2007年04月09日

アイピーモバイルが携帯電話への参入を断念

アイピーモバイルが携帯電話への参入を断念」という記事です。

割り当てられた周波数も返上とのことで、完全撤退ということのようです。

事業に必要な資金を確保するめどが立たないことから、新規参入を断念し、国から割り当てられていた、携帯電話向けの周波数を返上する方針を固めました。

先月は、「イー・モバイルのデータ通信サービス開始」という、とても喜ばしいニュースがあっただけに、非常に残念であります。
(私もさっそくデータカードを購入しましたが、非常に便利に使っております。ほぼ、どこでも繋がり(地下はちょっと弱いようです。)、1.5Mbpsの速度が出ますので、もう、手放せません。)

しかし、事実上2社の新規参入で、1社はサービスをスタートできたのですから、御の字だと思います。ここまで、成熟しており、プレイヤーが囲い込まれているケータイ業界への新規参入は、非常に難しいことが想像されるためです。

具体的に、なぜ、このような結果になってしまったかの分析は、いろいろとあるかと思いますが、ひとつには、選択した無線技術のTD-CDMAにあったといえると思います。
TD-CDMAの解説は、このへんに良さそうなのがあります。ITproITMediaWikipedia
他の各社が撤退した以上、何か知ら問題があったことが推測されます。(値段の問題だけだった可能性もありますが。)



あとは、イー・モバイルさんには道を間違わないようにしてもらいたいです。(私的には、「音声には参入するな」といいたいところなのですが。。。)
やはり、既存の市場ではなく、新規の市場を目指すべきであり、それは「モバイル機器(NintendoDSやPSPなど)」にあると、私は考えているからです。本blogでさんざん書いていますが、一人が複数契約(複数SIM)を持つようになるのは、時間の問題のはずなのです。
そのときには、また、電波効率やモバイル機器の作りやすさが問題点としてあがってくるため、伝播効率のよいマイクロセルで、アンテナなどを内蔵しているW-SIMを抱えるWILLCOMさんにチャンスが訪れると思っています。

追記

ああ、ちゃんと、ここは、アイピー・モバイルがない。「2007/04/06 11:25」のアンケートなので、2007/04/08のXデーを予言していたんですね。(w


追記(2007/04/10)
アイピーモバイルさんの否定報道出ました!こちら

「経営方針や事業計画などは今後筆頭株主となる森トラストと協議を進める」とした上で、「一部で報道されている携帯電話事業参入断念という事実はない」

ということで、まだ、あきらめたわけではないとのことです。
しかし、なぜに、「森トラストさん」なのでしょうね?基地局の設置交渉が難しいのは、理解できるため、森トラストさんに協力を仰ぐのはよいのですが、事実上の「傘下」っていうのはどうなのでしょう???
たしかに、森トラストさんには「投資事業」という事業があるようですが。。。今までの投資案件とはちょっと毛色が違うようですけど。

何はともあれ、がんばっていただきたいものですね。

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