2007年09月19日

生まれ変わるNTTの進むべき道

大前研一さんが「生まれ変わるNTTの進むべき道」というエントリーを書かれております。

なんか、今まで、本blogで主張してきたことの総集編的な感じになっているという、私的にすばらしいエントリーであると思い、記念に大前研一さんのエントリーをベースとして本blogのまとめエントリーです。


●主役は無線

これから重要になってくるインフラは、実は光ファイバーなどのインフラではなく無線であるとわたしは考えているからだ。

やはり、これからの主役は無線だとおもいます!!!
だからこそ、Googleさんも、電波帯域を手に入れようといろいろと活動を行っていると思うのです。さらに、AppleさんのiPhoneも、その典型といえるでしょう。



●音声に未来無し

NTTは「電話会社」から脱皮するべき。

NTTがこれから注力するべきなのは、アプリケーションとコンテンツだ。これで稼いでいけばいい。

上記の無線化、すなわち、固定電話の携帯電話化を考えた場合、こちらのエントリーにありますように、携帯電話で「電話」をしている人は、あまりいないわけで、「電話」で稼ぐことは難しいでしょう。
この辺の話は、こちらのエントリーのSkypeオフィスツアーでも、同じような結論となりました。



●課金は課金で

NTTには料金請求システムがある。誰もが知っているように、何月何日にどれだけ通話をしたという情報から料金を請求しているのだ。この当たり前のことは、eコマース、電子商取引の明細書としてもそのまま応用できる。

では、どこで稼ぐかと言えば、やはり、課金システムでしょう。
そして、この動きは、すでに出てきています。こちらのエントリーにありますように、あのアマゾンさんが、参入を表明しております。そして、こちらのエントリーにも、MSさんの表明があります。
しかし、ただの課金システムであれば、すでにクレジットカードを利用したシステムがあるわけで、競争力がありません。そこで、やはり、キモは、「少額課金」にあると思います。このあたりは、NTTさんのシステムでは、ユニバーサル課金(数十円)のような少額決済も可能なわけですし、可能性があると考えています。



●MVNOをより、自由に

ネットワークを解放してしまえば、「NTTさん、お願いします」と使用を希望するお客さんのほうが寄ってくる。携帯関係でもMVNO業者などがNTTの基幹ネットワークを使って面白い応用を次々に展開してくれるはずだ。

そして、課金システムを生かすためには、サービス提供者の総数が重要であり、そこのキモが、こちらのMVNOのような土管部分とケータイ端末部分(最初に書いたように、無線が主役なので端末が重要です。)の完全なオープン化だと思います。
例えば、私は、こちらのエントリーにあるように、リアルタイムコミュニケーションという世界が来てもよいと考えています。そのときに、持ち運べる端末(ケータイ端末)が、キャリアさんによりロックされていたら、やりたいサービスがやれない可能性が高いです。そのため、オープン化が重要だと考えています。



●まとめ
で、これをまとめると、有線土管部分におけるNGNっていうのは、すでに、ベストエフォートではありますが代替手段としてインターネット網もありますし、サービス提供側から見れば、あまり、重要ではないと思います。
しかし、無線土管部分とケータイ端末部分は、現時点でも、クローズドな部分であり、代替手段もないため、なんとしてでも開放していただきたい部分ではないでしょうか?

ですので、本タイトルは、「生まれ変わるNTTの進むべき道」ではなく、「生まれ変わるNTTの進ませるべき道」というタイトルが本来あるべき姿だと思います。




●最後に
一応、一箇所だけ、つっこみを。

世界標準のGSMを使わなかった。それで、携帯電話の世界では日本は孤島になってしまったのだ。

これは、垂直統合によって、キャリアさん指導で端末(&サービス)を開発したからという理由の方が、でかいと思います。

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