2006年06月26日

SIPropの位置付けの俯瞰

私なりに考えている全体像の中でのSIPropの位置付けの解説をしたいと思います。
今更と言うところや説明不足も多々ありますが、私の説明用資料に近いものなので、ご容赦を。。。
そのうち、各層について、もっと掘り下げたものを書こうかと思います。

■全体像
下記のブロック図が、私の考えている全体像となります。(ちょっと、ださい図なので、書き換え予定。)また、最後に、データの流れなどを書いたポンチ絵もありますので、そちらも会わせてみていただければと思います。
全体の要素として、「アプリケーション」「マイニング」「プラットフォーム」があり、それらが連携することにより、1つのサービスが実現されると考えています。(各要素は、状況により、要素技術へと細分化されていきます。)
この図を元に、下記に簡単に説明を加えていきます。



■プラットフォーム
各デバイス間を相互に接続し、境界を排除するための世界。
シームレス・コミュニケーション といったあたりです。

●アプリ層
アプリケーションを使う上で、デバイスに依存しないUIや操作性を提供する層。
この辺のイメージは、中島聡氏のブログに的確な解説があるので、そちらをご覧いただければと思います。
デバイスも多様化し、使用法も多様化することがすることが、考えられますので、ある程度分野別にいろいろとミドルウェアが出てくるとは思います。

例:UIEvolutionさんのUIEngine


●セッション層
認証やパーミッション管理、デバイス間のセッション管理を行う層。
セキュリティー機能が付加した電力網のようなものを想定してもらえればよいかと思います。
SIPropは、ここの標準化を目指しています。
ここについては、後ほど、詳細な解説をする予定です。

例:NTTコミュニケーションズさんのm2m-x


●ネットワーク層
デバイス間のコネクションを確立するための層。
ここは、あまり説明は必要ないでしょう。SkypeのA2Aなどですね。

例:SkypeさんのSkypeや ソフトイーサさんのPacketiX




■データ
Googleが目指しているとおもわれる世界。
こちら側は、あまり強い分野ではないため、まとめ切れていません。名称も適当です。(;^_^A

●AI層
行動履歴などから「自分」の志向を判断し、適切な結果を導く層。
セマンティックされたデータと行動データから、思考して、最適解を導き出すという部分となります。

例:ハードディスクレコーダーの自動録画機能
(まぁ、まだまだAIと呼ぶには、アレですが。。。)


●ファインダビリティ層
入力された情報から的確な情報を探し出す層。
これは、書籍「アンビエント・ファインダビリティ」より、命名しました。
必要な情報をどうやって見つけ出すかという部分となります。詳細は、該当書籍をあたってもらえればと思います。

例:各検索エンジン


●マイニング層
あまたの情報を収集分類する層。
セマンティックやタグ付けといった意味づけに関するものやRFIDなどの膨大なデータ、動画といったものを情報処理するかという部分となります。

例:各検索エンジンのBot




■アプリケーション
●エージェント
上記の層から上がってきたデータを統合し、ユーザに見せるためのUI層。
私のイメージとしては、「外部脳・・・もう一人の自分」というものになります。

イメージ的には、こちらが究極に進化したもの。正確には、あの「何か」が出始めてきたときに、見て、「自分の分身がバーチャルな世界で勝手に動き回ったら面白いんじゃないの?」というところが、この妄想の原点になっています。



このような感じで、SIPropは、「プラットフォーム」の中層である「デバイスを繋げるための要素技術」であるというのが私の考えです。



最後に、この辺の話をポンチ絵にしたものを、貼り付けておきます。
2004年10月のあるデスマーチプロジェクト終了後の休暇中に暴走した状態で書いたもので、かなり恥ずかしいのですが、死蔵していても何も生み出さないので、公開してみることにします。
何かのお役に立つことを祈って。。。

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