2009年05月19日

サービスとUIとデバイス

ついに、チャイナモバイルのOPhone が、発表されました。

チャイナモバイル(中国移動通信=TD-SCDMA/GSM オペレータ)は6月以降、続々と OMS(Open Mobile System)搭載の「OPhone」を発売する。OMS とは、チャイナモバイルと中国の携帯ソフトウェアデザインハウス「BORQS(博思通信)」による共同開発の携帯電話用 OS で、Google の Android OS をベースに独自の拡張が行われている。

これを読むと当初から噂されたとおり、Androidを使いながらも、独自の仕様というべき物に仕上がっていそうな感じです。

個人的にはこの方向は歓迎なのですが、やはりというかあまり歓迎ムードじゃないようですね。(;^_^A

理由としては、

iPhoneのように、単一機種+単一フレームワークのゲーム機のモデルをAndroidでも実現してほしいから

ですね。
そのため、ブランチされてしまうような独自拡張は、否定ムードとなってしまいます。

しかし、このブランチこそが、Androidの、そして、オープンソースであることのよさなはずです。
すなわち、

気にくわなければ、自分で作ればいい!

の精神でどんどんとブランチされていき、その中から、よりよいものが登場してくる。これこそが、オープンソースの醍醐味ではないでしょうか?

このときによく聞かれる

『アップデートの追従が大変』とか『ブランチごとの対応が大変』

というのは、『ビジネス的な視点』での否定材料でしか無く、それは、オープンソースとしてのAndroidには無縁の物といえます。(それを求めるならOHA各社から発売される出来合いの、オープンソースじゃないAndroid(例えば、T-mobileのG1は、ドライバなどオープンソースになっていません)に乗ればよいのです。しかし、それなら、すでにシェアもでかいiPhoneをやることをお奨めします。)



そして、Androidならではというべきブランチを考える上で重要なのが、

・サービス
・UI
・デバイス

であると確信しています。
すなわち、

・どのようなサービスを提供したいのか?
・そのサービスを最高の形で体験してもらうUIは何か?
・そのUIにあったデバイスの形状や入力方法、機能は何か?

あたりを三位一体として考え込んで、それを、形に出来るのがAndroidなのです。

あまり例としては良くないのですが、AndroidでHDのTVを作った場合、ケータイ向けAndroidとは全く違った形のUIやデバイス構成(GPSって要らないですよね?)となるはずです。
このように、いままでのデバイス(ハードウェア)では、デバイスにこういう制限があるから、こういうUIになって、こういうサービスしかできない。という、デバイスドリブンなサービス開発でしたが、Androidの登場によりサービスドリブンでデバイスも開発出来るようになったのです。


すなわち、

サービス視点でデバイスを作り込めるからこそ、ブランチも多くなる。

それが、Androidなのです。



おまけ
実は、本エントリーは、あえてミスリードしています。
最初に上げたOPhoneの話で、

iPhoneのように、単一機種+単一フレームワークのゲーム機のモデルをAndroidでも実現してほしいから

という路線じゃないといっていますが、正確には、OPhoneはこの路線です。
ただし、それが、国レベルしか見ていないキャリアが主導しているか、世界レベルを見ている企業(Apple)が主導しているか の違いということになります。
で、みなさんの落胆としては、Android(世界企業のGoogle) なのだから、世界レベルでの話であってほしかったというのが、正確なところです。

このため、最後の部分のつながりが、ちょっとおかしいです。が、まぁ、言いたいことは伝わりそうなので、そのままにしました。

おまけ^2
どうやって儲けるんだ???っていう話は、こちらのエントリーに。

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