではないですが、インターネットの父・ビント・サーフ氏のお言葉ですので、最初に取り上げさせていただきます。

NGN(Next Generation Network)は、インターネットが本来持つ柔軟さを損なうものであり、「実のない議論だ」と一蹴。テレコム産業側は、音声や動画の配信にはQoSが必要だ、やれコントロールやインテリジェンスが必要だと主張するが、「パケット交換ネットワークのほうがうまく機能するし、より柔軟だ」と述べた。

NGNの一面に対する批判のみをクローズアップしたような記事になっていますので、さすがに、ビント・サーフ氏が本当にこれしか考えていないとは思えません。
「コントロールやインテリジェンス」があったほうが、課金がしやすいわけで、全く無駄だとはいえないわけですので、この辺は、NGNについてというインタービューではないようすから、編集マジックなのかなぁと言うところです。
しかし、さすがに、キモはしっかりと押さえられていて、「インターネットが本来持つ柔軟さを損なうもの」とは、核心を突いた言葉ではないかと思います。




「ぼろい」インターネットを守れるか――慶大村井教授とキャリア3社らがNGN巡り議論

つづいて、日本のインターネットの父・村井教授のお言葉です。
全体の記事を読む限りでは、NGNに対する意見としては、あまり明確なことはおっしゃってはいないようですが、

村井氏は冒頭、「インターネットと放送、電話はそれぞれビジネスモデルや哲学が異なる」と指摘。「ウェブ2.0」の流れなどで個人の情報が自由に共有できるネット社会の方向に対して「(きちんとネットを管理する)NGNが別の方向に向かったり、逆行するのではないか」と懸念を示した。

軽く「自由」に対して懸念があるという感じのようです。

そして、同時に、国領教授のお言葉です。

議論のなかで慶大教授の国領氏は「民間企業の新サービスに横から口出しすべきではないが」と前置きしつつも、公平な競争環境を保つために「インフラ部分の開放ルールを議論し、アプリケーションで競争しやすい状況を早く作るべき」と呼びかけた。総務省総合通信基盤局電気通信技術システム課長の渡辺克也氏は「NGNのサービスイメージが出来上がっていないのでは」と述べ、NGNと従来のインターネットが相互に連携する形が望ましいとした。

下記の江崎教授と同じような思いをもっておられるようですね。




江教授と冲中KDDI 執行役員 のNGN会談その4など

日本のVoIP界の重鎮・江教授の思いとしては、こちらのエントリーなどでも、取り上げさせていただいておりますが、キーワードは、

「相互接続」

ですね。裏にある意味合いとしては、「オープン指向」であるといえるかと思います。




●個人blog
もっとストレートな批判が、見受けられますね。おおざっぱに要約すると、

NGNいらない

ということのようです。(;^_^A アセアセ・・・
まぁ、全部をチェックしたわけではないので、本当にそうかは、わかりませんが。。。そんな意見が多いようです。私のみた範囲では。

※個人的な意見と言うこともありますので、どこかなどは控えさせていただきます。




NTTに通信網開放を強く要請・総務省懇談会
「新競争促進プログラム2010」の公表

NTTさんにとっては、とても許容できなそうな要請ですが、これまでちょろっと紹介したよう(ほんの数個の上、むりやりじゃないかという意見もあるかと思いますが、、、いろいろと察してください。。。)に、相対的にみて、NGNに対する世間(internetな人々)の風当たりは厳しいところですので、NGNとinternetの相互発展のために是非とも受け入れてもらいたいものです。

インターネットの父・ビント・サーフ氏の

「インターネットが本来持つ柔軟さを損なうもの」

という言葉は、
「オープン指向」

という意味も有しており、ここで紹介したinternetな人々のキーワードとなっていると思われる、非常に重い言葉だと思います。

2006年09月09日

「新競争促進プログラム2010」の公募意見の公表

2週間ほど前に公表された「新競争促進プログラム2010」の意見募集に対する各業界の意見が出そろったようですので、リンクをつけておきます。

●記事
総務省がIP懇の意見募集結果を公開,NTTはNGN開放などに猛反発
業界震撼!「新競争促進プログラム2010」の全貌


●資料
「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」報告書案の公表及び本案に対する意見の募集
「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」報告書案に対する意見の公表

2006年09月08日

江教授と冲中KDDI 執行役員 のNGN会談その4

江教授と冲中KDDI 執行役員の対談の第四弾(最終回)です!必見です!!!こちら

今回は、オープン性・相互接続性というところが話題の中心です。ついに、キタという感じですね。
まず、問題点が、示されております。

現在は、仕様と実装が揃っていないため、残念ながらKDDIさん用のSIPサーバと、NTTさん用のSIPサーバと、その他ISPさんのSIPサーバはまったく異なった仕様・実装となってしまう可能性もあるわけですね。

