2008年05月07日

第一回〜第三回Android勉強会、申し込み開始

第一回〜第三回までのAndroid勉強会の申し込みを開始しました。

■概要
●第一回
 -5/19(月)開催予定

・Android基礎開発セミナー
 -登壇者
  -丸山先生
 -セッション内容
  -「Activity と Intent」
   -Androidプログラミングで、もっとも基本的なクラスは、Activityクラスです。ユーザ・インターフェースをもつAndroidのアプリケーションは、すべて、Activityクラスを継承して作成されます。Activityクラスをプログラム中で呼び出す時に、Androidでは、Intentというクラスのインスタンスを利用します。メソッドの呼び出しに引数が渡されるように、Activityの呼び出しには、Intentが渡されます。あるActivityが、どのような種類のIntentを受け入れるかは、AndroidManifest.xml というファイルで定義されています。

・Androidマニアックス
 -登壇者
  -豆蔵 Androidチーム
   -Google Android完全解説の執筆陣
 -セッション内容
  -「Intentで遊ぼう〜気持ちを伝え合えばつながる未来がある〜」
   -本セッションでは、GTalkServiceのsendDataMessageを用いた、位置情報表示アプリのデモを通して、Intentの具体的な利用方法を紹介します。Androidのアプリケーションは、モバイルデバイスへの組み込みアプリですが、従来のJava SEを利用したプログラミングが出来る開発者であれば、違和感無く開発に携わることが出来ます。特に素晴らしい点は、既存のWEB系のサービスを今までの開発と同じように利用できることです。Androidは、ハードウェア開発者にとって夢があるプラットフォームですが、ソフトウェア開発者にとっても同様で、大きな夢を秘めています。本セッションの中で、その夢の片鱗を少しでも感じて頂ければと思います。


●勉強会/第二回
 -5/26(月)開催予定

・Android基礎開発セミナー
 -登壇者
  -丸山先生
 -セッション内容
  -「ViewとLayout」
   -Androidのグラフィカルなユーザー・インターフェースは、Viewと総称されます。Viewは、画面上の矩形領域を描画して、ユーザからの入力を受け取りそれに応えます。Activityの最も大事な仕事の一つは、Viewを生成することです。Androidでは、Viewは、もちろんプログラムで記述することができるのですが、res/layoutディレクトリーに置かれたXMLファイルをつかって、そのレイアウトをあらかじめ静的に定義することが可能です。

・Androidマニアックス
 -登壇者
  -嶋 是一さん
   -Google Android入門 携帯電話開発の新技術 の 著者
 -セッション内容
   -執筆時の苦労話やケータイ業界の視点から、Androidに鋭く切り込んでいただく予定です。

●勉強会/第三回
 -6/2(月)開催予定

・Android基礎開発セミナー
 -登壇者
  -丸山先生
 -セッション内容
  -「ViewGroupとWidget」
   -内部に複数の子供のViewを持つ特別のViewを、ViewGroupと言います。Layoutの基礎になるクラスは、このViewGroupです。Layout/ViewGroupの機能を使って、ある目的のための専用Viewをwidgetとして作成することができます。Androidでは、沢山のWidgetが、あらかじめ提供されています。

・Androidマニアックス
 -登壇者
  -株式会社ケイブ の 安生 真さん
   -ケータイ向けなどのゲームを作成されております。
 -セッション内容
  -Android上でのゲームに関するお話をしていただく予定です。

●丸山先生からのメッセージ


丸山です。

20世紀の最後半期1995年ぐらいから、二つのネットワーク技術が爆発的に発展します。
一つは、言うまでもなくインターネットで、もう一つは、携帯電話です。

二つのネットワーク技術は、基盤レベルでは、急速に融合しつつあるのですが、ユーザに
とっては、まだ、二つの異なる技術のままです。
21世紀の最初に四半世紀は、この二つのネットワーク技術の統合を中心として、IT技術が
進展すると、僕は思っています。

