2008年08月02日
次世代インターネットプロジェクト
「次世代インターネットプロジェクトGENIに1200万ドルの助成金」と、スラドに記事が。
ううう。。。ちがう。。。
いろいろと勘違いすぎるので、少々補足を。
この手の新しいネットワーク系の話としては、現在、大きく2つあります。
(呼び名はいろいろなので、これだって言うのはないのですが、だいたい下記のようなイメージかと思います。『インターネット』がついたりつかなかったりなど、いろいろと。。。)
●NGN(Next Generation Network)・・・次世代ネットワーク
キャリアさんのアナログ電話網(交換機網)をIP化するってお話です。
ただ、IMS(IP Multimedia Subsystem)とセットで語られることが多く、この場合、『次のインターネット』という文脈で用いられます。
(IMSは、もともと、携帯網向けのもので、網上にいろいろなサービスを追加するための仕様を定めているものです。イメージ的には、i-modeシステムのインターネット版です。)
●NwGN(New Generation Network)・・・新世代ネットワーク
インターネットとは、『全く無関係』に、現在のインターネットやネットワークで問題になっている点や今後考えられる問題点を踏まえて、まったく、『新規に設計され直されたネットワーク』ってお話です。
その問題点の一つとして、セキュリティーなどがあると言うことです。これら問題の詳細は、AKARI概念設計書を参照してください。
で、記事のタイトルから、みなさん、NGNの方を想定しているようですね。そして、GENIが、NwGNなプロジェクトなので、コメントなどかなり明後日の方向になってます。
そして、こちらのコメントが、一番本質に近いのかと思われます。
> さて、現在のインターネットと全く互換性のない通信技術は、インターネットを駆逐するのだろうか。
まったく互換性の無いものこそ、インターネットを引き継げる唯一の存在だと思う。
例えとしては、個人の移動手段として、『馬』に代わるものとして、『車』が作られたようなイメージです。
ということで、まったく、別物なので、混同しないようにしていただければと思います。
- by noritsuna
- at 23:16