この辺の件に関して、こちらのサミットにおいて、
NGNは3キャリアとも別々のものか、同じインフラを違うサービスとして提供するのかという質問には、NTTだけが「いまは1つにするという答えは出せない。ネットの品質が違うので、相互接続の条件が問題になるだろう」と述べたが、KDDI、日本テレコムは「インフラは同じにすべき」と回答。NGNの基盤を共通インフラととらえ、その上の付加価値の部分で競争したいと述べた。

ということが述べられたそうでして、やはり、相互接続問題は大きな問題点になることが予想されます。
この相互接続に関しては、NTTさんのNGNトライアルが一つのキーポイントとなるわけで、「NGNインタフェースの公開を巡る激突」という特集などがあります。(本Blogでは、こちらのエントリー)
状況を要約すれば、NTTさんvs他キャリアで「オープン性」について綱引きをしている状態で、その取り纏め役の総務省が「具体的にNGNトライアルが始まるまで様子見」というスタンスあるということのようです。
その辺の状況から、相互接続問題の結果が出るのは来年以降に持ち越されることになりそうです。

2006年08月31日

NGNインタフェース公開を巡る激突

「NGNインタフェース公開を巡る激突」という特集が組まれております。こちら

NTTさんのNGNトライアルの現状が、よくまとまって書かれており、一見の価値ありです。

そして、要約すると、ここに落ち着くのかなと思っております。

――ソフトウエア・ベンダーなどから,上位レイヤーの仕様公開が特に少なくて,このままでは新しいアプリケーション開発がしにくいという意見もある。

 アプリケーションについて,どういう要望があるのかどうか,まだ見えにくい。アプリケーション開発サイドから,「NGNを使ってこういうサービスをやりたいのだが」という要望がきたら相談にのる。そうやって対応していく。


要するに、「すべて、うち(NTTさん)を通してください。」という話ってことですね。さて、「ケータイをクレジットカード代わりにするサービスを始めたいのですが。」とか、相談に行ったらどうなるんでしょうね。。。とか、思わせてしまうネットワークが、「オープン」というかが、NTTさんとほかの企業さんとの「激突」という部分に当たるのではないでしょうか。

NGNインタフェース公開を巡る激突の続きを読む

江教授と冲中KDDI 執行役員 のNGN会談その3

江教授と冲中KDDI 執行役員の対談の第三弾です!必見です!!!こちら

今回は、なぜオールIP化なのか?という話題が中心です。
いきなり、ずばりの解が、でてますね。

もう電話交換機やATM交換機は、メーカーが作らない(製造中止)ため、IPにするしかない


たぶん、今回のキモは、ここの部分なのではないかと思います。

グローバル・リーチャビリティ(グローバルな接続性の広さ)というのは、大事なことです。ですから、グローバルにルーティングできるというということを保証しておいて、ユーザーを囲い込むという戦法のほうが、多分簡単だと思うのです。

この逆をやると、つまり囲い込んでおいてからネットワークを無理矢理、外部とつなごうとすると、接続口のところがとても大変なわけです。そういう意味でルーティングにインテリジェンスをもたせて、能力としては全部つなげることができるようにしておくというのが、最終的にはよいのではないかと思います。


NTTさんのNGNトライアルの内容などを見ますと、誰でも参加して試せるというグローバル・リーチャビリティ(グローバルな接続性の広さ)という方法をとっておりますので、これの精神を維持し、どんどんと解放していくべきであるとNTTさんに檄を飛ばしているのではないでしょうか。



つづいて、3GPP&IMS(IP Multimedia Subsystem、IPマルチメディア・サブシステム)と3GPP2&MMD (Multi-Media Domain、マルチメディア・ドメイン)のお話です。

実は3GPP2の側がMMDをIMSに一本化しようと歩み寄っています。

江 それは素晴らしいことです。それならば私もやる気になって、IMSでいこうかと思いますね。

先生、よろしくお願いします。<(_ _)>
本気で普及させてください。<(_ _)>
微力ながら、お手伝いさせていただきます。<(_ _)>

2006年08月25日

江教授と冲中KDDI 執行役員 のNGN会談その2

江教授と冲中KDDI 執行役員の対談の第二弾です!必見です!!!こちら

今回は、IMSの話題が中心です。
というところで、IMSとは?

