2006年06月29日

MS社ビジネスフォン市場へ参戦

MS社が、オフィス電話市場へ本格参戦するようです。「Microsoft Office Communications Server 2007」「Microsoft Exchange Server 2007」ロードマップ
まさに、ついにという感じですね。

Microsoft Office Communications Server 2007の機能としては、

この戦略に向け、MicrosoftはOffice 2007の一部として統合的な通信機能を発表した。リアルタイム通信プラットフォーム「Microsoft Office Communications Server 2007」は、既存のソフト、サービス、デバイス間でのVoIP通信管理や音声・ビデオカンファレンス、IM通信を可能にする。このプラットフォームと連係する通信クライアント「Microsoft Office Communicator 2007」は企業向けの「ソフトフォン」、IM、Webカンファレンスなどの機能を提供する。

というところで、コミュニケーションに関する機能をフル実装しているいますね。
内容的には、こちらのエントリーで紹介したアプリケーションと全面対決なりそうですね。どのように、MS社の追撃をかわすのか興味深いところです。
ただ、従来のOffice Live Communications Serverのアップグレード版という位置付けだそうで、どのくらいアップグレードしているかが気になるところです。LCSの機能は、とても、微妙でしたので、つけいる隙がありましたが、今回はどうでしょうか?国内では、ケータイ系の機能で差別化を図るのが、セオリーと言うところですが。



Microsoft Exchange Server 2007の機能としては、

「ユニファイド・メッセージング」(UM:Unified Messaging,統合メッセージ機能)という新しい機能が搭載される。MicrosoftはまだUMの仕組みについて公に多くのことを語ってはいないが,予定されているUMの機能には役に立ちそうなものがいくつかある。

というところで、詳細はまだのようですが、概要としては、
・ボイスメール、FAXのOutlook連携

・Microsoft Office Communications Server 2007連携

・IP-PBX連携

と、いったところでしょうか。
これが、さらに、MS-Grooveといった他のMS-Office製品とも連携すると思われますので、コミュニケーションアプリベンダーにとっては、強力なライバルとなりそうです。


IP-PBX系の機能は、他社のものとの連携を想定しているようですね。これは、正しい戦略かと思います。米国と日本でさえ、PBXに求められる機能は大きく違うため、一社で世界を相手にするのは不可能だからです。
そのため、何社か既に提携が発表されているようです。国内では、国内トップメーカーのNECと提携がすでに発表されています。
ちなみに、
そのPBXが「SIP over TCP」と「RTP over TCP」をネイティブでサポートしているのならば,Exchangeの統合メッセージング機能が使えるかもしれない

と、TCPオンリーだそうですので、UDPなSIPサーバとは接続不能だそうです。
これも相互接続問題の最たる例の一つです。RFC的には、UDP/TCP両実装がMUSTであるにもかかわらず、国内では某社の仕様書にUDPのみと記述があるため、UDPしか実装されていないことがあります。MS社の場合は、その逆であり、まさにSIPの世界の混沌さを示す象徴的な事象になりそうですね。
もちろん、SIPropは、TCP/UDP変換機能を搭載する予定ですので、もしかしたら、このあたり受けるかもデスね。

Creative Commons License
This weblog is licensed under a Creative Commons License.