2010年03月31日

HOTARUプロジェクト、ソースコード公開

私も、初期のコード設計に参画したIMS/NGN相互接続実証実験プロジェクトである「HOTARUプロジェクト」が、ついに、ソースコードの一般公開までたどり着きました。


最初の江崎先生の

「おまえら、がんがれ。」

の鶴の一声から、およそ4年。
今思えば、凄まじいスタートではありましたが、何とかソースコードの一般公開までたどり着きました。

現時点のソースコードは、すでに、世界規模のIMSの相互接続イベントである、SIPit(3回)とPlugfestとPlugtestsをくぐり抜けており、それなりの品質に達しております。

もし、IMS/NGNにご興味のある方がおりましたら、ぜひとも、本プロジェクトの成果をお試しいただければと思います。

2010年03月18日

「台湾」に拠点を移します。

2010年4月5日より、台湾にある 台湾工業技術研究院(ITRI) に行く関係で、台湾に拠点を移します。
ミッションは、2つ。

OESFTest & Certification WGのサポート
・ハードウェアやサービスの新時代エコシステムのための開拓

前者はあまり説明しなくてもわかるかと思いますが、後者はわかりにくいかもしれません。

で、後者の説明ですが、ちょうど良い記事が出ていたので、紹介しておきます。

サービスはハードウエアになる 端末の先のクラウドにこそ価値

「パソコンの父」と呼ばれるアラン・ケイは、「ソフトウエアに真剣に取り組む人間は、ハードウエアも同時に考えないといけない」といった趣旨の発言をしています。新しいソフトやサービスでどういう未来や新しい生活をつくるかを考えるときに、アプリケーションだけでは完結しない場合がある。
 ITの世界は、どんどんクラウドへ移行しています。アップルやグーグルのハードは、どれも、端末そのものというよりその先にあるクラウドにこそ価値があります。クラウドの価値を引き出すために、端末側のアプリケーションやハードウエアはどうあるべきか、この視点で設計されています。

 極端なことを言うと、今のハードウエアは全部だめなんですよ。今のハードウエアはことごとく否定されないといけない。カメラもオーディオも場合によっては冷蔵庫や掃除機、あるいは車とか飛行機、いろいろなハードが、クラウドに対応したアーキテクチャーにすべて書き換わらないといけない。そうでないと、これからは利用者に対する価値を生み出せないと思います。

と。
要は、本Blogでも、何度か主張しているのですが、

・いままでは、ハードがあって、その上で動くアプリやサービスを作るという流れだった。
・それが、今後は、アプリやサービスを考えて、それに最適なハードを作るという時代になっていく。

というところです。
例えば、最近流行のTwitterやUStreamなどは、パソコンが前提にあるわけです。
そして、UStreamの場合、配信する側に回るとよくわかるのですが、Webカメラや集音用マイク、インターネット回線などいろいろな機材が必要となります。こうなってくると、専用のハードがほしくなるのです。

要するに、これからのサービスは、ソフトだけでは完結せずに、ハードが必要になってくる。そうなると、最適なハードを作ることが出来る環境が必要になってくる。

ということです。
そのため、それをすることができる環境(エコシステム)を作るための布石として、台湾を中心に、中国・韓国・ベトナムを回って、いろいろと開拓してこようと思っております。
そのエコシステム構想の一環として、下記の図を添付しておきます。

2010年03月17日

第十七回P2P SIP勉強会の告知

第十七回P2P SIP勉強会の、告知です。

またまたまた、若者を拉致したが講師に名乗りを上げてくれましたので、開催いたします。
今回は、筑波の山奥大学より、生きのいい学生を釣り上げました。(w

*案内
-日程
--2010年3月22日(月・祝)
-時間
--14:00〜
-参加費
--なし
-懇親会
--あり。
-会場
--東工大 西7号館
---info あっとまーく siprop.org
---にお問い合わせください。

*プログラム
-oza_x86氏による『仮想化とかカーネルとかのお話』

2010年03月11日

Embedded Master 1 リリースしました

一般社団法人Open Embedded Software Foundationにて、組込み向けAndroidディストリビューションである「Embedded Master」の一般公開を開始いたしました。

で、下記、プレスリリース本文より。

Android™ の組込みシステムへの普及・開発を促進する団体、一般社団法人Open Embedded Software Foundation(以下OESFとする)(所在地:東京都新宿区 代表理事:三浦雅孝)は、会員各社で開発を進めていた、組込みシステム向けAndroid(Embedded Master)の一般公開を開始しました。OESFは、発足から1年で参加団体数が65団体を超えました。会員各社で、共同開発を行っていた組込みシステム向けの拡張をした、Androidを順次公開してまいります。今回公開するEmbedded Masterは、Android1.6をベースとし、ARMプロセッサに対応したバージョンを公開します。 なお、今回のリリースでは以下の拡張が実装されました。

・IP Phone Extension
・BlueTooth Extension(Bluetooth拡張対応、HID・SPP・OBEX機能等)
・Remote Control Extension(赤外線・Bluetoothリモコンでの操作)
・Pointing Device Extension(マウスやポインタ・カーソル対応)
・User Interface Extension(大画面向けのGUI作成APIなど)

OESFでは今後、順次対応プロセッサや、共同開発している各種機能を、会員でのテストが完了しだい順次、公開していく予定です。また、Android2.1への対応は6月下旬の公開を予定しております。

■ソースコード公開URL
http://github.com/OESF/Embedded-Master-ARM

■手順書等
http://wiki.github.com/OESF/Embedded-Master-ARM/em1-environment-constructed

と、この文章は、どうでもよい((;^_^A アセアセ・・・)のですが、何点か問い合わせを頂いたので、ひとまず、ここに公開しておきます。


●質問1

なぜ、OHA準拠のディレクトリ構成になっていないのですか?

OHA版のAndroidは、モジュールごとに .git が用意されており、複数のgitにより構成されております。
しかし、今回のEMは、すべてを一つのgitとしてまとめてあります。

・答え

GitHubの機能を最大限に利用するため。

GitHubを利用しての開発ですので、リポジトリ構造は下記のようになると想定しております。
すなわち、OESFのGitHubを直接cloneするのではなく、自分のGitHubにforkしてから、cloneする構造となると思います。

そのため、OHA版のAndroidのようにモジュールが複数あっては、forkが大変となってしまいます。
さらに、そのような状態ですと、GitHubの便利な機能が使いにくくなってしまいます。

例えば、masterとなるgitとの差分を確認出来るツールなどがあります。
これが、モジュールごとに一つずつとなってしまうのは、大変使いにくいと考えております。



ただ、OHA版のAndroidのような構造のリポジトリの要望もあるだろうと思い、準備はしておりますが、GitHub的に見て、上記の構造のリポジトリを推奨したいため、公開は遅らせております。




●質問2

拡張部分があまりないようなのですが?

・答え
現状、各WGの成果は、ほとんど取り込まれておりません。
成果の取り込みを、EM2ターゲットとしたWGが、多いためです。

もう一つとしましては、

ベトナムラボの立ち上げ

があります。
こちらで今後のEMの管理運営を行っていく予定なのですが、まだ立ち上げほやほやと言うところもあり、リリースは問い合わせが少なそうなものだけに絞らせていただきました。
こちらは、本当に手前の事情であり、申し訳ないところです。

EM1で予定しておりました

・DLNA
・OSGi

ですが、準備ができ次第、取り入れていきたいと考えておりますので、少々お待ちください。
こちらは、いろいろと問い合わせが来そうなモノで・・・
(EM2になるかもしれませんが・・・)

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