トランスポート(次世代CDN:コンテンツ配信ネットワーク)の部分は、いずれIPv6になるシステムですが、ここの部分だけを取り出せば、これはインターネットもNGNも、基本的に機能は変わっていない。
ただし、NGNのために、この各ルータすべてに何段階かのQoSポリシーをもたせていて、それを上位のサービス制御レイヤであるIMS(MMD)からコントロールする、そういうインタラクティブネス(相互作用性)をもたせています。
つまり、NGNの中核部分は、実はこのIMSといわれるところであり、これがSIPベースで動いているのです。

対談の図1の「IPコア網」や「トランスポート」と書いてある部分が、現在のISPに当たる部分です。
「アクセス網」と書いてる部分が、現在のADSLや光ファイバー、携帯網に当たる部分となります。
そして、この2つを合わせて、本Blogでは「土管」と良く呼んでいて、NGNコアとなる部分となります。

さらに、「サービス制御」や「IMS(MMD)」といっている部分が、SIerさんが参入してくる部分となります。これが、現在のインターネットに当たる部分です。
そのため、この部分がないと今までの「ADSL+ISP」という事業形態と何ら変わらないわけで、それゆえに、NGNにおいては、IMSが鍵を握るといわれているわけです。



そして、IMSの問題点の一つとして、

各通信事業者間は当然、このIMS同士を相互接続するためのプロトコルを規定する必要があります。
そのときの、いわゆるインターネット上で動いているSIPサーバとIMS(MMD)の相互接続、あるいはルーティング・ポリシーというのが一番重要となりますね。
IMS(MMD)レイヤにあるSIPサーバと、インターネットがもっているSIPサーバの間の相互接続が、インターネットの世界から見て必要なのかどうか、という質問になります。必要とするのであれば、当然作らなければいけません。しかし、誰がその相互接続のトリガーを引くのか、ということが問題になります。

という点が上げられています。来ました!相互接続問題です。江先生もこの点は非常に腐心しておられるようで、いろいろな会合の度に、この点の啓蒙や情報収集をしておられるようです。私どものSIPropも、この点に少しでもお役に立てればと、邁進していきたいと思います。

さて、話を戻しまして、この問題点を具体的な話としては、実は、「現在未定」という話になってしまうようです。各キャリアさんが、まだ試行錯誤状態であり、情報を公開していないため、検討のしようがないという状況のようです。この辺の話の具体例として、こちらのエントリーのような話となっているという状態です。
ぜひとも、出来たところからでよいので、どんどんと公開していってもらいたいものですね。



今回のものは、IMSの概要に終始した感じですね。最後に、「つづく」とありますので、今度こそ、ビジネス方面や具体的なサービス構想などの話になるとよいのですね。

2006年08月23日

「NTTが考えるNGNの理想と現実」

「NTTが考えるNGNの理想と現実」という記事が出ております。こちら

まず、NGNのポイントが簡潔にまとめられています。

NGNの最大のポイント,それはNTTだけではなくサードパーティにも新サービスの構築を委ねることだ。そのためNTTはネットワークに持たせる機能の一部を他社に公開する方針だ。この点が,NGNを新たなビジネスチャンスと捉えるITベンダーや情報家電メーカーにとって,最も魅力的な部分だろう。

そして、NTTさんと参入希望企業さんとのギャップが書かれております。

7月にNTTが公開したトライアルへの接続資料には,帯域制御程度しかNGNらしい機能が記載されていなかったからだ。
現状公開されているインタフェースを使って試せるサービスの形は,帯域制御機能を使った0AB〜J IP電話や映像配信サービス,ベストエフォートのプロバイダ接続ぐらい。「これではNTTとトライアル参加事業者が,新しいサービスを共同で試せる場にはならないのではないか」と,危惧する声も聞こえてくる。トライアルによって新サービスの創出を期待していた事業者に対して,冷や水をかける形となった。

この辺の状況をもう少し詳しくいうと、「Gizmo Project」では、通話料無料を謳っており、既に通話機能は「あたりまえ」であり、差異要因にはならないフェーズに突入しつつあります。(こちらのエントリー参照のこと。)
このような状況で、0AB〜J IP電話サービスがメインの機能では、誰も見向きしてくれないわけで、ギャップとなっている要因といえるわけです。

2006年08月19日

江教授と冲中KDDI 執行役員 のNGN会談その1

江教授と冲中KDDI 執行役員が、NGNについて語っております!必見です!!!こちら

NGNの概要とは?