そうした中でAndroidは、非常に面白いポジションにあるプロダクトだと感じています。
先日のCCCで、Androidの可能性について、5分くらいで話をしたのですが、改めて紹介
したいと思います。

第一。Androidは、グローバルなレベルで、携帯の一層の普及の起爆剤になる可能性が
あります。

ご存じのように日本は携帯王国で、一億台の携帯があります。ただ、数的には、もう、
飽和しています。一方、グローバルには、22億台の携帯があって、その半数以上14億台は、
いわゆる発展途上国にあるそうです。携帯は、ある意味、生活の豊かさのバロメータです。
日本のように、ほとんど一人一人が携帯を持つことが、豊かさのシンボルであるなら、
また、世界がこれからも経済発展を続けるのなら、あと10年〜20年のスパンで考えれば、
世界の携帯市場は、50億から60億に膨れ上がるでしょう。

第二。Androidは、CloudによるサービスのViewerとして、生活にとって不可欠のツール
として普及する可能性があります。

グローバルには、905iやiPhoneのような、高機能でファッショナブルな携帯が成功する
とは限りません。それにしても、これからのどんな低価格な携帯電話も、通話機能に
加えて、ネットに接続できることは、不可欠の要件になると思います。100ドルPCのプロ
ジェクトは、興味深いものです。ただ、そこではネットワークへの接続の問題が十分には
考慮されていないと思います。
われわれは、いつでもどこでも、あるいはどんなデバイスを通じても、Cloudに接続する
ことができるという経験を、この間、得てきました。この経験は、きっと世界中に広がる
でしょう。

第三。Androidは、いわゆる組込系の、共通のプラットフォームとして成長する可能性が
あります。

コンピュータの世界は、基本的には、企業の情報システムを中心に発展して来ました。
ただ、今日では、コンピュータは、家電製品、自動車、工場と、生活のあらゆるところに
浸透しています。PCやサーバーのOSが、比較的少数のタイプに収斂しているのに対して、
組み込みの世界では、製品ごと、メーカーごとと言っていいほど、多数のプラット
フォームが存在しています。
これは、本来は、共通化できる技術を、それぞれが独自に開発しているわけで、経済的
にも無駄があります。

第四。Androidは、adhocなネットワーク・デバイスとして、新しいサービスの担い手に
なる可能性があります。

adhocなネットワークというのは、固定したネットワークではなく、仮想的に、任意の
ノードと動的にネットワークを構成する能力を持ったネットワークです。最近、ゲームの
世界でブレイクしている「モンスター・ハンター」も、adhocなネットワーク技術の応用
です。現在の携帯では、そうした拡張が自由にはできないのですが、Androidなら、簡単に
そうしたサービスの提供が可能になります。

第五。Androidは、新しいP2P技術とその上のサービスの、新しいプラットフォームになる
可能性があります。

マシンの性能とネットワークのスピードの劇的な向上は、これまでPCが主要に担ってきた
P2Pのノードの役割を、携帯が担うことを可能にするようになるでしょう。

こうして、さまざまの分野の、技術的な関心、サービスへの関心が、一つに交りあう、
絶好の機会をAndroidは、提供しているように思えます。

興味がある人は、是非、Android勉強会に、参加してください。

■申し込み
 -申し込み方法の詳細は、こちら

●申し込み方法
 「android-apply-1 あっとまーく siprop.org」まで、下記フォーマットにて、メールをお願いいたします
  *「あっとまーく」を「@」にしてください。
●申し込みフォーマット
 -宛先
  -android-apply-1 あっとまーく siprop.org
 -件名
  -勉強会申し込み
 -本文
  -お名前/ニックネーム
   -本名である必要はありません
  -連絡先
   -メールアドレスをお願いいたします
  -備考
   -あれば、どうぞ。


以上、皆様の申し込み、お待ちしております。

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