2008年05月15日

Distixでの講演

最近、SIPがらみの話をしていると言うことで、Distix にて、SIPっぽい話をしてきました。資料は、こちら。PPT版PDF版

タイトルは、

SIP、次のフィールドへ

として、いまのIP電話としてのSIPの次は何?という内容です。

要約して言えば、

●次のSIP
 ・NGN/IMSで、使われているような汎用セッション用プロトコルとしてのSIP
●さらに、次のSIP
 ・移動し、無数に存在する端末の世界(NsGN)における、ソーシャルグラフ(パーミッションやグルーピング化、セキュリティー)を実現するためのプロトコルとしての真・SIP

という、お話です。

前者は、どうでもよいところなのですが、後者は、少々補足を。

まず、話のでだしとしては、最近のバズワード(!?)でいえば、『クラウド化』の話から入ります。私としても、この方向は、来ると思っていて、直近の数年は、こちらの世界となると思います。
(NGNも、P-CSCFというサーバより先は、全く存在が見えない『クラウド』な世界ともいえなくもないですし。。。)

で、その後、5〜10年くらい先の世界を見据えたのが、今回のお話です。


そして、そのくらいの世界においては、

●無線端末
 ・移動し、且つ、人間が肌身離さず持っている
●センサー
 ・無数に存在し、人間やリアルの情報をデジタル化する

が、台頭してくるのではないかと予測しております。
そして、この世界においては、

●局所的、刹那的なネットワーク(アドホック通信)
 ・その場限りで消費してしまう、情報やサービス
  -ゲームのすれ違い通信
 ・クライアント同士でのサービス提供
  -クライアント端末がサービス提供者(サーバ)になる
●ケータイするデバイス
 ・センサーやスピーカー、バイブレーション
  -物理的な入出力を持ち、物理情報をデジタル化できる
 ・肌身離さず持っている
  -人間をリアルタイムに把握できる

という、状況になるであろうと。
前者においては、アドホックなその場限りのネットワークとなるため、そのような環境で使える『ユビキタスソーシャルグラフ』のようなものが、必要となり、そこにSIPが使えないか?、そして、それこそが、次の次のSIPの役割ではないかというお話です。

簡単には、趣味、嗜好が合う人とグルーピング化されて、情報交換するってイメージです。
例としては(いまいちですが)、街を歩いていて、あるSNSの『お酒好きコミュニティー』に加入している人が近づいてきたら、何か、アクションがある。(または、起こす。この場合は、サーバ的なイメージです。)
そして、それは、

近づいてきたときという、その一瞬の時間だけ意味を成す情報を交換し合うネットワークを構成する

という感じです。

で、後者の話もあるのですが、こちらは、ちょっと、話がずれていて、私がAndroidの先に見ている世界の話となっています。
この手の『センサーが付いた』『肌身離さず持っている』デバイスは、

人間(リアル)の情報を、デジタル(バーチャル)化することができる

ので、

人間のバーチャル化を、手助けするデバイスへの発展

する可能性を持っているのではないかと思っています。
(現時点では、sunspotのほうが、そのもののイメージでありますが、こちらは、現時点では全く手が出せない状態なので、保留中です。もう少し補足すると、PCのようにコモディティー化+超低価格化することが重要なので、そこが見えてこないと、ぐっと来ないのです。)


このへんは、2006〜2007年くらいのエントリーに書きまくっているAIタグが付いているエントリーのお話である、

ネットワーク側に、自分の分身を作る

に繋がっていき、これをより発展させる可能性を秘めていると考えていて、これが、私的にAndroidに期待することであるというお話です。


●この辺なエントリー
SIPropの位置付けの俯瞰
情報をためるということ






ん?「NsGN」って始めて聞いたって???そりゃ、「NGNとNwGNの中間」を意味する私の造語ですから!!!
ん?なんで、「s」か?だって???そりゃ、「sは、Nとwの中間のアルファベット」ですから!!!

と、ちゃんとオチが付いたところで、今日は、お開き。<(_ _)>

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