NGNは、いわゆるインターネットの構造とは少し異なる、制御されたIPベースのネットワークになるとされています。

このようなNGNが、インターネットとどのように相互接続を実現させるか、ということがこれからのNGNの方向性というか、NGNのシステム・アーキテクチャの議論の中で重要になっていく

プロトコル統一は、10年コースですか。。。先は長いなぁ。

一つの端末で移動網にも固定網にも接続できるというモデルを作ったときに、そこに使うプロトコルは移動用と固定用では、少なくとも当初の10年くらいは、異なるプロトコルが使い続けられながら、段々と統一されていくと思います。

(中略)

移動系のほうは、ローミングという形でネットワークをまたがって通信できる仕組みがあり、業界のコンセンサスができています。そこで、固定系はどうするのかということですが、NGNあるいはウルトラ3Gでは、基本的にはIETF標準のSIPベースのシステムにして、固定系の解決を図ることになります。

中核部分です。テストに出ます。(w

端末側にインストールされるSIPクライアントというソフトのネットワークとのインターオペラビリティ(相互接続性)をどう確保するか、これが重要になってきます。そのときに、そのSIPクライアントをどこに置く(インストールする)かが問題となります。

すなわち、SIPクライアントを、一番身近なユーザーの端末側に置くのか、あるいは家庭と外部のネットワークを接続するホーム・ゲートウェイに置くのか、あるいはその中間にあるSTB(セット・トップ・ボックス。欄外の解説を参照)に置くのか。要するに、どこに置くかによってシナリオが変わってくると思います。しかし、この問題については必ずしも、業界でコンセンサスができていないのです。

(中略)

STBはSIPクライアントがインストールされていて、SIPで通信できるようになっていますね。それで、家庭の中にあるパソコンや情報家電というのは、SIPをインストールするのですか、しないのですか。(中略)個人的にはSTBにSIPクライアントを積むということになると思います。

SIPを情報家電に積み込むのは、けっこう難しいのです。理由としては、SIPというプロトコルが重いためです。そして、現在の情報家電は、ZigBeeやDLNAを積む方向で動いています。
ということは、このSTBでSIP←→ZigBeeやDLNA 変換をしてあげるとうれしいことになるはずなのです。(この辺のお話しは、「家電の世界」のエントリーも参考にしてください。)
あまり、語ってはいない部分ですが、実は、SIPropは、プロトコル変換Proxyという性格も持っていたりします。。。そこまで苦労して柔軟性を持たせているのは、伊達ではなかったりするわけです。。。


あっ、言っちゃった・・・

NGNは、実はインターネットそのものなのですよ。つまり、グローバルなコネクティビティ(接続性)をきちんと提供するためのIPアドレスがあって、あるパケット・フローに対して、ルーティングのインテリジェンスを持たせるためにSIPが存在している。
(中略)
現在のベストエフォート型のインターネットは、あまりルーティングにインテリジェンスがありません。

ところが、あるサービスに対して、通信経路の「コントロールをしたい」という要求がいろいろと出てきていて、その要求を実現するひとつのアーキテクチャでありプロトコルが、SIPなのです。


私もその通りではないかと考えていて、その辺の話は、「NGNの現実」のエントリーにまとめていますので、参照してもらえればと思います。

しかし、これだと、車輪の再発明でしかないわけで、よほどのメリットがないかこっそりと仕込まれている(意識させずにNGNへ接続させる)というのでない限り(これの解決策の意味もあり、STBを使うといっていると思われます。STBを接続すれば、全く意識せずに自動的にNGNへ繋がっているというシナリオなわけです。)、NGNを使ってもらうことは出来ないわけで、↓のような〆となっているのだと思います。

NGNのアーキテクチャの標準化との関係、あるいは実際のビジネスでの利用の面からみて、NGNをどうつくっていくか、これから5年、10年というのが正念場という気がしますね。

本来、これが一番重要な部分だと思うので、もう少し、つっこんでほしかったところですが、現在はキャリアさんが知恵を絞って考えている段階であるので、議論は避けたのかもしれませんね。

次回は、「NGNのIMSはオープンなのか?」とのことなので、とても、楽しみであります。内容的には、最後のNGN普及論の部分にかかるもののような気がしますので、是非とも、つっこんだ内容であることを期待したいです。

2006年08月11日

アメリカのケータイ事情とNGN

松村太郎さんのBlogに、「日本はケータイ(利用)先進国ではなくなったかもしれない
というエントリーが出ており、考えさせられる面があったため、エントリーいたします。
(もともとは、こちらに掲載されていたものを加筆したもののようです。)

引用から、


今まで別々に動いてきたようなケータイとインターネットの世界が、満を持してというべきか、この1年で生活レベルにおいて急激に融合を進めているように見えてきたのだ。「もはや日本はケータイ先進国ではない」そういう衝撃を突きつけられた格好だ。ニュースでは伝わってきた新しいサービスが、2005年から2006年で一気に広がったところに、何か日本のサービスの普及と違う雰囲気を感じたのだ。

