2009年02月02日
Androidコンパイル環境 on Amazon EC2 with イーモバイル
こちらのエントリーで用意したAndroidコンパイル環境を、Amazon EC2上でも構築してみました。
●Amazon EC2の基本
Amazonさんが提供する、IaaSで、CPUパワーやネットワーク、ストレージなどの従量課金で利用することが出来る、環境です。
わかりやすくいえば、ネットワーク上で使えるVMWareのような仮想マシン環境です。
そこで、今回は、Ubuntu8.10環境をAmazon EC2に構築して、Androidコンパイル環境を作ってみました。
●Amazon EC2のセットアップ
・セットアップするもの
-Ubuntu8.10環境
-Amazon EC2上に構築
-マシンのイメージデータ保持領域
-Amazon S3上に構築
-作成した仮想マシンのイメージを保存しておく
-Amazon EC2上の環境は、インスタンス(Amazon EC2上で動いている仮想マシン)を終了させると全て消えてしまうため必要
-永続的データ保持領域
-Amazon EBS(Elastic Block Store)上に構築
-Amazon S3と違って、Amazon EC2上のインスタンス内で直接ボリュームをフォーマットしてマウントできるサービス
-Androidのソースコードなどを保存しておく
-Amazon EC2上の環境は、インスタンス(Amazon EC2上で動いている仮想マシン)を終了させると消えてしまうため必要
・セットアップ方法
こちらのBlogが詳しいです。
ぶっちゃけ、詳しすぎて、わざわざ追加解説する必要もありません。上記の手順の通りにやってください。
●使用感
・処理速度
-Amazon EC2の一番安いコースを利用しましたが、体感的には、Core2Duo2.1GHz上のVMWare環境よりも、早いです。
・安定感
-構築中は、一度もエラーも出ることもなく、安定して使えました。
-さらに、出先で使うことを考慮して、回線環境はイーモバイルを使いましたが、全く、問題ありませんでした。
・問題点
-sshというか、コマンドラインが微妙に遅いです。なぜかは、わかりませんが、コマンドライン処理は苦手なようです。(TCPの関係かな?)かなり、つらいです。作業には向きません。
-ただし、解決法もあります。CDN的な機能を提供してくれるAmazon CloudFrontを併用すれば、上記問題はなくなるとのことです。
・料金
-Ubuntu8.10 + Androidソースリポジトリ同期 + Androidコンパイル で、約2日(4時間程度?)というところで、『使用料:$0.76』 と安いです。
-ただし、従量課金なので、使い続ければ、どんどんと課金されていきますので、。が、$1以下ですからねぇ。。。
-Amazon EC2のインスタンスは、終了させてしまえば、良いので本当に安いものです。
・総評
-LinuxのためのVMWareがわりとしては、十分使えると思います。
-料金も高いわけではないですし、Amazon S3をネットワークディスクとして使うなんてこともできますし、一工夫すれば(VMWareがわりだけではメリットはないため)、十分に実用的に思われます。
●なぜ、こんな環境を?
VMWareがわりとしては、ほとんど意味はありません。しかし、私はメインPCがノートPC+SSDであり、HDD容量が貴重なのです!
そのため、15GBを軽く超えるAndroidのソースコード+Ubuntu用VMWareイメージを、HDDに保持しておくのはつらいため、このような環境を試してみました。
(通常は、VMWareイメージを詰め込んだUSB-HDDも併用しているのですが、最近、認識されない現象が起き始めており、買い直すかどうか迷っていたところでした。)ということで、HDD領域が貴重というのであれば、かなり、使える環境となるのではないでしょうか?
あと、固定IPを振るサービスもありますので、マシン台数が必要なP2Pアプリの実験環境としても良いかもしれません。
- by noritsuna
- at 00:40