2006年07月27日

Gizmo Projectのビジネスモデル

こちらのエントリーにて、GizmoやSkypeのメッセンジャー系は、ビジネスモデルも解らんし、金食い虫であるという話が出ております。

メッセンジャー系のビジネスモデルですが、基本的には、Web2.0系のものと一緒です。

そして、メッセンジャー系のWeb2.0としての存在意義は、


梅田さんの「ウェブ進化論」でいうところの『あちら側』に「自分を投影する」こと


ということになるのではないかと考えています。

例えば、プレゼンス情報は、「自分の存在状態」を『あちら側』に投影しているといえます。また、こちらの「起業を支えたのは「Skype」」という記事においても、通話機能をうまく利用してオフィスを『あちら側』に投影していると考えることも出来るかと思います。

ビジネスモデルとしては、真っ先に思いつくのが、広告ですね。
例えば、「ケータイメッセンジャー+GPS」で良く行く場所などを、プレゼンス情報として『あちら側』に溜め込めば、その場所にあるお店の情報やイベント情報などが届くという仕掛けです。(正確には、『あちら側』に自動で保持されて、解析・分析される)
これの先駆けが、「天気予報のように在席率を判定,NTTデータのプレゼンス製品」だと思います。プレゼンス情報を「あちら側」に保持し、解析・分析することでプレゼンス情報の価値を高めています。

というところで、まだまだ、機能的には足りていないわけで、それはすなわち、まだまだ未知の可能性があるため、出血してでも参入し、競争が激しいのです。これは、YouTubeさんなどの動画ポータルサイトと状況と同じですね。

追記(2006/08/11)
松村太郎さんのこちらに書かれている「ライフ・ダビング」というアイデアは、このエントリーの内容と相当似ていおり、参考になるかと思います。以下に、その部分の引用を添付します。

例えば街と呼応する情報コロニーがあるかもしれない。KDDIのケータイ端末はGPSによる位置情報がほぼ完備されている状態。情報をキャッチしたとき(何か考えたとき、何かを知ったとき、シャッターを切ったとき)、情報を発信したとき(メールを送ったとき、モブログを投稿したとき)、それぞれのアクションに位置情報がついてくれば、自分の行動を振り返るときに、何らかのパターンを自分で読み取ることができたり、友人とのつながりに「位置情報」というキーが追加される。

 管理されるのではなく、積極的な位置情報活用の手段である。もう少しかみ砕いた言い方をすると、場所に由来する自分の経験のアーカイヴをすることにつながる。もちろんそこには買い物をしたりエンターテインメントを消費したりという行動が存在しているわけで、これらの再利用可能な自分の経験は、何らかのレベルで友人や同じコミュニティの人たちに共有され、再生されるのだ。生活という究極のCGMが流通するプラットホームである。

 上に挙げたのは僕が考えている「ライフ・ダビング」というアイディアだけれど、今までRFIDタグか何かauのケータイとGREEモバイルでシンプルに実現されそうだ。


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