(中略)

決定的に違う点がある。インターネットの環境でそれが行われている点だ。相手は同じようなSidekickのユーザーか、パソコンのユーザー。メールサービスも、ウェブのサービスも、チャットも全てパソコンからアクセスするインターネットと同じ環境を使っているのだ。つまりWeb 2.0の流れが、Sidekickによって、一気にケータイの世界に流れ込んできたことになる。メールに貼り付けら得た住所からGoogle Mapsで地図を検索して、見つけた地図のURLを貼り付けてまたメールで送り返す、そんな作業が当たり前なのだ。

 決して日本のケータイのウェブが不便だというわけではない。ユニークなサービスもたくさんある。しかし最新のサービスがいち早く使えるパソコン経由のインターネットの方が、新しモノ好きのワカモノにとっては魅力があるし、何よりそのサービスの数の充実度は圧倒的だ。アメリカのワカモノは、通信料だけで、これらの新しい、クリエイティブで変化の早いサービスをケータイからいつでも何処でもアクセスできるのだ。


アメリカのキャリアは、土管としての機能しか持たず、その上位のサービスはすべてインターネットに任せている点が、日本のキャリアと違う点であり、それこそが、たったの1,2年くらいで追いぬかれてしまう(と感じさせる)原動力になっているのではないかということなのではないでしょうか?

そう考えると、私としては、この対比は、

日本のケータイ事情=日本におけるNGN+IMSの世界
アメリカのケータイ事情=インターネット+MVNOで実現しうる世界

という感じがしてなりません。
日本のNGNでは、キャリア主導でサービス展開が行われると予想され、MVNOでは、SIer主導でサービス展開が行われるためです。
ただ、ここでの注意点としては、この日本のケータイ事情がダメというわけでは無い点です。例えば、おサイフケータイのような高セキュリティーを要求するようなサービスにおいては、コントローラブルであることは、非常に重要だからです。
この点も踏まえ、日本のNGNがインターネットよりに傾けば、固定・移動(ケータイ)・インターネット の、すべて、ひっくるめてサービス展開が出来る可能性のある日本の通信は世界に類を見ないレベルに到達できるのかもしれません。これこそ、NGN(次世代通信網)というのに相応しいのではないでしょうか。

2006年08月09日

DoCoMoさんがIPセントレックスを提供

ついに、DoCoMoさんが、N900iLを利用した050番号付きのIPセントレックスを提供するそうです。こちら

この記事を見て、最初に思うのは、対象端末がN900iLしかなく、DoCoMo網内にあるIPセントレックス・サーバーを介するというところから、

無線LANなど使わずに、FOMAでセントレックスを提供すれば、良いのではないか?

という疑問が浮かぶと思います。
感覚的には、ごもっともなのですが、端末&網的に、SIPでしか、内線機能が使えないないのです。そのために、IP網である必要があり、無線LANの登場となるわけですね。(電波利用効率の問題もありますが。)

そして、次に、

なぜ、今頃になって、今更なIPセントレックスサービスを開始するのか?

というところが、今回のキモになる部分だと思います。
憶測となりますが、ものの本によるとDoCoMoさんは、NGNやFMCは、自分が主導でやりたかったのではないかという予想があり、この辺を考えると、NGNやFMCの布石とするためのサービスのような気がします。
このあたりは、もう少し、情報が揃ってから再度検証したいと思います。

2006年07月29日

「A-IMS」(Advances to IMS)アーキテクチャ策定

無線移動体通信ネットワークのための次世代ネットワークアーキテクチャ規格を、通信機器大手5社が策定したとのこと。こちら

内容的には、

現行のネットワークへの次世代サービス実装と、将来ネットワークにSIP/非SIPベースの両サービスを効率的に導入するための基盤となる。

とのこと。

IMSの拡張規格と言うことですが、どうなることやら。。。

2006年07月28日

MVNOの実体

こちらの本田雅一さんの週刊MOBILE通信の記事にMVNOについて書かれています。こちら

記事中に、キャリアさんがMVNOに対して積極的ではない理由が、書かれています。

田島氏はNTTドコモでの経験を元に「携帯電話を通じた情報サービスや企業向けのネットワークサービスなど、あらゆるサービスを支配しようしているからだ」と話す。

 「基本的には販路が広い方が、ネットワークインフラを整備、販売している事業者としては都合がいい。それにも関わらずMVNOを受け入れないのは、自分たちが投資して整備したインフラで他社が事業を行なうことに納得できない、どちらかといえば感情論の方が理由として大きい」。


「支配していようとしている」というのは、まさに、その通りだと思います。しかし、本当の理由は、「他のキャリアさんは、NGNがあるから」ではないかと思います。
そう考える理由として、NGNとMVNOの類似性が挙げられます。

MVNOとは、同記事中にて、下記のように書かれています。

MVNOという業態は、携帯電話やPHSなどのインフラを持つネットワーク事業者(キャリアという方がピンとくる人も多いかもしれない)から通信帯域を購入し、それに何らかの付加価値を加えて、あるいは別の商品としてパッケージし直して再販する事業だ。

そして、NGNを「電話網とインターネット網を統合したサービスを提供するための網」として、同記事に照らし合わせてみると、「NGNという業態は、事業者が、キャリアさんからNGNの通信帯域を購入し、それに付加価値を付けて再販する」わけであり、NGNとMVNOは、ほぼ、同一のものと解釈できるのではないでしょうか?(NGNについては、こちらのエントリーも参照してください。)

そのため、固定網も移動体網も持っているキャリアさんとしては、NGNが本命であるため、MVNOに対しては消極的なのではないかと思います。

※それなら、NGNってピーピーピー(自主規制)って話も。

2006年07月23日

NTT-NGNのトライアル受付開始

NTTさんが、自社のNGN網のフィールドトライアルの受付を開始しました。こちら
同時に、接続条件なども開示されています。公開された接続パターンは、下記の通りです。

・ISPやキャリア向けのNNI接続
・端末ベンダーやメーカー向けのUNI接続
・サービス事業者向けのSNI接続

UNI接続とSNI接続が、開発者に関係のあるところかと思います。
フィールドトライアルにおいては、ネットワーク間、ユーザ端末とネットワーク間、アプリケーションサーバとネットワーク間のインタフェースを情報家電ベンダ、サービスプロバイダや他キャリア等の皆様に広く開示して、コネクティビティの確保を推進し、アプリケーションサービスのご提案を頂きます。

という、NGN網へのコネクティビティが目的となっていますので、「プロトコル仕様書」のみが開示された格好となっております。
「サービス(機能)仕様書」は、「アプリケーションサービスのご提案を頂きます」となっており、各社が勝手に作っていってしまってよいというようにも読めますが、NTTさんのチェックが入ると暗に言っているため、どうなるのか不透明です。今後、「サービス(機能)」の開示もあり、それに合わせ込む必要があるのかもしれませんし。。。
という感じで、今回の資料では、NGNの方向性についてはまだ不明瞭なままというところだと思います。


※SIPにおける機能層は、下記のようになっています。今回、公開された資料では、「Stack(SIPスタック)層」だけが公開されたようなイメージとなります。

●SIPアプリケーションにおける機能階層

・SIPStack(スタック)層
 RFC3261相当の動作をする。
 一つリクエスト&レスポンス=ダイアログの単位を制御する。
 例:INVITEやREFER、SUBSCRIBEなど

・TU(シーケンス)層
 動作のシーケンスを定義する。
 複数のリクエスト&レスポンス=機能の単位を制御する。
 例:通話や転送、プレゼンスなど

・UA(ダイアログ)層
 複数の機能を制御する。
 複数の機能を並列動作させ、制御する。
 例:通話を開始すると、プレゼンス状態を「通話中に変更」するような機能など。

2006年07月20日

NGNの現実

さて、NGNまわりでは夢物語ばかり書いてきたので、ここら辺で、現実というやつを直視したいと思います。

■NGNの姿
(注意:以下は、ネット上の情報からNTTさんのNGNをベースに、私が想像したものであり、間違っている可能性があります。また、NGNの姿は、国内外を含めて、キャリアごとに微妙に異なるようです。)

●NGNの網とは
簡単に言えば、IP化(SIP化)された既存電話網とQoSやらのサービス機能が付加された「マネージドな(管理された)インターネット網」ということになります。すなわち、もう一つインターネットを新規に構築するという非常に野心的な網となります。

●NGNへの接続
今までのISPへの接続と同じような感じになると想定されます。NTTさんであれば、Flet'sファミリーの先がNGNとなっているイメージです。(現状では、インターネット(正確にはFlet's網を経由して、ISPに接続し、インターネットと接続される)となっている。)Flet'sスクエアへの接続をイメージしてもらえれば、だいたいあっているのではないかと思います。
ただ、現行インターネット網と併存する形となるため、NGN網と現行インターネット網の間にGWが用意されることも想定されます。

●ISPの役割
基本的には、足回りが、「Flet'sファミリー」か「NGN」かという違いしかなく、ユーザは意識することはないでしょう。
ただし、NGNでは様々なサービス機能が付加されることが想定されているため、今までISPの領域であったところにNTTさんなどのキャリアさんが進出してくることが予想されます。そのため、ISPは、さらに厳しい状況にさらされることが予想されます。



■NGNの問題点
しばらく(当分?)は、NGN網と現行インターネット網が併存することになりますが、NGNサービスはNGN網へ接続している人しか恩恵を受けることが出来ません。
そうなってくると、サービスの内容にもよりますが、メトカーフの法則により、負のスパイラルに陥る可能性があります。(利用者が増えない→ネットワークの価値が上がらない のスパイラル)
すなわち、

どうやって、現行インターネット網からNGN網へ乗り換えてもらうか(orNGN網へ接続してもらうか)

という問題点が挙げられます。
そこで、ユーザに使わせたいと思わせるサービス(キラーアプリ)が一番の解決案になるかと思います。
(Flet'sへの切り替えでは「常時接続」があり、光回線への切り替えでは「IP電話」や「ファイル共有」がありました。)
現時点で見えているサービスとしては、QoSなどの帯域制御やネットワーク公正なダイナミックな変更となります。具体的なサービスとしては、「ストリーム動画がコマ落ちしない」という話になるようですが、乗り換え同期としては少々弱いように思います。
そこで、より広範囲にわたって新規サービスへの参入を促す必要があるのではないかと思いますが、ここに真の問題点があるのではないかと思います。それは、
現行インターネット網は、基本的に自由にサービスを行うことが出来るが、NGN網は、基本的にキャリアさんの所有物となるため、キャリアさんの意思が尊重される。

という点です。すなわち、NGNキャリアさんの顔色をうかがいながらサービスを行う必要があるということです。このような状態では、本気で参入する人たちが現れるか非常に不安であります。
特に、現行インターネット網が普及する推進力となったベンチャー企業の参入があまり期待できない可能性があり、これは、キラーアプリの登場確率に大きな影響があるのではないかと思います。



■NGNの普及に向けて
NTTの和田社長さんは、総務省NGNの設備に開放義務に下記のような発言をしています。

「『NGNの開放義務化』と言われても意味が分からない。NGNの構築についてはロードマップを公開し,上位レイヤーのアプリケーションやコンテンツ,端末などの接続条件も開示していくと我々は言ってきた。それ以上求められることはあるのだろうか」と疑問を呈した上で,「コスト割れでも設備を貸し出さなければならない義務や,我々の企業価値が下がる形での開放義務なら受け入れられない」

接続条件も開示していくとのことですので、こちらの情報をきっちり開示していただき、一切の不安なく参入できる体制を整えてもらい、参入障壁を極力低くしていただきたいと思います。
理想的には、今までのように、キャリアさんには、足回り(土管部分)のみのサービス提供をしていただくのがよいかと思いますが、NGN網の構築という多大な投資をする以上そうは行かないと思いますので、健全な競争が出来る環境を整えてもらえればと切に願います。



■最後に。
実は、この手のマネージドネットワークが検討されたのは、今回が初めてではないようです。その昔、ISPも似たようなことを考えていたことがあったようです。
なぜ、ISP版のNGNもどきが、日の目を見ることがなかったかは解りませんが、このあたりの理由にNGNの行く末の解の一つがあるのかもしれません。

2006年07月13日

世界のメガ・キャリア座談会

世界のメガキャリア,電話網の”次”を語る」という座談会の記事が出ています。

引用。

ETSIとしてはSIP上で今の固定電話の機能をどう実現できるかについてインターネット・ドラフトを作ることも考えている。

是非とも、行動に移してもらいたいですね。

あとは、あまり目新しいものはないですね。ずっと言われている話の焼き直しのようです。

2006年07月12日

NGN網の解放実現か?

総務省,「新競争促進プログラム2010」でNTTのNGN開放を促進」という記事に、

NTTグループが構築中の次世代ネットワーク(NGN)やそれを構成する課金,認証システムなどがボトルネック設備となる場合は,他事業者への開放を義務付ける見通しだ。

とのことです。
来ましたね〜。
こちらの「NGNなお話し」で、書いたような世界が実現するかも知れないですね。期待してしまいますね。
さらに、
NTT東西地域会社の光ファイバの接続料見直しや,携帯電話網の開放義務付け,ユニバーサル・サービス制度の見直しなどについての方針が盛り込まれている。

こちらの記事にて、
須田所長は「SOAはエンタープライズでは主流になろうとしており,サービス連携が大きな流れだ。テレコム分野も同様で,この流れの延長で将来のサービスを考えたい」とした。

とも書いてあり、ますます、期待してしまうところであります。ぜひとも、SIerさんやNIerさんが、参入・競争をしやすい環境を構築してもらいたいですね。


2006年07月07日

NGN特番サイト

日経BPさんで、「NGN特番サイト」というものが立ち上がったようです。

その中の記事の一つに、「NGNは日本が巻き返す大チャンス,メーカーは標準化活動にもっと力を」というものがあり、総務省技術総括審議官 鬼頭達男氏が、

日本の産業が勝てる技術分野をNGNの標準にして,世界市場を切り開く努力と戦略が不可欠だ。「日本のメーカーが作る製品を国際標準にしたい」というのが政府の気持ちだ。

と、いっております。私としても、本当に日本のメーカーさんには、がんばってもらいたいと思っています。ただ、「富士通とシスコ、戦略提携」という現実もあるわけで。。。(これ以上のつっこみは、胸の奥に。)

2006年07月04日

平成18年版情報通信白書公表

平成18年「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)が、公表されました。こちら

ユビキタスネットワークによる新しい潮流」とかいって、Web2.0と結びつけているのですが、あんまり関係ない気が。。。ちなみに、ユビキタスネットワークとは、下記のように定義されているようです。
(まぁ、これのからみゆえでしょうが。。。)

いつでも、どこでも、ネットワーク、端末、コンテンツなどを自在に安心して利用できる情報通信ネットワークであり、利用者の生活領域にまで広く浸透することに特色。

あと、VoIP関連で参考になりそうな資料へのリンクをつけておきます。

通信・放送分野における事業者の相互参入・事業連携(トリプルプレイ)
情報通信機器の国内出荷
携帯インターネット利用状況
移動通信
IP電話の普及(利用者数)
IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する検討
情報通信ネットワークの高度化

2006年06月29日

NGNなお話し

南方司氏のBlogにNGN雑感というエントリーが出ていたので、ちょっと、便乗を。

さて、引用。

ただNGNの描く世界が具現化するかというと,甚だ心許ない.The Internetとは別にQoSのかかったclosed IP networkでmanaged serviceを提供し,additional chargeを得るというモデルは,電話会社にとっては「夢よもう一度」だけれども,なぜB-ISDNがコケてInternetが成功したかというと,キラーアプリは末端から産まれるからだ.無料のThe Internet上で提供されるサービスより魅力的なキラーアプリを電話会社が提供できるかというと甚だ心許ない.

この辺のお話しは、まさに同感と言うところであります。このままですと、「NTT版インターネット」の再発明でしかないわけです。

そこで、私的には「課金システム」の解放に期待しています。ADSL費、ISP費、ケータイ費、モバイル通信費、コンテンツ費、etc...を、全部別納という無駄があり、且つ、少額を筆頭に課金の問題はなかなか難しいですからね。
淡い期待ではありますが「コンテンツ流通教科書」などの話も現実味が出てくるかもしれませんし、SIerやNIerなどにどんどんと解放していってもらいたいものですね。

ちなみに、階層的には、こちらのエントリーの「セッション層」に位置する機能です。


ただ、南方司氏も指摘していますが、その投資額が見合うかが微妙なわけですが。。。
さらに、NTTさんも「土管屋(電力会社と同じような立場)」になりたくはないというところが、本音のようなのでうまくいかなそうなところが、現実なのですが。。。

2006年06月28日

日立、NGNへ向け再編

日立がNGNに向けグループのネットワーク事業を再編」という記事が出ています。
対象は、

今回の再編の対象は日立コミュニケーションテクノロジー(日立COM),日立インフォメーションテクノロジー(日立IT),日立ハイブリッドネットワーク(日立ハイブリッド)の3社。

ということですが、微妙ですね。
NGNの基盤ネットワークを狙うなら、アラクサラネットワークスが必須でしょうし、IMSやFMCを狙うなら携帯系が必須かと思いますが、どちらも入っていないようで。。。

今まで重複して、無駄があった部分を統合してからということなのですかね?

2006年06月24日

MVNOへ進出するサイボウズ

こちらに、サイボウズさんがMVNOへ進出するというインタビュー記事が出ています。

期待してしまいますね。

MVNOは、言うならば「網の解放」ということであり、電力網が電力会社から解放されて、家電市場が形成されたように、SIerさんやNIerさんがどんどんといろいろなサービスを開発して、新しい市場を作っていってもらいたいですね。
さらに、今後、NGN+IMSがでてくれば、もっと使いやすい形で、誰でも網が利用できるようになることが予想されますので、このときに本当の勝負が始まるのではないかと思います。

とはいっても、キャリアもただの土管屋になるつもりはないようで、なかなか、一筋縄ではいかないというところなのですが。。。


もちろん、私の方も、黙っては見ていないつもりはなく、いろいろと活動しているところですが。(;^_^A アセアセ・・・